ジーザス、エブリワン!キートンです。
皮剥ぎの刑っていう刑もあったらしいけど、その痛みってどれくらい?
こういった疑問にお答えします。
犯罪を犯せば、法律に従って処罰を受ける。
これは私たち人間の世界にある当たり前のルールですが、中でも最も厳しい刑罰が処刑です。
現在では処刑制度が廃止されている国も多いですが、日本も含め未だに処刑制度は存在します。
特に重い罪を犯した犯罪者たちは、この処刑によって命を奪われるわけですが、聖書の時代にも様々な処刑方法がありました。
しかも、その中には、
と問いたくなるような残酷極まりないものが数多くあったのです。
実際、聖書の人物たちの中にも、残酷な処刑によって命を落とした人物が何人もいます。
とはいえ、聖書時代の処刑方法なんて、全くピンとこない方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、聖書の時代に存在した残酷な処刑方法をランキング形式でご紹介します。
かなりエグい内容の処刑ばかりなので、グロいのが苦手な方は無理しないでくださいね!
目次
皮剥ぎの刑の痛みは?聖書時代の残酷な処刑方法トップ5【閲覧注意】
では、今回はトップ5に絞ってご紹介していきます。
残酷度の高さについては僕の主観ですが、ご了承ください!
- 5位、斬首刑 ★★
- 4位、石打ちの刑 ★★★★
- 3位、鋸挽き(ノコギリびき)の刑 ★★★★★
- 2位、皮はぎの刑 ★★★★★★★
- 1位、十字架刑 ★★★★★★★★★★
5位、斬首刑 ★★
剣や斧などの刃物で首を切り落とすというシンプルかつメジャーな処刑方法。
斬首刑は古くから世界中で行われてきた処刑方法で、イエスキリストの時代の古代ローマにおいても広く行われていました。
特にローマの市民権を持つ者に対して行われることが多く、対象となったのは、主に裏切りや反逆などの重大な犯罪を犯した人物ですね。
実際、後でご紹介するパウロもローマ市民権を持っており、斬首刑によって処刑されたとされています。
“首を切り落とす”と聞くと恐ろしく思えますが、基本的には即死できるため比較的苦痛は少なく、
ローマの市民権を持たない者への残酷な処刑方法に比べると、慈悲深い処刑方法だと見なされていました。
そのため、残酷度は今回のランキングでは最下位にしています。
この方法で処刑になった聖書の人物としては、以下の人物が有名です。
➡イエスに洗礼を授けた人物。古代イスラエルの領主ヘロデ・アンティパスに捕まり、斬首される。
➡イエスの12弟子の一人。初期キリスト教に対する迫害の一環として、ヘロデ・アグリッパ1世の命令によって斬首される。
➡キリスト教を世界に広めた偉大な伝道者。伝承によると、キリスト教を徹底的に迫害したことで知られるネロ皇帝の時代にローマで斬首されたとされる。
「王は困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、それを与えるように命じ、人をつかわして、獄中でヨハネの首を切らせた。」
(マタイによる福音書14章9、10節)
「そのころ、ヘロデ王は教会のある者たちに圧迫の手をのばし、 2ヨハネの兄弟ヤコブをつるぎで切り殺した。」
(使徒行伝12:1,2)
ちなみに、かつてはポピュラーだった斬首刑ですが、現在世界で斬首刑が正式に採用されているのは
サウジアラビアとナイジェリア北部だけなんだとか。
と思いますか?
いえいえ、この後ご紹介する処刑方法に比べれば、こんなの全然優しい部類です。。!
