ジーザス、エブリワン!キートンです!
その生涯などについて詳しく知りたいなあ。。
こういった疑問にお答えします。
皆さんは、人類史上最も有名な人物は誰だと思いますか?
アインシュタイン?レオナルドダヴィンチ?モーツアルト?ナポレオン?
いえいえ、おそらく歴史上最も有名な人物は、キリスト教の中心人物“イエス“でしょう。
なぜなら、キリスト教は世界で最大の宗教であり、
イエスを信仰している人物は世界に20億人(人口の3分の1)以上いるからです。
しかも、彼の生涯や教えが書かれている“聖書”は、全世界で毎年数億冊以上発行されている史上最強のベストセラー本。
さらにさらに、イエスの誕生はクリスマスとして世界中で祝われ、西暦の基準にもされています。
これほどの影響力を持った人物が、果たして人類の歴史上に他にいたでしょうか??
いや、いない!!(断言)
しかし、日本人は宗教に疎(うと)いのもあって、イエスという名前しか知らないという方も結構多いはず。
そこでこの記事では、信仰歴30年クリスチャンの僕が、
- イエス・キリストとはどんな人?
- イエス・キリストの生涯
- イエスに関する雑学・豆知識
- イエス・キリストを描いた絵画
といった内容ついて詳しくご紹介します!
✅キリスト教については、【初学者向け】キリスト教とは何か?その全てを超分かりやす〜くご紹介!で詳しく解説しています。
👇動画で見たい方はこちら
イエス・キリストとはどんな人?
イエス・キリストは、新約聖書の福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)に登場する人物で、
2000年以上前に実在したと言われるユダヤ人です。
出身地は、現在のイスラエルにあるベツレヘムですね。
当時は、※律法を守ることを重視するユダヤ教の指導者たち(ファリサイ派・律法学者など)の考え方が主流でした。
律法(りっぽう):旧約聖書に書かれた神の教えと戒め。代表的なものに十戒があり、ユダヤ教全体の教えになっている。
当時のユダヤ人たちはそうした律法を守ることに負担を感じ、苦しんでいたのです。
しかし、イエスはそうした律法主義を批判し、
- 病気の人
- 貧しい人
- 女性や子供(当時軽んじられていた)
など当時は社会的地位の低かった人にも愛を持って接し、救いの手を差し伸べていきました。
ところが、それによってユダヤ教の指導者たちの反感を買ったイエスは、十字架に架けられて処刑。
その後、イエスが死から復活したと信じる弟子たちがその教えを広めることで、キリスト教が成立しました。
では、イエスがどのような人物だったのか、ここからさらに深堀りしていきましょう!
- 人であり、神でもある
- 愛の教えを説いた
- 人類の罪を背負うために地上にやって来た
人であり、神でもある
イエスは、父なる神のひとり子であり人間として地上に来られた神の子です。
ですから、完全な人間でもあり、完全な神でもあるのです。
聖書にもこうあります。
「キリストは、神のかたちであられたが、神と等しくあることを固守すべき事とは思わず、 7かえって、おのれをむなしうして僕のかたちをとり、人間の姿になられた。」
(ピリピ人への手紙2章6、7節)
確かに、キリスト教は1人の神様だけを信仰する1神教。
神様とイエス・キリストがいるなら、神様が2人になってしまい1神教と矛盾するのではないかという意見ももっともです。
しかし、キリスト教には三位一体(さんみいったい)という重要な考え方があります。
これは神様には、
という3つの位格(人間でいう人格)があるという考え方のこと。
非常に難しい概念ですが、イエスも神の位格の1つに過ぎないので、あくまでも神様は1人という扱いなのです。
✅詳しくは、【徹底解説】”三位一体”の意味とは?わかりやすくまとめてみたをどうぞ
愛の教えを説いた
キリスト教は“愛の宗教”と呼ばれることがあります。
実際、イエスは何度も人々に愛の重要性を説かれました。
前述したように、社会で差別されていた人たちに手を差し伸べたのも、まさにイエスの大きな愛を表していますよね。
例えば、イエスはこう語られました。
「『先生、律法の中で、どのいましめがいちばん大切なのですか』。イエスは言われた、「『心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。これがいちばん大切な、第一のいましめである。第二もこれと同様である、『自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ』。これらの二つのいましめに、律法全体と預言者とが、かかっている」。
(マタイによる福音書22章36~40節)
これは、キリスト教の教えをシンプルにまとめたものだと言えます。
そして、このイエスの教えは、当時律法を守ることが重視されていたユダヤ教の社会には全くない新しい考え方でした。
最終的にはイエスご自身が十字架にかかり、究極の愛の形を示されました。
こうした見返りを求めない無償の愛を“アガペー”と呼んだりします。
✅キリスト教の主な教えについては、【完全版】キリスト教の有名な教えを7つのジャンルでまとめてみたをどうぞ
人類の罪を背負うために地上にやって来た
そもそもイエスは神なのに、なぜわざわざ人間として地上にやって来られたのでしょうか?
