ジーザス、エブリワン!キートンです。
一体どこにあるの?
こういった疑問にお答えします。
各宗教には、それぞれ特別だとされる場所があるものです。
例えば、ユダヤ教になら”嘆きの壁”、イスラム教なら”メッカ”というように。
では、キリスト教はどうでしょうか?
キリスト教徒にとって特別な場所の1つに、ゴルゴダの丘があります。
いやー、なんか強そうな名前ですよね。(小学生か)
なぜなら、この場所でイエスキリストが十字架に架けられたと言われているからです。
キリスト教にとって、イエスが十字架に架けられたというのは教えの根幹でもありとても重要な出来事ですから、
その場所が神聖視されるのも当然ですね!
しかし、実際どのような場所なのか知らない方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- ゴルゴダの丘とは?
- ゴルゴダの丘の場所はどこにある?【いくつかの説あり】
という内容で解説していきます!
イエスキリストについては、【完全版】イエス・キリストとはどんな人?その生涯を簡単にまとめてみたをどうぞ
ゴルゴダの丘とは?
ゴルゴダの丘とは、新約聖書に登場するエルサレムの丘のことで、
ここでイエスキリストが十字架に架けられたと言われています。
ゴルゴタはアラム語で”されこうべ(頭がい骨)”という意味があるため、
“されこうべの場所”とも呼ばれますね。
また、ゴルゴダはラテン語から派生した英語で“カルバリ”といい、このワードはプロテスタント教会の名前によく使われますね。
イエスがゴルゴダの丘で十字架に架けられる様子は、新約聖書の全ての福音書に書かれています。
「彼らが出て行くと、シモンという名のクレネ人に出会ったので、イエスの十字架を無理に負わせた。 33そして、ゴルゴタ、すなわち、されこうべの場、という所にきたとき、 34彼らはにがみをまぜたぶどう酒を飲ませようとしたが、イエスはそれをなめただけで、飲もうとされなかった。」
(マタイによる福音書27章32~34節)
「そこへ、アレキサンデルとルポスとの父シモンというクレネ人が、郊外からきて通りかかったので、人々はイエスの十字架を無理に負わせた。 22そしてイエスをゴルゴタ、その意味は、されこうべ、という所に連れて行った。」
(マルコによる福音書15章21、22節)
「イエスはみずから十字架を背負って、されこうべ(ヘブル語ではゴルゴダ)という場所に出て行かれた。 18彼らはそこで、イエスを十字架につけた。イエスをまん中にして、ほかのふたりの者を両側に、イエスと一緒に十字架につけた。」
(ヨハネによる福音書19章17、18節)
ただし、ルカによる福音書だけは”ゴルゴダの丘”ではなく、”されこうべ”というワードで出てきます。
「されこうべと呼ばれている所に着くと、人々はそこでイエスを十字架につけ、犯罪人たちも、ひとりは右に、ひとりは左に、十字架につけた。」
(ルカによる福音書23章33節)
イエスは罪を犯さなかったにも関わらず、イスカリオテのユダの裏切りによって、逮捕され裁判にかけられました。
そして、十字架刑に処せられることになるのですが、これは当時最も重い刑罰と言われるほど残酷なもので、
主な流れは以下の通りです。
- “
フラグラム”という特殊な鞭で39回ほど背中をズタボロに引き裂かれる - 茨の冠を被せられ、唾を吐きかけられながら「ユダヤ人の王、万歳」と馬鹿にされる
- 約70〜90kgの十字架を背負って1.6Km先のゴルゴダの丘まで歩かされる
- 全裸で十字架の上に寝かされ両手足に30cmほどのぶっ
とい釘を打たれる - 呼吸困難になって2、3日もだえ苦しみながら死に至る
こうして、イエスはゴルゴダの丘にて十字架上で死なれたのです。
「そのとき、イエスは声高く叫んで言われた、「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」。こう言ってついに息を引きとられた。」
(ルカによる福音書23章46節)
(十字架刑の詳細は【閲覧注意】十字架刑がいかに残酷で苦痛な刑なのかまとめてみたをどうぞ)
なぜ何の罪もないイエスが、これほどの目にあいながら死ななければならなかったのでしょうか。
それは、愛する私たち人間の罪をゆるすためです。
そのために、イエスは神でありながら人間として地上に来てくださったのです。
(詳しいことは、【完全版】イエス・キリストとはどんな人?その生涯を簡単にまとめてみたをご参照ください。)
ゴルゴダの丘の場所はどこにある?【いくつかの説あり】
では、ゴルゴダの丘ですが、実際にはどこにあったのでしょうか?
実はゴルゴダの丘がどこにあったのかは、正確には分かっていません。
そのため、ゴルゴダの丘の場所については、
- “聖墳墓教会”説
- “園の墓”付近説
- “オリーブ山”付近説
などいくつかの説があります。
ただし、この中でもゴルゴダの丘の場所として最もよく言われるのが、エルサレム旧市街(東エルサレム)にある聖墳墓教会です。
👇実際の写真
聖墳墓教会とは、4世紀にキリストの墓とされる場所に立てられた教会のことですね。
そのため、聖墳墓教会はキリスト教にとって最も重要な聖地の1つとなっており、
世界遺産である”エルサレムの旧市街とその城壁群”の中にも含まれています。
聖墳墓教会の中にある小さな聖堂がイエスの墓だとされており、2階には、
ゴルゴタの丘に直接触れることができる”磔刑(たっけい)の祭壇”というものがありますね。
聖墳墓教会は神殿の西側にあり、聖墳墓教会までの道を“ヴィア・ドロローサ”(悲しみの道)といいます。
この場所をゴルゴタの丘と特定したのは、ローマ皇帝コンスタンティヌス帝の母ヘレナでした。
(【世界史】ローマ帝国でのキリスト教の歴史をざっくりまとめてみたも参照)
当時、ゴルゴダの丘の場所は2度に渡るユダヤ戦争の影響で、分からなくなってしまっていました。
そこで、熱心なクリスチャンだったエレナは、ゴルゴダの丘の場所を特定するためにエルサレム巡礼の旅に出たのです。
すると、ヘレナはある場所でキリストの墓や十字架、キリストの手足に打ち込まれた釘などを見つけました。
そこで、コンスタンティヌス帝によってその場所に教会が建てられたんですね。
この教会が聖墳墓教会というわけです。
ちなみに、聖墳墓教会は現在、
- 東方正教会(ギリシャ正教)
- アルメニア使徒教会
- カトリック教会
- コプト正教会
- シリア正教会
といったキリスト教の複数の宗派によって共同管理されています。
まとめ:ゴルゴダの丘でイエスキリストは死なれた!
ゴルゴダの丘で、イエスキリストは十字架に架けられて死なれました。
この出来事によって、私たち人間の罪がゆるされたのです。
そして、3日目にイエスは復活されました。
そう考えると、キリスト教にとって、いや人類にとってゴルゴダの丘がいかに重要な場所かが分かりますね!
いやー、僕も生涯で1度は行ってみたいなあ。。
キートンでした。