4位、石打ちの刑 ★★★★
大勢で石を投げて殺すというこちらもシンプルな処刑方法。
石打ちの刑は特に旧約聖書にいくつか登場し、不正行為や罪に対する神の裁きとして行われました。
石打ちの刑は通常、町や村の城門の外で行われ、証人によって最初の石を投げつけられます。
その後、集まった人々が石を投げつけ、罪人が死ぬまで続けるのです。
旧約聖書に書かれた律法によると、以下のような罪が石打ちの刑に値します。
「男または女で、口寄せ、または占いをする者は、必ず殺されなければならない。すなわち、石で撃ち殺さなければならない。」
(レビ記20章27節)
例えば、具体的な例でいうと、“ヨシュア記”に登場するアカンという人物は神の命令に従わず、戦利品を盗んだ罪で石打ちの刑に処されました。
「ヨシュアはすべてのイスラエルびとと共に、ゼラの子アカンを捕え、かの銀と外套と金の延べ棒、および彼のむすこ、娘、牛、ろば、羊、天幕など、彼の持ち物をことごとく取って、アコルの谷へ引いていった。 25そしてヨシュアは言った、「なぜあなたはわれわれを悩ましたのか。主は、きょう、あなたを悩まされるであろう」。やがてすべてのイスラエルびとは石で彼を撃ち殺し、また彼の家族をも石で撃ち殺し、火をもって焼いた。」
(ヨシュア記7:24,25)
また、新約聖書の中では、ステファノという人物が石打ちで殺されています。
ただし、彼の場合は何か罪を犯したわけではなく、ユダヤ教の指導者たちを批判する説教をしたことで彼らの怒りを買ったのです。
「こうして、彼らがステパノに石を投げつけている間、ステパノは祈りつづけて言った、「主イエスよ、わたしの霊をお受け下さい」。そして、ひざまずいて、大声で叫んだ、「主よ、どうぞ、この罪を彼らに負わせないで下さい」。こう言って、彼は眠りについた。」
(使徒行伝7章59、60節)
ちなみに、ステファノはキリスト教において最初の殉教者(神への信仰によって命を捨てた人)と言われています。
また、先ほど登場した使徒パウロも石打ちの刑を受けたことがありますが、何とか生き延びました。
「ところが、あるユダヤ人たちはアンテオケやイコニオムから押しかけてきて、群衆を仲間に引き入れたうえ、パウロを石で打ち、死んでしまったと思って、彼を町の外に引きずり出した。 20しかし、弟子たちがパウロを取り囲んでいる間に、彼は起きあがって町にはいって行った。」
(使徒行伝14章19、20節)
石打ちの刑は残酷で非人道的な処刑方法だとして、現代ではほとんどの国で廃止されていますが、なんとこの処刑方法、現在もまだ存在するのです。
それは、イスラム教国として知られる
- パキスタン
- イラン
- アフガニスタン
などですね。
預言者ムハンマドの言行録である”ハディース”という書物に、石打ち刑の記述があるのが理由らしいですが。
いやー、恐ろしい。。
3位、鋸挽き(ノコギリびき)の刑 ★★★★★
文字通りノコギリを使ってギーコギーコと人体を切断するという処刑方法。
いやもうなんか説明を聞いているだけで痛いですね。。
ノコギリびきの刑は主に、異端者や重罪人に対して行われましたが、
非常に長い時間をかけて行われるため、受ける側は肉体的にも精神的にも極限まで追い詰められたそう。
斬首刑のように即死できない分、こちらの方が苦痛度は断然上で、斬首刑の強化版といったところでしょうか。
また、ノコギリが骨や内臓を切断する音や、血しぶきが飛び散る光景は、見せしめや犯罪抑止などの目的もあったと考えられています。
ノコギリびきの刑について、直接は聖書にでてきませんが、
旧約聖書の信仰者たちの中にはノコギリによる迫害を受けた人物がいたことが、以下の聖句で示されています。
「あるいは、石で打たれ、さいなまれ、のこぎりで引かれ、つるぎで切り殺され、羊の皮や、やぎの皮を着て歩きまわり、無一物になり、悩まされ、苦しめられ、」
(ヘブル人への手紙 11:37)
あくまでも伝承ですが、ノコギリびきの刑を受けた聖書の人物としては、預言者イザヤが有名です。
イザヤはユダ王国でヒゼキヤ王を含む数代の王に仕えた預言者ですが、マナセ王の時代に迫害され、ノコギリびきの刑で処刑されたと伝えられています。
また、こちらも伝承ですが、イエスの12弟子の熱心党のシモンがペルシアでノコギリびきの刑によって殉教したという説がありますね。
そのため、熱心党のシモンの絵画には、ノコギリがセットで描かれていることも多いです。
中世ヨーロッパでもノコギリびきの刑が行われていましたが、非人道的であると批判されるようになり、次第に廃止されていきました。
ちなみに、ノコギリびきの刑は、日本でも江戸時代に存在した刑罰だと言われています。
2位、皮はぎの刑 ★★★★★★★
生きたまま全身の皮膚をべりべりとはぎ取る処刑方法。(ひいいっ!!)