それは、
そして、このことは旧約聖書の時代から何度も預言されていたことだったのです。
「14それゆえ、主はみずから一つのしるしをあなたがたに与えられる。見よ、おとめがみごもって男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる。」
(イザヤ書7章14節)
人間はアダムとエバの時代から罪を背負い、その重荷に苦しんできました。
しかし、イエスがその罪を全て代わりに背負ってくださったのです。
と思うかもしれませんが、当時は神にいけにえをささげることで罪が赦(ゆる)されるという時代でした。
ですから、人々は羊などの動物を捧げて、その血によって罪が赦されてきたのです。
しかし、動物の血による赦しは一時的ですし、全人類の罪が赦されるには到底足りません。
そこで、イエスが自らいけにえになって血を流すことで、
「キリストは罪を犯さず、その口には偽りがなかった。 23ののしられても、ののしりかえさず、苦しめられても、おびやかすことをせず、正しいさばきをするかたに、いっさいをゆだねておられた。 24さらに、わたしたちが罪に死に、義に生きるために、十字架にかかって、わたしたちの罪をご自分の身に負われた。その傷によって、あなたがたは、いやされたのである。」
(ペテロの第一の手紙2章22~24節)
✅詳しくは、キリスト教の”罪”とは何?本質は1つだけです【クリスチャンが回答】の記事もご参照ください。
イエス・キリストの生涯
続いては、短くも濃いイエスの生涯について見ていきましょう。
- 降誕(こうたん)と幼少期
- “洗礼者ヨハネ”から洗礼を受ける
- 悪魔(サタン)の誘惑
- 宣教(公生涯)開始
- イエス・キリスト、数々の奇跡を起こす
- 山上の垂訓(説教)
- 主イエスの変容
- エルサレム入城
- 最後の晩餐
- ゲッセマネの祈り
- イエスの処刑
- イエスの復活
- イエスの昇天
降誕(こうたん)と幼少期
「彼がこのことを思いめぐらしていたとき、主の使が夢に現れて言った、「ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリヤを妻として迎えるがよい。その胎内に宿っているものは聖霊によるのである。彼女は男の子を産むであろう。その名をイエスと名づけなさい。」
(マタイによる福音書1章20、21節)
イエスが生まれたのは、パレスチナ地域の現イスラエルです。
イエスは父ヨセフと母マリアの間に生まれましたが、通常の妊娠によって誕生したわけではありません。
なんと、神の霊である聖霊の力によって生まれたのです!
ある日、
名前は”イエス”にするんや。ごっつ偉大な人物になるさかい、楽しみにしときや〜!
と。(なぜに関西弁)
処女だったマリアは大変とまどいましたが(そりゃそうだ)、これを受け入れ、
その結果お生まれになったのが、イエスということですね。
この話を聞きつけた東方の博士たちもやって来て、救い主の誕生をお祝いしました。
ところが、
恐らく、大工である父ヨセフのお手伝いをしたり、仕事を教わったりしたのではないかと思われますが。。!
