キリスト教用語集

【徹底解説】正教会とは?その9の特徴をわかりやすくご紹介!

ジーザスエブリワン!キートンです。

キリスト教三大宗派の1つである、正教会ってどんな特徴があるの?

詳しく教えて!

こういった疑問にお答えします。

 

今回は、キリスト教三大宗派の1つ、正教会”についてご紹介したいと思います。

恐らく、カトリックプロテスタントと比べても、皆さんにとってあまりなじみのない宗派でしょう。

 

それにほら、何か名前の響きからしても難しそうじゃないですか。

漢字だし。

 

でも、正教会は独特の世界観があって知れば知るほど面白いですよ!

この記事では、クリスチャンの僕が、

  • 正教会とは
  • 正教会の歴史
  • 正教会の特徴

などについて語ってまいります!

 

他の主な宗派については、【解説】キリスト教にはどんな宗派がある?3つの主な宗派をまとめてみたをどうぞ

“正教会”とは?

正教会は、”正統派の教会(Orthodox Church)”の邦訳であり、

  • ローマ・カトリック
  • プロテスタント

と並んでキリスト教の三大宗派の1つです。

世界に2億人以上の信徒がいると言われており、そのうち半分近くをロシア人が占めています。

 

しかも、

  • ウクライナ人
  • ベラルーシ人
  • ブルガリア人
  • セルビア人

などを合わせると、正教会の信徒のうちスラブ系諸民族が全体の7割以上を占めていることになります。

こうして見ると、かなり偏ってますね。。!

 

一方で、日本の正教会人口はわずか1万人ほどしかいません。(何という少なさ)

ですから、皆さんが正教会になじみがないのも当然なのです!

 

クリスチャンの僕(プロテスタント)でさえも、正教会の方とはお会いしたことがないですからね。。

当時存在した異端な教会に対して、

自分たちこそ正統な教会なのだ!他の異端教会とは違う!!

という主張を込めて、正教会という名前になりました。

 

ローマ・カトリックと並んで、現存最古の教会ですね。

また、ギリシア正教、東方正教会の他にも、

  • ビザンツ教会
  • 正統カトリック教会
  • 東方教会

など様々な呼び方があるのが特徴です。

 

ただし、ギリシア正教のギリシアは、国のギリシャとは別物ですよ!

キートン
キートン
ちなみに、日本では”日本ハリストス正教会”と呼ばれます!

“正教会”の歴史

正教会では、イエス・キリストのことをイイスス・ハリストスと呼びます。

これは、イエス・キリストの中世ギリシャ語、あるいはロシア語読みです。

 

教会というのは、このイエスの弟子たちによって誕生するわけですが、

その弟子たちの信仰や教えを正統に受け継いでいる!

と主張するのがこの正教会なのです。

 

正教会が初めて誕生したのは、およそ1世紀頃と言われています。

元々はカトリック教会も正教会も1つの宗派であり、4世紀にはキリスト教はローマ帝国の国教となりました。

 

そのときのローマ皇帝がコンスタンティヌス帝であり、こうしてローマ帝国内でキリスト教は大きく発展し、

ローマの国教会として認証された教会が”正教会”と呼ばれるようになったのです。

 

しかし、東西の教会で少しずつ考え方の違いが浮き彫りになっていき、

1054年に、ローマとコンスタンティノープルをそれぞれ中心として、キリスト教は東西に分かれてしまいます。

悲しい分裂。。

 

これを”大シスマ”といい、その結果、

  • ローマ        

➡カトリック

  • コンスタンティノープル

➡正教会

という感じでそれぞれ発展していきます。

カトリックが”西方教会”、正教会が”東方教会”と呼ばれるのはこのためなんですね!

 

ローマ帝国におけるキリスト教の歴史については、【世界史】ローマ帝国でのキリスト教の歴史をざっくりまとめてみたをどうぞ

“正教会”の9の特徴

それでは、正教会の特徴を見ていきましょう!

全部で9つピックアップしました。

◎正教会の9の特徴

  1. 伝統を重視する
  2. 教会(聖堂)が豪華
  3. マリア・聖人信仰がある
  4. 教会の中にイコンがある
  5. 7つの機密(サクラメント)がある
  6. たくさんのお祭りがある
  7. 美しく厳かな奉神礼(礼拝)がある
  8. 神父がいる
  9. 十字を描く

①伝統を重視する

正教会は、イエスの弟子たちの時代から続く教会の伝統をなるべく忠実に守り続けようとする傾向があります。

それが、様々な儀式や教えに反映されているんですね。

 

何しろ、その歴史の長さはおよそ2000年ほど。

教会の内部を見れば、その圧倒的な伝統の重みに圧倒されます。

 

☟こんな感じ。

実際に見てみたいにゃ~。

 

カトリックともまた違う、重厚感がありますね。

あの厳(おごそ)かな空間は、正教会ならではのものではないでしょうか!

