ジーザス、エブリワン!キートンです。
救い主であるイエスキリストはその生涯の中でたくさんの人々と出会い、教えを語り、大きな影響を与えました。
中でも、特にその影響を受けたのはイエスキリストご自身が特別に選ばれた12弟子たちでしょう。
イエスキリストには他にもたくさんの弟子がいたと言われていますが、12弟子はその代表的存在。
しかし、その存在は知っていても、12弟子の個々の人間性や特徴については詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか?
【イエスの12弟子ペテロのドジっ子エピソード】
・イエスのように湖の上を歩こうとして溺れる
・イエスを捕らえようとした相手の耳を切り落とし、イエスにたしなめられる
・イエスの処刑前に、イエスのことを3回知らないと言うとっても人間臭いリーダーだよね👼https://t.co/ai1qnXySQo pic.twitter.com/bw8b9AGYSk
— キートン@クリスチャンブロガー (@keaton1992) February 6, 2020

いえいえ、とんでもない!!
12弟子たちはめちゃくちゃ人間臭く、そのキャラクターは一筋縄ではいかない曲者(くせもの)ぞろいです。
そこでこの記事では、
- イエスキリストの12弟子とは?
- 12弟子の詳しいキャラクター紹介
- 12弟子の聖書の登場シーン
- 弟子が12人の理由
などについてご紹介したいと思います!
きっと彼らのイメージが崩れて、親近感が湧くはずですよ!

Contents
12弟子(使徒)とは?

12弟子とは、イエスキリストが最初に選ばれた代表的な12人の弟子のことです。
“12使徒”とも呼ばれます。
12弟子は生前のイエスキリストと行動を共にし、イエスキリストが昇天後はそれぞれその教えを広めていきました。
しかし、知名度の割には彼らの聖書での描写は少なく、謎に包まれている部分も多いです。
ちなみに、キリスト教を広めた偉大な伝道者パウロも使徒と呼ばれますが、12使徒の中には含まれていません。

イエスの12使徒(弟子)をざっとご紹介!
それでは12弟子について、1人1人をご紹介していきます。
◎イエスの12使徒(弟子)一覧
- ペトロ(シモン)
- アンデレ
- ヤコブ(ゼベダイの子)
- ヨハネ
- トマス
- マタイ
- 熱心党のシモン
- ヤコブ(アルファイの子)
- ナタナエル(バルトロマイ)
- イスカリオテのユダ
- タダイ
- フィリポ
- マティア

ペテロ(シモン)

同じく12弟子のアンデレの兄で、12弟子のリーダー的存在。
“ペトロ”と表記することもあります。
大ヤコブ、ヨハネと並んでイエスが特にお気に入りの3大側近の1人ですね。
「さて、イエスがガリラヤの海べを歩いておられると、ふたりの兄弟、すなわち、ペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレとが、海に網を打っているのをごらんになった。彼らは漁師であった。イエスは彼らに言われた、「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう」。すると、彼らはすぐに網を捨てて、イエスに従った。」
(マタイによる福音書4章18~20節)
本名はシモンですが、イエスによって”岩”という意味の”ペテロ”という名前をもらいました。
12弟子のリーダー格なのでしっかりした人物をイメージしがちですが、
ペテロのドジっ子エピソードはいくつかありますが、代表的なものを挙げると、
◎ペテロのドジっ子エピソード
- 水の上を歩こうとして、最初は成功するもすぐにおぼれる
- イエス・キリストを捕らえようとする相手の耳を切り落として、イエス・キリストにたしなめられる
イエス・キリストが処刑される前に関係者であることを疑われるが、3回も知らないと言って逃げ出す
などがあります。

まあでもこの人間臭さがペテロの良さであり、どこか憎めない人物ですよね。
実際、イエスからも非常に愛されていました。
そして、イエスの昇天後は立派なリーダーへと成長し、
急激に頼れるリーダーになっていくのです!
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アンデレ