書かれているのは、12歳の頃にユダヤ教の祭司を相手に議論をしたという”神童”
「イエスが十二歳になった時も、慣例に従って祭のために上京した。(中略)そして三日の後に、イエスが宮の中で教師たちのまん中にすわって、彼らの話を聞いたり質問したりしておられるのを見つけた。聞く人々はみな、イエスの賢さやその答に驚嘆していた。」
(ルカによる福音書2章46、47節)
他に、この頃のイエスのことで分かっているのは、
- 非常に頭の良い子だった
- ユダヤの町ベツレヘムで生まれた
- ガリラヤのナザレという町で育った
- 数人の兄弟がいた
ということくらいでしょう。
いやー、イエスの幼少期の詳細が気になりますね。。
“洗礼者ヨハネ”から洗礼を受ける
「そのときイエスは、ガリラヤを出てヨルダン川に現れ、ヨハネのところにきて、バプテスマを受けようとされた。」
(マタイによる福音書3章13節)
時は流れて、イエスは30歳になりました。(急に飛びます)
その頃、ヨルダン川では洗礼者ヨハネという人物が、人々に罪の悔い改めを説き、洗礼という儀式を行なっていました。
洗礼というのは、キリスト教に入信する際に行なう儀式のことで、
洗礼者ヨハネは多くの人々の支持を集めており、彼が救世主なのではないかと噂されるほどでした。
しかし、洗礼者ヨハネはやがて救世主が現れると語り、自分はその先駆者に過ぎないと公言していました。
「わたしは悔改めのために、水でおまえたちにバプテスマを授けている。しかし、わたしのあとから来る人はわたしよりも力のあるかたで、わたしはそのくつをぬがせてあげる値うちもない。このかたは、聖霊と火とによっておまえたちにバプテスマをお授けになるであろう。」
(マタイによる福音書3章11節)
すると、ついに救世主その人であるイエスが、洗礼者ヨハネのもとに現れました。
なんと洗礼を授けてくれと言うのです。
いやいや、私こそあなたから洗礼を受けるべきですのに!!
と最初こそ恐縮しまくりのヨハネでしたが、最終的にイエスに洗礼を行ないました。
すると、天が開かれ、聖霊が鳩のように下ってきたかと思うと、
という父なる神様の声が聞こえてきました。
これは、イエスが神の子であるということを表しています。
悪魔(サタン)の誘惑
「さて、イエスは御霊によって荒野に導かれた。悪魔に試みられるためである。そして、四十日四十夜、断食をし、そののち空腹になられた。」
(マタイによる福音書4章1、2節)
洗礼を受けたイエスは、荒野で40日間食べ物を一切とらない断食を続けていました。(ストイック過ぎる)
まさに、飢えと疲労の極限状態ですね。
するとそこへ悪魔(サタン)がやってきて、3つの誘惑をイエスにしてきました。
しかし、そこは神の子イエス。
普通の人間ならやられてしまうような誘惑に対しても、見事にはねのけてしまいました。
そのやり取りをまとめると、以下の通りです。
- 悪魔:神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうだ。
➡イエス:「人はパンだけで生きるものではない」と(聖書に)書いてある。
- 悪魔:(世界のすべての国々を見せた後に)この国々の一切の権力と繁栄とを与えよう。だから、私を拝まんかいコラ!
➡イエス:「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」と(聖書に)書いてある。
- 悪魔:(イエスを神殿の屋根の隅っこに立たせて)神の子なら、ここから飛び降りたらどうだ。おエライ神の天使たちが守ってくれるはずだろ?ん?