 

それに比べてプロテスタントの教会は地味。。ってやかましいわ!!(被害妄想)

②教会(聖堂)が豪華

②教会(聖堂)が豪華

これはカトリック教会にも言えることですが、正教会は教会(聖堂)が豪華です。

(正教会では、共同体や組織を”教会”、教会の祈りのための建物を”聖堂”と区別するようなので、以下では聖堂とします。)

 

まあ、その豪華さは上記の写真を見ればよく分かりますよね。

プロテスタント教会と比べてみるとより明確ですね!(比べないで!!)

 

ちなみに、正教会の聖堂のほとんどは、ビザンチン様式という基本様式で建てられています。

ビザンチン様式とは、4世紀頃から東ローマ帝国(ビザンチン帝国)で発達した建築・装飾様式のことで、

  • 建物を上空から見ると十字架の形をしている
  • 聖堂中央の屋根と天井が中央に向かってドーム状になっている

などが特徴として挙げられます。

 

また、正教会の内部は

  • 啓蒙所(けいもうじょ)

➡︎玄関口

  • 聖所

➡中央付近にある、信者が祈る場所

  • 至聖所        

➡︎一番奥にある、聖職者が祈る場所

という3つの区画に分けられています。

ただし、啓蒙所と聖所が明確に分けられることは少なく、間に仕切りの壁がある聖堂はほとんどないんだとか。

 

一方で、聖所と至聖所は明確に区分され、間にはイコン(後述)が描かれた板壁(イコノスタシス)があります。

そして、至聖所内部の中央には”宝座”と呼ばれる祭壇があり、この宝座は聖職者でないと触れられません。

 

まあ、そもそも至聖所自体が、女性や一般の男性信徒は入れないんですけどね。。

いやー、教会内に一般信者が入れない場所があるって、すごくないですか?

 

まあ、僕が正教会の信者だったら、気になって侵入しちゃうでしょうが。。

こらこら。。!

③マリア・聖人信仰がある

正教会にも、カトリックと同じくマリアや聖人に対する信仰があります。

また、信仰生活の模範となる生き方をした人や教会のために素晴らしい働きをした人には、聖人の称号が与えられ尊敬されます。

 

つまり、聖書の中の人物などに限らず、今生きている人にも聖人になれる可能性があるということですね。

そして、聖人にはそれぞれ固有の記念日があります。

 

ちなみに、カトリックにもマリア信仰はありますが、正教会には、

  • マリアを聖母ではなく、”生神女(しょうしんじょ)”と呼ぶ
  • マリアが原罪を持たずに生まれてきたことを否定
  • マリアが亡くなる際に、昇天したことも否定

などの考え方があり、いくつかの違いがあります。

 

でも、完全に考え方が違うよりも、考え方が似てるけどちょっと違うのって、1番ケンカになりそうなパターンですよね。

大丈夫かな、カトリックと正教会。。?(謎の心配)

 

ちなみに、プロテスタントにはこうしたマリア・聖人信仰はなく、むしろ否定的です。

信仰するのはイエスキリストのみ。。

④教会の中にイコンがある

正教会では、“イコン”と呼ばれる聖画像を拝むのが特徴的で、イコンには、

  • イエスキリスト
  • 聖人
  • 聖書に書かれている記述やお祭りの場面

などが描かれています。

日本正教会では、”聖像”と訳されていますね。

あー!イコンって、あのお酒とか飲んだ後に、飲むやつか!