古くから
- 中東
- 地中海世界(南ヨーロッパ、北アフリカなど)
- 中国
など世界中で行われていた極めて残虐な処刑方法の一つであり、主に反逆者や異端者に対する見せしめとして行われました。
全身の皮膚をはぎ取っても人はすぐには死なないので、長時間とんでもない苦痛に襲われ続けることになります。
結果的に、受刑者はショックや失血などによって死亡しました。
また、当時の社会において皮膚は人間のアイデンティティや尊厳の象徴と考えられていたため、
皮をはぎ取る行為は、その人の存在そのものを否定することと同じでした。
でもこれって、受刑者だけじゃなくて、刑を実行するほうもきついですよね。。
実際、皮をはがされた人体は、見るに耐えないものだったとか。
聖書には直接的に皮はぎの刑に関する記述はありませんが、伝承によると、
イエスの12弟子のバルトロマイが皮はぎの刑で殉教したと言われています。
具体的には、バルトロマイはアルメニアでキリストのことを伝えている際に捕らえられ、皮をはがされて殺されたんだとか。
そのため、バルトロマイの絵画にはナイフと自分の皮を持っているものが多いです。
1位、十字架刑 ★★★★★★★★★★
並み居る残酷な処刑方法たちを押さえて堂々の1位に輝いたのは、キリスト教の象徴とも言える十字架刑です。
十字架刑は、当時のローマ帝国で最も重い刑罰の一つで、公開処刑によって他の者を威嚇し、反乱を抑えることを目的としていました。
あまりに残酷な刑なのでローマ帝国でも反逆者だけに執行され、ローマの市民権がある者は多くの場合、免除されていました。
具体的な方法は、鞭打ちの後で十字架を処刑場まで運ばされ、
裸の状態で十字架に両手首と両足首を釘で打ち付けられるか縄で縛られ、そのまま放置されるというもの。
即死できることはまれで、死ぬまでの時間は数時間から数日にも及び、受刑者は
- 喉の渇き
- 空腹
- 痛み
などの苦痛に長時間さらされることになります。
しかも、十字架刑の苦しみは肉体的なものだけに留まりません。
十字架刑は、非常に恥ずかしい刑罰としても知られていました。
なぜなら、当時のローマ社会において、裸でさらされることは最大の屈辱とされていたから。
まあそれでなくても、大勢の人の前で裸の状態で十字架上にさらされるなんて、あまりにも恥ずかしすぎますけどね。。
つまり、十字架刑は、肉体的にも精神的にもこの上ない苦しみを長時間受け続けなくてはいけないという
まさに悪魔的な残酷さを持った処刑方法なのです。
十字架刑を受けた聖書人物といえば、言うまでもなくキリスト教の象徴的人物イエスキリストです。
イエスは愛やゆるしといった教えを人々に語り支持を集めていましたが、ユダヤ教の指導者たちの反感を買い、無実の罪で十字架に架けられました。
「そしてその頭の上の方に、「これはユダヤ人の王イエス」と書いた罪状書きをかかげた。同時に、ふたりの強盗がイエスと一緒に、ひとりは右に、ひとりは左に、十字架につけられた。」
(マタイによる福音書27章37、38節)
これは私たち人間の罪を代わりに背負うためであり、私たちへの愛ゆえの行為でした。
(✅️詳しくは、【完全版】イエス・キリストとはどんな人?その生涯を簡単にまとめてみたを参照)
イエスの十字架刑の主な流れは、以下の通りです。
- “
フラグラム”という金属や骨の破片がついた鞭で、肩や背中を骨が見えるほど引き裂かれる - 茨の冠を被せられ、唾を吐きかけられながら「ユダヤ人の王、万歳」と馬鹿にされる
- 十字架を背負ってゴルゴダの丘まで歩かされる
- 裸で十字架の上に寝かされ両手首・両足首にぶっ
とい釘を打たれる - 数時間苦しんだ後、窒息や心臓の衰弱によって死に至る
こうして見ると、目を覆いたくなる残酷さですよね。。
しかし、イエスは私たち人間のために、罪を犯していないにも関わらずこれだけの苦しみを負ってくださったのです。
イエスの愛の大きさに、私たちはただ感謝するほかありません。
(✅️十字架刑に関しては、【閲覧注意】十字架刑がいかに残酷で苦痛な刑なのかまとめてみたでも詳しく書いてあります。)
また、伝承によると、イエスの12弟子のペテロとアンデレも十字架刑で命を落としたと言われています。
具体的には以下の通りです。
- ペテロ
➡ネロ皇帝の時代にローマで殉教。ただ、イエスと同じ方法で死ぬのは恐れ多いということで、逆さ十字架に架けられたとされる。
- アンデレ
➡ギリシャのパトラで殉教。ただし、普通の十字架ではなく、X字型の十字架(斜め十字)に架けられたとされる。
(✅️【完全版】イエスの12使徒とは?殺され方が残酷だった?の記事も参照)
まとめ:聖書時代にも恐ろしい処刑方法がたくさんあった!
◎聖書の時代の残酷な処刑方法トップ5
- 5位、斬首刑 ★★
- 4位、石打ちの刑 ★★★★
- 3位、鋸挽き(ノコギリびき)の刑 ★★★★★
- 2位、皮はぎの刑 ★★★★★★★
- 1位、十字架刑 ★★★★★★★★★★
身の毛もよだつような恐ろしい処刑ばかりでしたね。
ただ、聖書の時代における処刑は、現代のようにただ犯罪者に対する罰でなく、神への罪の償いや罪への警告など様々な意味がありました。
中でもイエスの十字架刑は、私たち人間の罪がゆるされた非常に重要な出来事です。
十字架刑の残酷さを知れば知るほど、いかにイエスが私たちを愛してくださっているかが分かります。
また、ここまでご紹介したように、キリストへの信仰のために残酷な方法で処刑された人たちがたくさんいる、と考えると敬意を覚えずにはいられません。
ただ単に
で終わらせるのではなく、処刑された人々のことにも思いを巡らせていきたいですね!
キートンでした。
👇️参考文献