➡イエス:「あなたの神である主を試してはならない」と(聖書に)書かれている。
こうしてイエスは悪魔の誘惑に打ち勝ち、悪魔は離れていきました。
✅悪魔(サタン)については、【悪魔】”サタン”って何者?聖書に登場する悪の大ボス!?をどうぞ
宣教(公生涯)開始
「イエスはガリラヤの全地を巡り歩いて、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、民の中のあらゆる病気、あらゆるわずらいをおいやしになった。」
(マタイによる福音書4章23節)
悪魔の誘惑に勝ったイエスは、ガリラヤという田舎の地から宣教活動を開始します。
ここからのイエスの生涯を“公生涯”といいますが、その期間はたったの3年ほど。
現在までの影響力の大きさを考えると、驚くべき短さと言えます。
また、宣教活動中にイエスには多くの弟子が付きました。
特にその内のイエスに選ばれた12人は12使徒と呼ばれ、イエスによって特権が与えられたのです。
「十二使徒の名は、次のとおりである。まずペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、それからゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党のシモンとイスカリオテのユダ。このユダはイエスを裏切った者である。」
(マタイによる福音書10章2~4節)
しかし、イエスの弟子たちは決して特別優れた人たちではありませんでした。
むしろ、
- 教育もろくに受けていない
- 経済的にも貧しい
- 社会的地位も低い
ような人たちだったのです。
しかし、イエスは、そのような人の経済力や地位などにとらわれてはいませんでした。
イエスは、このように語っています。
「イエスはこれを聞いて言われた、「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。 13『わたしが好むのは、あわれみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、学んできなさい。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」。」
(マタイによる福音書9章12、13節)
イエス・キリスト、数々の奇跡を起こす
「そこで、その評判はシリヤ全地にひろまり、人々があらゆる病にかかっている者、すなわち、いろいろの病気と苦しみとに悩んでいる者、悪霊につかれている者、てんかん、中風の者などをイエスのところに連れてきたので、これらの人々をおいやしになった。 25こうして、ガリラヤ、デカポリス、エルサレム、ユダヤ及びヨルダンの向こうから、おびただしい群衆がきてイエスに従った。」
(マタイによる福音書4章24、25節)
イエスは、宣教中に様々な奇跡を起こしています。
特に有名なのは、水をぶどう酒に変えた”カナの婚礼”や、
ざっとまとめると、以下の通りですね。
◎イエスが起こした奇跡一覧
- 甕(かめ)いっぱいの水をぶどう酒に変えた
- 2匹の魚と5つのパンで5000人のお腹を満たした
- 湖の上を歩いた
- 死人を生き返らせた
- 目が見えない人の目を見えるようにした など
(詳しくは、イエス・キリストが起こした奇跡まとめ15選【ジャンル別にご紹介】をどうぞ)
こうして、イエスはますます民衆たちの心をとらえていったのです。
と現代の人は思うかもしれませんが、当時の民衆の多くは奇跡を信じていました。
なぜなら、魔術師など、不可思議な手品やトリックによって奇跡っぽいことを行う人たちが少なからずいたからです。
ただし、イエスの場合はそういったまがい物ではなく、神の力により本物の奇跡を起こしていました。
実際、イエスに敵対するユダヤ教の指導者たちでさえ、イエスの奇跡に対する批判は行っていません。
山上の垂訓(説教)
「イエスはこの群衆を見て、山に登り、座につかれると、弟子たちがみもとに近寄ってきた。 2そこで、イエスは口を開き、彼らに教えて言われた。 3「こころの貧しい人たちは、さいわいである、天国は彼らのものである。」
(マタイによる福音書5章1、2節)
イエスは多くの人々に自分の教えを語りましたが、
特に有名なのが、山の上で群衆に行った“山上の説教(垂訓)“です。
この説教は多くの人に影響を与え、現在では世界で最も有名な説教の1つになっていますね。
例えば、以下のような言葉が有名です。
「しかし、わたしはあなたがたに言う。悪人に手向かうな。もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい。」