はい、それはウコンですね。(くだらない)

 

イコンは、ローマ帝国で迫害されていた時代、礼拝所であるカタコンベの壁に絵を描いたのが起源だと言われています。

正教会の信徒たちは聖堂や家庭を問わず、このイコンの前でお祈りをする習慣があるのです。

 

ただし、イコンはあくまでも平面画で、マリア像といった立体的な像は教会にないのがカトリックと違うところですね。

ただ、このイコンについては、過去に”イコンは偶像なのでないか”論争が何度も繰り広げらたようです。

特に、8世紀のビザンチン帝国において最も激化し、イコンの破壊派と擁護派の間で数十年にも渡る争いになったほど。

 

これをイコノクラスム(聖像破壊論争)と言います。

しかし、結果的に787年の第七回全地公会によって、イコンは偶像ではないという結論に至りました。

 

それは、イコンに描かれているイエスや聖人を敬っているのであって、

イコン自体を神として拝んでいるわけではない、ということだからだそうです。

 

偶像崇拝については、【聖書用語】”偶像崇拝”の意味とは?キリスト教徒がわかりやすく解説をどうぞ

⑤7つの機密(ミスティリオン)がある

正教会には、“機密(ミスティリオン)”と呼ばれる7つの儀式があります。

これは、カトリックでいう”秘跡”、プロテスタントでいう”礼典”のことで、目に見える形で受けられる、神様の恵みのことですね。

 

7つの機密は、以下の通りです。

◎正教会の7つの機密(ミスティリオン)

➡︎キリスト教入信の儀式。

  • 傅膏(ふこう) 

➡︎洗礼後に行われる聖膏(せいこう)を塗る儀式。カトリックでいう”堅信”。

  • 聖体      

➡︎パンとぶどう酒を食する儀式。プロテスタントでいう”聖餐”。

  • 痛悔(つうかい)

➡︎神との和解の儀式。カトリックでいう”ゆるし”。

  • 神品(しんぴん)

➡︎主教や司祭などの聖職者を任命する儀式。カトリックでいう”叙階”。

  • 婚配(こんぱい)

➡︎正教会の信者同士が結婚する際に行われる儀式。カトリックでいう”婚姻の秘跡”。

  • 聖傅(せいふ) 

➡︎病人の癒しのために聖なる油を塗ってお祈りをする儀式。カトリックでいう”病者の塗油”。

何やら難しい言葉が並んでいますが、こうして見るとカトリックと似た儀式も多いですね。

 

ただし、実際は7つ以上あると言われていますね。

ちなみに、正教会は“幼児洗礼”も認めています。

 

サクラメントについては、“サクラメント”の意味とは?神の恵みを表す儀式!?【宗派ごとの比較表付き】をどうぞ

⑥たくさんのお祭りがある

⑥たくさんのお祭りがある

正教会では、年間を通してたくさんのお祭りがあります。

なぜなら、正教会はその地域や民族の歴史的・伝統的文化を受け入れることで発展してきた側面があるから。

 

その結果、たくさんの年中行事やお祭りが生まれていったのです。

例えば、

  • 聖枝祭(花の主日)

➡イエスキリストがエルサレムに入城したことを記念

  • 神現祭(しんげんさい)

➡イエスキリストがヨルダン川で洗礼を受けたことを記念

  • 升天祭(しょうてんさい)

➡復活したイエスキリストが天にあげられたことを記念

  • 降誕祭(こうたんさい)

➡イエスキリストが地上に降誕されたことを記念

  • 生神女(せいしんじょ)誕生祭

➡生神女(聖母マリア)の誕生を記念

などがあり、正教会で重要視される12の祭日のことを”十二大祭”と言います。

キートン
キートン
僕が所属しているプロテスタントでは、ほとんどお祭りなどないので不思議な感じですね。。!

 

中でも、イエスキリストの復活を祝う“復活大祭(パスハ)”は最も大きな祭りであり、

十二大祭にも含まれていない別格の扱いです。

 

イエスの復活はキリスト教の最も重要な部分ですからね!

復活大祭は、”春分の日の後の満月の後の最初の日曜日”(ややこしい)に祝われ、午前ゼロ時~午前4時ごろまで続きます。

そして、復活大祭が始まってからの40日間は”ハリストス復活”実に復活”というあいさつが交わされるのです。

 

ちなみに、正教会では大きなお祭りの前には心の準備期間としての習慣である、斎(ものいみ)というものもあります。

これは、大きなお祭り前の一定期間や特定の日に動物性食品を断つことです。

 

いやー、正教会にはこんなにも様々なお祭りや習慣があるんですね!