リーダーであるペテロの弟。
ペテロと一緒にガリラヤ湖で漁をしているときに、
「さて、イエスがガリラヤの海べを歩いておられると、ふたりの兄弟、すなわち、ペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレとが、海に網を打っているのをごらんになった。彼らは漁師であった。イエスは彼らに言われた、「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう」。すると、彼らはすぐに網を捨てて、イエスに従った。」
(マタイによる福音書4章18~20節)
兄とは対照的に、真面目で謙虚な性格だったと言われていますね。
兄のペテロに比べてどうしても地味な印象がありますが、イエスと人を繋ぐ重要な役割を担いました。
例えば、
- 兄のペテロをイエスのところに連れて行った
- イエスがパンと魚の奇跡を起こされるキッカケとなる少年を連れ
てきた - イエスに会いたいと言うギリシア人たちの言葉をイエスに伝え
た
など。
「弟子のひとり、シモン・ペテロの兄弟アンデレがイエスに言った、「ここに、大麦のパン五つと、さかな二ひきとを持っている子供がいます。」
(ヨハネによる福音書6章8、9節)
アンデレはいわばアシストのプロなのです!
イエスの昇天後はギリシア方面で宣教活動をしていましたが、
しかし、イエスと同じ十字架は恐れ多かったのか、斜めにした”X字
そのせいか、このX字型の十字架は“アンデレの十字架”と呼ばれ

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大ヤコブ(ゼベダイの子)

ヨハネの兄であり、ペテロやヨハネと並んでイエスの3大側近の1人。
他の弟子にもヤコブがいるので、
うーん、もっと良い区別の仕方なかったんですかね?
こっちは大だからまだいいですが、後に出てくる”小ヤコブ”のほうはたまったもんじゃないですよね。

って感じですよ。
まあ、確かにこっちのヤコブのほうが存在感はありますが。。
ゼベダイの子とアルファイの子で区別するよりも分かりやすいですし。
出身も職業もペテロ・アンデレ兄弟と同じで、彼もまた弟のヨハネと共に漁をしている際にイエスにスカウトされました。
「そこから進んで行かれると、ほかのふたりの兄弟、すなわち、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネとが、父ゼベダイと一緒に、舟の中で網を繕っているのをごらんになった。そこで彼らをお招きになると、すぐ舟と父とをおいて、イエスに従って行った。」
(マタイによる福音書4章21、22節)
また、その気性の荒さから弟のヨハネと共に“雷の子”と呼ばれま
12弟子の中で最初の殉教者だと言われています。
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ヨハネ

大ヤコブの弟で、ペテロや大ヤコブと並んでイエス3大側近の1人です。
聖書には他にもヨハネがいるので、”使
兄の大ヤコブと同じく怒りん坊で“雷の子”と呼ばれましたが、イエスから特別に愛されました。
そのせいかナルシストな面があり、ヨハネによる福音書では自分のことを“(イエスの)愛しておられた弟子”と呼んでいます。
「弟子たちのひとりで、イエスの愛しておられた者が、み胸に近く席についていた。」
(ヨハネによる福音書13章23節)

また、伝統的には新約聖書の”ヨハネによる福音書”、”
実際にヨハネが書いたのかは不明です。(最近はむしろ否定的)
ちなみに、ヨハネは12弟子の中で唯一殉教していません。
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トマス

ディディモとも呼ばれます。
イエスの復活をすぐに信じなかったことで知られており、“疑いのトマス”や
「ほかの弟子たちが、彼に「わたしたちは主にお目にかかった」と言うと、トマスは彼らに言った、「わたしは、その手に釘あとを見、わたしの指をその釘あとにさし入れ、また、わたしの手をそのわきにさし入れてみなければ、決して信じない」。」
(ヨハネによる福音書20章25節)
ただし、彼はイエスの脇腹の傷に指を突っ込んで、ようやくイエスの復活を信じたと言われていますが、
聖書を読むと、
これは誤解が広がったんですね。
ま、疑ったことには変わりないですけどね!!!