(マタイによる福音書5章39節)
「まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう。 34だから、あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。」
(マタイによる福音書6章33、34節)
「求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば、見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。 8すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。」
(マタイによる福音書7章7、8節)
(山上の垂訓については、【解説】”山上の垂訓(説教)”とは?イエス・キリストの名言集!?をどうぞ)
また、イエスは様々なたとえ話を用いても、人々に教えを語りました。
「また言われた、「ある人に、ふたりのむすこがあった。 12ところが、弟が父親に言った、『父よ、あなたの財産のうちでわたしがいただく分をください』。そこで、父はその身代をふたりに分けてやった。 13それから幾日もたたないうちに、弟は自分のものを全部とりまとめて遠い所へ行き、そこで放蕩に身を持ちくずして財産を使い果した。」
(ルカによる福音書15章11章~13節)
(詳しくは、【聖書】イエスのたとえ話って何がある?主なものを6つまとめてみたをどうぞ)
イエスの言葉の解釈をめぐっては、
主イエスの変容
「六日ののち、イエスはペテロ、ヤコブ、ヤコブの兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。ところが、彼らの目の前でイエスの姿が変り、その顔は日のように輝き、その衣は光のように白くなった。すると、見よ、モーセとエリヤが彼らに現れて、イエスと語り合っていた。」
(マタイによる福音書17章1~3節)
さて、こうして多くの人の支持を集めるようになったイエスですが、12弟子たちにいずれ自分が、
- ユダヤ教の指導者たちに殺され
- その3日目に復活する
ということを予告するようになりました。
そんなときに起こった出来事が、主イエスの変容です。
これは、イエスが数名の弟子たち(ペテロ、ヨハネ、ヤコブ)を連れて、山に行かれたときに起きた有名な出来事ですね。
イエスの姿が白く光り輝き、旧約聖書に登場する預言者モーセとエリヤが現れてイエスと話し始めました。
その姿はこの世のものとは思えないものであり、まさに神のような輝きを放っていたのです。
これは、もうすぐ死ぬ自分のことを悲しむ弟子たちを励ますために行った奇跡なのではないかと言われています。
エルサレム入城
「イエスがエルサレムにはいって行かれたとき、町中がこぞって騒ぎ立ち、「これは、いったい、どなただろう」と言った。11そこで群衆は、「この人はガリラヤのナザレから出た預言者イエスである」と言った。」
(マタイによる福音書21章10節)
さて、イエスが十字架の死から復活される日(イースター)の1週間前。
イエスは子ロバに乗って、弟子たちと共に都エルサレムに入ります。
この出来事のことをエルサレム入城といいます。
イエスが子ロバに乗ってきたのは、旧約聖書の預言者が語った以下の預言が実現されるためでした。
「シオンの娘に告げよ、見よ、あなたの王がおいでになる、柔和なおかたで、ろばに乗って、くびきを負うろばの子に乗って」。
(マタイによる福音書21章5節)
イエスがエルサレムに入ると、待望の救い主だと気づいた人々から熱烈な歓迎を受けるのです。
✅詳しくは、【解説】”エルサレム入城”とは?イエスキリスト復活の1週間前!?をどうぞ
最後の晩餐
「弟子たちはイエスが命じられたとおりにして、過越の用意をした。夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。」
(マタイによる福音書26章19、20節)
いよいよ、イエスの処刑まで残り一日である前夜。
ユダヤ人の記念日である、
これがかの有名な最後の晩餐で、このときにイエスは、
- イスカリオテのユダが裏切ること
- 弟子たちが自分を捨てて逃げ去ること
- ペテロが自分を3度知らないと言うこと
などを予告します。(どれも悲しすぎる)
特にユダの裏切りは有名ですね。
「イエスを裏切ったユダが答えて言った、「先生、まさか、わたしではないでしょう」。イエスは言われた、「いや、あなただ」。」