キリスト教の主な行事については、【Q&A】キリスト教の主な行事って?三大行事をご紹介しますをどうぞ

⑦美しく厳かな奉神礼(礼拝)がある

正教会では、いわゆる礼拝のことを“奉神礼(ほうしんれい)”呼んで重要視し、その中で様々な儀式が行われます。

これがとても幻想的で、他の宗派とは全く雰囲気が違います。

 

例えば、

◎正教会の奉神礼(ほうしんれい)の特徴

  • お祈りや聖歌など全て無伴奏
  • 立ったままお祈りをする
  • ロウソクの光を多用する
  • 礼拝の重要な場面では床にひれ伏すことも(伏拝)
  • 乳香(香料の原料としても使われる樹脂)を多用する

などの内容です。

かなり独特の世界観ですよね。

これらを見ても分かる通り、正教会の奉神礼は、視覚、聴覚、嗅覚など人間の五感に訴えかけるものが多いです。

 

なぜなら、正教会には、

“信仰とは理屈ではなく、より根源的な感性の部分で心に刻まれるもの”という考え方があるから。

キートン
キートン
同じキリスト教信者としては、1度試しに参加してみたいなー、なんて思ったりします!

 

ちなみに、上記でも書いている通り、正教会ではお祈りの際もイエスの復活を象徴して立ったままなので、

聖堂に椅子を置いていないのが一般的です。(例外もあり)

 

立ち食いそばならぬ、立ち食い(?)礼拝ですね。

腰が悪い方や高齢者の方には、かなりきつい気もしますが。。

 

僕の教会(プロテスタント)の礼拝については、【完全公開】クリスチャンの僕が教会の生活(礼拝)を全て暴露しますで紹介しています。

⑧神父がいる

正教会にも、カトリックと同じく神父がいます。

正式な職名は、司祭ですね。

 

神父の主な仕事は以下の通りです。

◎神父の主な仕事

  • サクラメントを行う
  • 説教(メッセージ)を語る
  • 信徒たちをサポートする
  • 教会の管理や運営
  • 神学などについての勉強

ちなみに、プロテスタント教会には神父はおらず、牧師が代わりにいるので間違えないようにご注意を!

 

神父については、“神父”とは?仕事内容やなり方まで詳しくご紹介!【3分で分かる】をご参照ください。

⑨十字を描く

カトリックと同じく、正教会にも十字を切る習慣があり、“十字を描く”という表現がなされます。

日本正教会では”十字を切る”という表現はしないようですね。

 

そう、スポーツ選手なんかも時々やっているあれですね。

まあ、僕の所属しているプロテスタント教会には、こういう習慣はないですが。。

 

具体的には、三位一体の神様への信仰を象徴して、親指、人差し指、中指の3本を合わせて十字を描くのですが、

正教会はカトリックとは十字の描き方が左右逆で、

  1. 右肩
  2. 左肩

という順番になっています。

 

十字を描くタイミングとしては、

  • お祈りの終わり
  • 聖堂への入退室時
  • イコンに口付けするとき
  • 聖書が読み上げられるとき

などの場面です。

結構な頻度だにゃ~。

まとめ:正教会の世界観は独特!

◎正教会の9の特徴

  1. 伝統を重視する
  2. 教会(聖堂)が豪華
  3. マリア・聖人信仰がある
  4. 教会の中にイコンがある
  5. 7つの機密(サクラメント)がある
  6. たくさんのお祭りがある
  7. 美しく厳かな奉神礼(礼拝)がある
  8. 神父がいる
  9. 十字を描く

正教会オリジナルの専門用語も多いので、少し難しかったかと思いますが、いかがでしたか?

 

正教会は、キリスト教の他の宗派と比べても、かなり独特の世界観を持っていますね。

これは正教会が、初期の教会の伝統を守っていこうとした結果なのでしょう。

 

カトリックとも、似ているようで結構違う所も多いですよね!

まあ、だからこそ分裂してしまったんでしょうが。。

 

プロテスタントも、カトリックから分裂して生まれたし。。

キリスト教ってアメーバか!(どんなツッコミだ)

 

キートンでした。

【解説】キリスト教の主な宗派は?3つをわかりやすくまとめてみたキリスト教の主な宗派について知りたい方は必見!この記事では、キリスト教の主な宗派やその特徴などについて、信仰歴28年のクリスチャンが解説しています。実は、キリスト教には主に3つの宗派があるんです。この記事を読めば、キリスト教の主な宗派については丸わかりですよ。...

 

☟参考文献

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月間12万PVを達成! 信仰生活28年のプロテスタントクリスチャンで、愛称は"キートン"(本名:辻 勇輝)。 キリスト教の面白さを伝えるために、分かりやす~く情報を発信中。 所属教会は”ひばりが丘バイブルチャーチ”です。 趣味は、曲作り、映画鑑賞、読書、筋トレ、散歩など。

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