一方で、イエスの母マリアが亡くなる時に、マリアが身につけていた腰帯を受け取ったという伝承があります。
ま、トマスがすごい訳ではないですけどね!!!(トマスいじめ)
イランからインドにかけて伝道したと言われており、南インドにはトマスによって建てられた教会も存在します。

マタイ

新約聖書の”マタイによる福音書”を書いたとされている人物で、レビとも呼ばれます。
弟子になる前は徴税人(ちょうぜいにん)で、
そんな中、イエスに声をかけられて感激したマタイは仕事もお金も家も全て捨ててイエスに従いました。
「さてイエスはそこから進んで行かれ、マタイという人が収税所にすわっているのを見て、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イエスに従った。」
(マタイによる福音書9章9節)
どれくらい感激したかというと、その日にイエスたちと宴会を催(もよお)したくらいです。

同じく弟子の”熱心党のシモン”とは、考え方の違いからか仲が悪くしばしばケンカを
イエスの昇天後はエルサレムに残り、エチオピアかトルコで殉教したと言われていますね。

熱心党のシモン

熱心党というのは、
ローマ帝国のために働く徴税人であったマタイと仲が悪かったのはこのためですね。
正義感が強く情熱な性格だったため、
聖書にはほとんど登場しません。
「十二使徒の名は、次のとおりである。まずペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、それからゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、 3ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、 4熱心党のシモンとイスカリオテのユダ。このユダはイエスを裏切った者である。」
(マタイによる福音書10章2~4節)
イエスの昇天後はエジプトで伝道を行い、同じく弟子のタダイと共に、ペルシアやアルメニア辺りで活動し殉教したと言われています。
のこぎりで切られるという残酷な方法で処刑をされたせいか、



小ヤコブ(アルファイの子)

大ヤコブと区別するために、アルファイの子ヤコブ、小ヤコブなどと呼ばれます。
聖書の記述もほとんどなく大ヤコブと比べても地味なのは否めませんが、外見がイエスとよく似ていたとか。
その証拠に、イエスを裏切る際にユダがイエスに口づけをして合図を出したのは、
間違えて小ヤコブを逮捕しないようにしたからだと言われています。
「イエスを裏切った者が、あらかじめ彼らに、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえろ」と合図をしておいた。彼はすぐイエスに近寄り、「先生、いかがですか」と言って、イエスに接吻した。」
(マタイによる福音書26章48、49節)
エルサレム神殿の屋根から突き落とされ、石打ちにされ、最期はこん棒で叩かれて殉教したため、
彼の絵画にはこん棒が描かれていることが多いです。



イスカリオテのユダ

イエスキリストを裏切った人物として有名。
ある意味、最も有名な弟子かもしれませんね。
実際、英語でユダというと”裏切り者”を意味するそうです。
まさに、裏切りの代名詞ですね。
「ときに、十二弟子のひとりイスカリオテのユダは、イエスを祭司長たちに引きわたそうとして、彼らの所へ行った。」
(マルコによる福音書14章10節)
上の画像はまさにユダが裏切りイエスに口づけをしている場面。(※ゲイではありません)
他の弟子たちと違い、唯一ガリラヤ出身ではありません。
裏切りのせいで悪人のイメージが強いですが、
そのせいか、イエスたちの会計係も任されていて、

実際、
他の弟子たちはユダは絶対にないだろうと思っていたそう。
しかし、実際には裏で会計の不正を行なっていたのです。
イエスをユダヤ教の司祭たちに銀貨30枚で売ったユダは、イエスが処刑される前になって後悔し、銀貨を返そうとしました。
「そのとき、イエスを裏切ったユダは、イエスが罪に定められたのを見て後悔し、銀貨三十枚を祭司長、長老たちに返して 4言った、「わたしは罪のない人の血を売るようなことをして、罪を犯しました」。」
(マタイによる福音書27章3、4節)
しかし、これを拒否されたユダは、銀貨を神殿に投げ込むと首をつって自殺してしまいました。
ユダの罪がゆるされたかどうかは意見が分かれるところですね。


ナタナエル(バルトロマイ)