(マタイによる福音書26章25節)
✅詳しくは、【解説】”最後の晩餐”の意味とは?裏切者ユダが暴かれるディナー?をどうぞ
ゲッセマネの祈り
「それから、イエスは彼らと一緒に、ゲツセマネという所へ行かれた。そして弟子たちに言われた、「わたしが向こうへ行って祈っている間、ここにすわっていなさい」。」
(マタイによる福音書26章36節)
イエスは最後の晩餐の後、
「オリーブ山の祈り」とも呼ばれます。
この中でイエスは、
しかし、最終的にはあなたのご計画通りにしてください。
と神様にお祈りするのです。
このお祈りは、汗が血のようにしたたり落ちるほど気持ちのこもったものでした。
「44イエスは苦しみもだえて、ますます切に祈られた。そして、その汗が血のしたたりのように地に落ちた。」
(ルカによる福音書22章44節)
こうして、イエスはゲッセマネの祈りを通して、十字架刑というあまりにも辛すぎる自分の運命を受け入れるのです。
祈りの後、ユダの裏切りによりイエスは逮捕され、
✅詳しくは、【聖書用語】”ゲッセマネの祈り”とは?キリストの処刑前日の祈り!?をどうぞ
イエスの処刑
「そこで、ピラトはバラバをゆるしてやり、イエスをむち打ったのち、十字架につけるために引きわたした。」
(マタイによる福音書27章26節)
イエスはユダヤ教の指導者たちによってとらえられ、ローマ総督ピラトのところに連れてこられました。
ピラトは、イエスに対してなんの罪も見出せませんでしたが、ユダヤ教の指導者たちは、
イエスがユダヤ人の王を名乗り、国民を惑わしてローマへの反逆を企てたという罪を強調します。
今にも暴動が起きそうな民衆の強い意見に押されたピラトは、ついにイエスを十字架に架けるために引き渡しました。
十字架刑は当時最も重い刑罰と言われるほど残酷なもので、主な流れは以下の通りです。
◎十字架刑の主な流れ
- “
フラグラム”という特殊な鞭で39回ほど背中をズタボロに引き裂かれる - 茨の冠を被せられ、唾を吐きかけられながら「ユダヤ人の王、万歳」と馬鹿にされる
- 約70〜90kgの十字架を背負って1.6Km先のゴルゴダの丘まで歩かされる
- 全裸で十字架の上に寝かされ、両手足に30cmほどのぶっ
とい釘を打たれる - 呼吸困難になって2、3日もだえ苦しみながら死に至る
こうして、イエスは私たち人間の罪のために、十字架に架けられていったのです。
✅詳しくは、【閲覧注意】十字架刑がいかに残酷で苦痛な刑なのかまとめてみたをどうぞ
イエスの復活
「週の初めの日、夜明け前に、女たちは用意しておいた香料を携えて、墓に行った。ところが、石が墓からころがしてあるので、中にはいってみると、主イエスのからだが見当らなかった。」
(ルカによる福音書24章1~3節)
イエスの死後、遺体はお墓に葬(ほうむ)られました。
ここだけを見ると、イエスは何の抵抗もせず無力なまま死んでいった男にしか見えなかったでしょう。
ところが、イエスの死後から3日目にとんでもない奇跡が起こりました。
なんとイエスは死から復活したのです。
「この御使は女たちにむかって言った、「恐れることはない。あなたがたが十字架におかかりになったイエスを捜していることは、わたしにわかっているが、 6もうここにはおられない。かねて言われたとおりに、よみがえられたのである。」
(マタイによる福音書28章5、6節)
これこそイエス最大の奇跡であり、イエスが神の子で救い主であると証明された瞬間でした。
だからこそ、イエスの復活は、キリスト教のベースとなる超重要な出来事なのです!
✅️イエス復活の詳細は【真実】イエスは本当に復活したのか?5つの根拠をクリスチャンが力説をどうぞ
イエスの昇天
「主イエスは彼らに語り終ってから、天にあげられ、神の右にすわられた。 20弟子たちは出て行って、至る所で福音を宣べ伝えた。主も彼らと共に働き、御言に伴うしるしをもって、その確かなことをお示しになった。」
(マルコによる福音書16章19、20節)
イエスは復活された後、弟子たちの前に現れました。
そして、人々に自分の教えや福音を伝え、洗礼を授けるようにと語られたのです。
こうして、イエスは復活の後40日間この世に留まり、昇天していきました。
その後、イエスの弟子たちは世界中にキリストのことを広め、キリスト教が誕生していきます。
イエスに関する雑学・豆知識
では、ここからはその他のイエスに関する雑学・豆知識をざっとご紹介していきましょう!
- イエスキリストは本名ではない?【キリストは称号です】
- イエスキリストはどんな顔だった?【イケメンじゃない!?】
- クリスマスは、イエスキリストの誕生日ではない!?
イエスキリストは本名ではない?【キリストは称号です】
もしかしたらあなたは、イエス・
しかし、
当時のユダヤ人には、名字がないのが一般的な時代でした。
代わりに出身地をつけたり、親の名前をつけたりしていたんですね。
イエスの場合はナザレ出身なので、“
「ところが、ナザレのイエスだと聞いて、彼は「ダビデの子イエスよ、わたしをあわれんでください」と叫び出した。」
(マルコによる福音書10章47節)
聖書には他にも、
- マグダラのマリア
- イスカリオテのユダ
など出身地とセットで呼ばれている人たちが登場します。
ではキリストとは何かというと、“救い主”を意味します。
つまり、キリストというのは名前ではなく称号なんですね。
ですから、イエス・キリストと呼ぶこと自体がイエスを救い主だと認めることになります。
イエスキリストはどんな顔だった?【イケメンじゃない!?】
イエスを描いた絵画や映画などはたくさんありますが、
なので、
しかし!!
ごめんなさい、今から皆さんの夢を壊します。(謎の宣言)
聖書には、こう書かれています。
「彼は主の前に若木のように、かわいた土から出る根のように育った。彼にはわれわれの見るべき姿がなく、威厳もなく、われわれの慕うべき美しさもない。」
(イザヤ書53:2)
つまり、イエスはイケメンどころか、かなり地味な外見だったということが予想されるのです。
少なくともイケメンでは無かったのでしょう。
まあ、聖書にはイエスの外見に関する記述はほとんどないので、
現在のイエスのイメージは、芸術家などによって想像が膨(ふく)らんでいった結果なんでしょうね。。
クリスマスは、イエスキリストの誕生日ではない!?
キリスト教の中で最も有名なイベントであり、日本人も大好きなクリスマス。
このクリスマスって、一般的にはイエス・キリストがお生まれになった日だと思われていますよね?
しかし、実は、イエスがお生まれになった正確な日にちは分かっていないんです。
実際、聖書にもイエスの誕生シーンは描かれていても、日付は書かれていません。
「きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生れになった。このかたこそ主なるキリストである。」
(ルカによる福音書2章11節)
ですから、クリスマスはあくまでも”イエスキリストの誕生を記念する日”なんですね。
では、なぜ12月25日にイエス・キリストの生誕をお祝いするかというと、
当時ローマ帝国で信仰されていた太陽神ミトラの”光の祭り”の日を取り入れたからだと言われています。
ここには、当時のローマ皇帝の政治的思惑もあったみたいですね。
✅詳しくは、“クリスマス”の意味とは?イエスキリストの誕生日じゃない!?をどうぞ
イエス・キリストを描いた絵画
最後に、イエスキリストを描いた絵画をいくつかご紹介しておきますね!
「神殿での救世主の発見」(ウィリアム・ホルマン・ハント)
イエスの幼少期(12歳)の姿が描かれています。
少年イエスは、ヨセフとマリアが目を離したすきに、神殿にやって来てユダヤ教の指導者たちと議論を交わしていました。
そして、イエスのあまりの賢さに、ユダヤ教の人々はすっかり驚いていました。
結局、イエスは母のマリアに叱られてしまいましたが、イエスの非凡さが表れているワンシーンですね!
「キリストの洗礼」(アンドレア・デル・ヴェロッキオ&レオナルド・ダ・ヴィンチ )
イエスが洗礼者ヨハネから洗礼を授かっているシーンを描いた有名な絵画。
後ろには天使たちがおり、上では天が開き、聖霊を表す白い鳩が描かれています。
やはり、このシーンは画になりますね!