聖書に彼の描写はほとんどありませんが、同じく弟子のフィリポにすすめられてイエスの弟子になったと言われています。
イエスに初めて会ったときに、“真のイスラエル人”と褒められて感激したことがきっかけですね。
「イエスはナタナエルが自分の方に来るのを見て、彼について言われた、「見よ、あの人こそ、ほんとうのイスラエル人である。その心には偽りがない」。」
(ヨハネによる福音書1章47節)
これがイエスの”褒め落としテクニック”です。(言い方)
また、彼は宣教中に残酷な殺され方(生きたまま皮をはがされた)

ちなみに、ミケランジェロの「最後の審判」には、
最期はアルメニアで殉教したと言われます。


タダイ

ユダ・タダイ、ヤコブの子ユダ、レバイと呼ぶタダイなど様々な呼び方があります。
聖書にはほとんど登場しません。
タダイの本名はユダであり、これはあのイエスキリストを裏切ったイスカリオテのユダと同じ名。
そのため、イスカリオテのユダと混同しないためにタダイへのお祈りも避けられるようになり、

ただし、バルトロマイと共にアルメニア宣教に行ったため、
また、ローマカトリックでは”聖タダイの記念日”が存在しますね。
忘れ去られなくて良かったですね、タダイさん!

フィリポ(ピリポ)

使徒たちの中ではあまり目立ちませんが、
聖書にもほとんど登場しませんが、イエスが「私についてきなさい」とはっきり語られた最初の弟子です。
「その翌日、イエスはガリラヤに行こうとされたが、ピリポに出会って言われた、「わたしに従ってきなさい」。」
(ヨハネによる福音書1章43節)
また、聖書を見ると、イエスの言葉の意味を掴めず、とんちんかんなことを言ってしまう天然発言が多いです。
ですから、その性格も考えると、フィリポさんは12弟子の中でも癒し系のキャラクターなのかもしれませんね!
イエスの昇天後はトルコ西部で宣教を行い、ヒエラポリスの神殿にいる蛇たちを退治するなど、大活躍したそうな。
しかし、これが町のお偉いさんたちの反発を招き、”逆十字の刑”によって殉教しました。

マティア

マッテヤ、マチスなどとも呼ばれる人物。

と思った方は鋭い!!
実はマティアは、イスカリオテのユダが自殺してしまったのでその後任として12弟子入りをしたいわば新12弟子メンバーなのです。
ユダの死後、12弟子たちはもちろん他の120人もの弟子たちも集まって後釜を誰にするか議論を重ねました。
「そこで一同は、バルサバと呼ばれ、またの名をユストというヨセフと、マッテヤとのふたりを立て、祈って言った、「すべての人の心をご存じである主よ。このふたりのうちのどちらを選んで、ユダがこの使徒の職務から落ちて、自分の行くべきところへ行ったそのあとを継がせなさいますか、お示し下さい」。それから、ふたりのためにくじを引いたところ、マッテヤに当ったので、この人が十一人の使徒たちに加えられることになった。」
(使徒行伝1章23~26節)
その結果、いつもイエスと共にいたバルサバとマティアの2人が候補として選ばれたのです。
そして、リーダーのペテロが2人について祈り※くじ引きを引くと、マティアが新しい使徒として選ばれました。
しかし、聖書にはその後マティアの名前は登場せず、ユダの後任ということしか確かな情報はありません。
それは聖書がマティアを使徒として認めていないからという説がありますね。

ただし、カトリックや正教会ではきちんと聖人に含まれていますよ!
伝承によると、マティアは最期エルサレムで石打ちの刑にあった後斬首されたと言われていますが、定かではありません。
※当時、くじ引きは神様の意志を知るための方法として使われていました。

パウロはなぜ12使徒に含まれていない?