「十字架を運ぶキリスト」(ジョルジョ・ヴァザーリ)
イエスが処刑場まで十字架を運ぶシーンです。
左側にいるイエスを慕い寄り添う女性たちと、右側にいる恐ろしい顔をしたローマ兵たちが対照的に描かれていますね。
イエスは既にむち打ちの刑を受けた後であり、体もボロボロ。
十字架を運ぶ力もほとんど残されていないのです。
「キリストと二人のマリア」(ウィリアム・ホルマン・ハント)
イエスが十字架の死から復活する重要なシーン。
イエスの体にまとってある包帯が、それまで確かに死んでお墓の中にいたことを感じさせます。
まさしく”復活した!!”という感じの鮮やかな作品ですね!(語彙力)
まとめ:イエスは人類史上最も有名で影響力のある人物!
長くなりましたが、歴史上最も有名なイエスという人物についてご理解いただけたでしょうか?
30年ほどの生涯でしたが、当時にとどまらず、イエスは現在も多くの人々に影響を与え続けています。
もちろん、イエスが起こした奇跡などは信じられないという方もいるでしょう。
しかし、イエスを救い主だと信じる人間がこの地球上に20億人以上いるのは事実です。
興味のある方は、ぜひ聖書を読んでみてください!
なぜイエスという人物をこれほど多くの人が信じるのか、その秘密が分かるかもしれませんよー??
キートンでした。
☟参考文献
いつも分かりやすい記事ありがとうございます!!
イエス様の事、伝えるとなると、まとめるの難しいですよね。
綺麗にまとめられてて感謝です!
イエス様は本当に、間違いなく世界一影響力ある人物ですね!
イスラム圏でも預言者の認識だから、キリスト教圏以外でも知られてますもんね〜。
私がノンクリスチャンだった時の事を思い出すと、
「イエス・キリストは4大聖人の一人」
位の認識だったかなぁ・・・
今では
「いや、全然違いますよ。別格ですよ。別次元ですよ!」
って言えますが!
「罪、愛、十字架(贖い)、復活・・・」
この辺りの
「超誤解を招きやすい重要ワード」
を抜きにしたら、そりゃあ「4大聖人」とか言われますよね。
雑学・豆知識も面白いです!
私も最近、当時ユダヤ人は名字が無かったの知りました!
(聖書検定4級を受けて、初めて知った・・・)
聖書読んでると、結構同じ名前が出てくるのに、
名字無しでも大丈夫だったんですね。
出身地が違ったらまあ、
「ベツレヘムのヨセフ」とか、
「ベテルのヤコブ」みたいに言えたでしょうけど、
同じ出身地だったらややこいですよね。
「ヘブロンのユダ、ええ〜っと、背のデカい方!」
とか、言ったんですかね!?
いや、その場合は
「◯◯の子のユダ」
とか言ったのかな?
あ、でも
「アルパヨの子レビ」と
「アルパヨの子ヤコブ」
って出てくるか。しかもこのアルパヨは別人物・・・
やっぱややこい!
イエス様はイケメンのイメージめっちゃありました!
作られたイメージだったんですね(そりゃそうか)。
イエス様を知らない人がイエス様を知る事が出来ますように。
その為にキートンさんのブログが用いられます様に。
キートンさんの上に神様の祝福と恵みが、
豊かに注がれます様に、主の御名でお祈り致します!!
Kenzelさん、コメントありがとうございます!色んな記事を読んでくださり感謝いたします!
そうですね、日本にいるとあまりピンと来ませんが、世界的に見たらどれほどイエス様が有名で影響力があるかが分かりますよね。出身地のお話は、今まで考えたことがなかったので面白いですね(笑)Kenzelさんがおっしゃるように、もっと日本中にイエス様のことを伝えることができたらなあと思います。お祈りしてくださってありがとうございます!今後も当ブログをよろしくお願いいたします。
Kenzelさんにも豊かな主の祝福がありますように。。!
ありがとうございます。
キートンさんが、福音を伝える器として大いに用いられますように〜日本にリバイバルが起こされますように、お祈りいたします。
聖書を学ぶ者です。
イエス様の公生涯は、3年半ではないでしょうか?
講座楽しんでます。感謝です。
キョン2さん、コメントありがとうございます!
ご指摘ありがとうございます。申し訳ありません、これは誤字ですね。修正いたしました。
今後も拙ブログをよろしくお願いいたします。