先ほど、パウロは12使徒の中に含まれていないというお話をしました。
しかし、これはとても違和感のある話です。
なぜなら、パウロが成し遂げた功績は12弟子と同じ、いやそれ以上だからです。
◎パウロの功績
- 新約聖書の多くの手紙を書く
- その手紙の内容が後のキリスト教神学に大きな影響を与える
- 3度の宣教旅行を行い、キリスト教を世界宗教に押し上げる

このように、パウロはキリスト教界において最重要人物と言っても過言ではないのです。
では、実績充分のパウロがなぜ12使徒に入っていないのでしょうか?
その理由は単純で、パウロは生前のイエスキリストと出会っていないからです。
12弟子たちはみんな生前のイエスキリストと共に過ごし、行動を共にしました。
しかし、パウロがキリスト教信徒になったのは、既にイエスキリストが昇天された後のこと。
イエスキリスト存命の頃はむしろ、キリスト教徒迫害者としてヤンチャしていたのです。
12使徒というのは、生前のイエスキリストがご自身で選ばれた弟子たちのこと。
「そこで、イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊を追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいをいやす権威をお授けになった。十二使徒の名は、次のとおりである。まずペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、それからゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党のシモンとイスカリオテのユダ。このユダはイエスを裏切った者である。 」
(マタイによる福音書10章1~4節)
そう考えると、イエスキリストに直接会っていないパウロが12使徒に入っていないのは仕方ないことなんですね!

12使徒(弟子)の聖書の登場シーンは!?
では、12弟子が登場する聖書の主なシーンを見てみましょう!
最後の晩餐(ばんさん)

「弟子たちはイエスが命じられたとおりにして、過越の用意をした。夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。」
(マタイによる福音書26章19、20節)
12弟子が全員集結するシーンといったら、やはり”最後の晩餐”でしょう!
レオナルドダヴィンチの絵画でもおなじみですね。(上記画像)
これはイエス・キリストが十字架に架けられる前日の出来事で、イエス・キリストと弟子たちの最後のディナーでした。
このディナーの前後にイエスの口から、
- イスカリオテのユダが裏切ること
- リーダーのペテロが、鶏が鳴く前に3度自分のことを知らないと言うこと
- 弟子たち全員が、自分の処刑の際に逃げ出してしまうこと
などの衝撃的な予告が語られます。

そして、これがユダがいる12弟子としては最後のときとなってしまいました。

ペンテコステ

「五旬節の日がきて、みんなの者が一緒に集まっていると、突然、激しい風が吹いてきたような音が天から起ってきて、一同がすわっていた家いっぱいに響きわたった。また、舌のようなものが、炎のように分れて現れ、ひとりびとりの上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、いろいろの他国の言葉で語り出した。」
(使徒行伝2章1~4節)
これはイエス・キリストが天に昇られた後の出来事。
弟子たちが他の信徒たちと共に祈っていると彼らの上に聖霊が降(くだ)ったのです。
そして、聖霊の力により色んな言語を話せるようになった弟子たちは、世界中にキリストの教えを広めていきました。
これは“ペンテコステ”と呼ばれ、キリスト教では毎年お祝いされる大切な日ですね。
また、この出来事がきっかけで教会が生まれていくので”教会の誕生日”とも呼ばれます。


キリスト教は、12弟子によって生まれた!?

皆さんは、キリスト教はどのようにして生まれたと思いますか?
名前的にもイエス・キリストがキリスト教を成立させたと思われがちですが、実は違うんです。
実は、イエス・キリストの昇天後に、弟子たちを中心としてその教えが広まったことで成立したのがキリスト教なんです!
それは、イエスが昇天前に、弟子たちにこのように語られたからでした。
「イエスは彼らに近づいてきて言われた、「わたしは、天においても地においても、いっさいの権威を授けられた。 19それゆえに、あなたがたは行って、すべての国民を弟子として、父と子と聖霊との名によって、彼らにバプテスマを施し、 20あなたがたに命じておいたいっさいのことを守るように教えよ。見よ、わたしは世の終りまで、いつもあなたがたと共にいるのである」。」
ですから、弟子たちがいなかったらキリスト教は生まれていなかったかもしれません。

しかも、弟子たちが処刑されまくっていることからも分かる通り、当時の伝道活動というのは命がけでした。
何しろ、イエス・キリストを信仰するということは、国の皇帝を崇拝しないということですから。
実際、ヨハネ以外の12弟子は、全員殉教しています。
しかし、それでも弟子たちは命を懸けてイエスキリストのことを人々に伝えていったんですね!
さらに、弟子たちの活動によって教会も生まれていったと考えると、やはり12弟子の功績はすごいですね!

12使徒たちはなぜ12人なの?

イエスが選ばれた12弟子たちですが、実は弟子たちが12人なのは偶然ではなく意味があります。
その証拠に、上記で見たようにユダが弟子からいなくなった後に”マティス”という人物を弟子にしてわざわざ12人に戻していますよね。
その最も大きな理由はイスラエルに12の部族がいたから。
イスラエル12部族は、”神に選ばれた民”だと思われていたのです。
部族には、ルベン族やシメオン族、レビ族などがいました。
しかし、理由はこれだけではありません。
実は、聖書と”12″という数字は切っても切り離せない関係があるのです。
例えば、
◎聖書に登場する”12″という数字
- 旧約聖書のヤコブには、12人の息子がいた
- イスラエル民族が旅の途中、エリムの町で見つけたのは泉の数は12
- ダビデ王は祭司の組織を12の倍である24の組に分けた
- 旧約聖書の小預言書の数は12
- “ヨハネの黙示録”に出てくる新イスラエルの門の数は12 など

このように、12という数字は聖書に置いて象徴的に使われているのです。
ですから、イエス・キリストが12人の弟子を選ばれたのも偶然ではなく、意図されたものだと言うことができますね。
弟子たちもそのことを理解していたのです!

12使徒たちは優秀なわけではなかった?

12弟子はあのイエス・キリストの弟子ですから、
しかし、上記の紹介見ても分かる通り、
むしろ、欠点がありとっても人間臭い人たちなんです。
間違った言動をしてイエスから叱られることも少なくありませんで

つまり、イエスは
イエスキリストはこのような人たちを救うために地上に来られたのですね。
実際、イエスはこう語られています。
「イエスは答えて言われた、「健康な人には医者はいらない。いるのは病人である。 32わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである」。」
(ルカによる福音書5章31、32節)
ちなみに、これは聖書のほかの偉人たちもいえ、彼らも色んな失敗をしています。
聖人たちだって皆完ぺきではないのです!

12使徒の覚え歌がある!?

さて、今回12使徒をご紹介してきましたが、地味に彼らの名前を覚えるのって大変なんですよね。
覚えられそうで意外と忘れてしまうというか。。
しかし、ご安心を!
実は、讃美歌のメロディーに12使徒の名前を乗せた“12使徒の覚え歌”というものがあるのです。
☟それがこちら!
☟歌詞はこちら
『ペテロとアンデレ、ヤコブとヨハネ、ピリポとトマスとマタイたち
ヤコブとタダイ、シモンとユダ、バルトロマイが12弟子
弟子たちは イェス様の お手伝いをしたのです
僕たちも イェス様の お手伝いをいたしましょう』
どうですか?これなら、覚えられそうじゃないですか??
ぜひ、何度も歌って12使徒を暗唱できるようになっちゃいましょう!
オーストラリアには、”12使徒”という観光名所がある!?

これは、ちょっとした豆知識ですが、
オーストラリアには”12使徒”と呼ばれる観光名所が存在します。(上記画像)
12使徒は、”世界で最も美しい海岸道路”と呼ばれる”グレートオーシャンロード”にあり、
海にポツポツと浮かぶライムストーン(石灰岩層)がとても神秘的です。
では、なぜ12使徒という名前が付いたのかというと、かつては海から突き出る岩の数が12で、
それらがあまりに神々しかったため、12弟子たちになぞらえたんだとか。

1度は行ってみたい場所ですね!
まとめ:12弟子は人間臭い普通の人たち!

◎イエスの12使徒(弟子)一覧
- ペトロ(シモン)
- アンデレ
- ヤコブ(ゼベダイの子)
- ヨハネ
- トマス
- マタイ
- 熱心党のシモン
- ヤコブ(アルファイの子)
- ナタナエル(バルトロマイ)
- イスカリオテのユダ
- タダイ
- フィリポ
- マティア
12使徒と聞くとどうしても素晴らしい人格者たちを想像してしま
その実態は、とっても個性的で人間臭い人たちだということが分かりましたね。

でも、
もっと詳しく弟子たちについて知りたい方は、
ではでは!


