ジーザス、エブリワン!キートンです。
イエスに洗礼を授けたって本当?
こういった疑問にお答えします。
今回は聖書の登場人物、“洗礼者のヨハネ”をご紹介したいと思いま
イエスキリストに洗礼を授けたことで有名ですね。
聖書の登場回数は少ないですが、とても存在感のある重要人物です。
しかし、その割には12弟子のヨハネに比べてよく知らないという方も多いでしょう。
そもそも洗礼者って何やねん!!という感じもありますからね。
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- 洗礼者のヨハネとはどのような人物か
- 洗礼者のヨハネの生涯
- 洗礼者のヨハネを描いた絵画
などについて述べていきますよ!
目次
洗礼者のヨハネとは?
洗礼者のヨハネとは、新約聖書に登場する預言者のことで、人々に“洗礼者(洗礼)“を授けていた人物です。
他にも、
- バプテスマのヨハネ
- 洗者ヨハネ
などとも呼ばれます。
(洗礼については、【解説】”洗礼式”の意味とは?やり方もクリスチャンがご紹介しますを参照)
ただし、ヨハネが授けていた洗礼は悔い改めの洗礼者と呼ばれるもので、
現在クリスチャンが受ける洗礼とは別物ですね。
つまり、この洗礼は、イエスを迎える心の準備のためのものなのです。
その後、ヨハネは自分のもとに来られたイエスにヨルダン川で洗礼を授けました。
これによって、ヨハネは自分が神様から与えられた使命を果たしたんですね。
ちなみに、イエスの弟子である使徒ヨハネとは別人ですよ!
洗礼者のヨハネの生涯
それでは、洗礼者のヨハネの生涯を見ていきましょう!
洗礼者のヨハネの誕生
「13そこで御使が彼に言った、「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈が聞きいれられたのだ。あなたの妻エリサベツは男の子を産むであろう。その子をヨハネと名づけなさい。 14彼はあなたに喜びと楽しみとをもたらし、多くの人々もその誕生を喜ぶであろう。」
(ルカによる福音書1章13、14節)
ユダヤの王様がヘロデだった時代、祭司のザカリアとその妻、
2人とも神の前に正しい人でしたが、2人には子供がいませんでし
ところが、ある日、ザカリアの前に天使のガブリエルが現れて言いました。
彼は神の前に偉大な人物になるでしょう。
しかし、ザカリアは答えました。
私も妻も年を取りすぎています。
ガブリエルは答えました。
あなたにこの喜ばしい知らせを伝えるために、神からつかわされたのである。
あなたは私の言葉を疑ったので、子が生まれるまで口が利けなくなるだろう。
なんとその時から、ザカリアはガブリエルの言う通り子供が生まれるまで、
ザカリアがガブリエルの言葉を疑ったからです。
それからしばらくの後、エリザベトは予告通り男の子を生み、
これこそが、”洗礼者のヨハネ”の誕生です。
イエスに洗礼を授ける
「13そのときイエスは、ガリラヤを出てヨルダン川に現れ、ヨハネのところにきて、洗礼者を受けようとされた。」
(マタイによる福音書3章13節)
成長した洗礼者のヨハネは、ユダヤの荒野で神の教えを伝えるようになっていました。
そんな彼の元には、
次第に、ヨハネは人々からの人気を集め、ヨハネは救世主なのではないか?という噂が立つほどでした。
旧約聖書には救世主が現れるという預言が書かれており、ユダヤ人たちはそのときを待ち望んでいたのです。
しかし、それに対してヨハネはこう叫びます。
私は、かがんでその方の履物(はきもの)のひもをとく値打ちすらない。
私は、あなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖霊で洗礼をお授けになるのだ。
さてそんなある日、
彼から洗礼を受けるためです。
しかし、ヨハネは恐縮して言いました。
なぜ、あなたから私のところに来られたのでしょうか?
これにイエスは、お答えになりました。
こうして、ヨハネはイエスに洗礼を授けました。
すると、どうでしょう。
イエスが水から上がられると、天が開き、
そう、聖霊がイエスに降られたのです。
そのとき、
という声が天から聞こえてきました。
これは神様の声であり、まさにイエスが神の子であるという証でした。
洗礼者のヨハネの最期
「8すると彼女は母にそそのかされて、「洗礼者のヨハネの首を盆に載せて、ここに持ってきていただきとうございます」と言った。 9王は困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、それを与えるように命じ、 10人をつかわして、獄中でヨハネの首を切らせた。」
(マタイによる福音書14章8~10節)
こうして自分の使命を果たしたヨハネでしたが、あるとき、
王様のヘロデによって捕まり、
なぜなら、ヨハネがヘロデのことを公然と批判したからです。
批判の内容は、ヨハネが自分の妻と理由もなく離婚し、兄の妻へロディア奪って結婚したことについてでした。
当時、
- 理由のない離婚
- 義理の姉妹との結婚
はユダヤの律法で禁じられていたんですね。
このことでヘロディアはヨハネを恨んでおり、
なぜなら、人々がヨハネを偉大な預言者だと思っていたため、
また、ヘロデ自身がヨハネが語る教えに惹かれつつあったという事情もあります。
しかし、ある日、ヘロディアにとって大きなチャンスが訪れます。
ヘロディアの娘サロメが、ヘロデの誕生日に踊りを踊り、
これに気分を良くしたヘロデは、サロメに言いました。
さて、これにほくそ笑んだのは、母のヘロディア。
相談に来たサロメに、ヨハネの首を願うように言うと、
と。(完全にホラー)
ヘロデはためらいを見せましたが、もう約束してしまったこと。
ヘロデは、牢屋の中でヨハネの首をはねさせると、
その後、ヨハネの弟子たちが遺体を引き取って葬ったあと、
これが、洗礼者のヨハネの最期です。
洗礼者のヨハネの弟子には、後の12弟子メンバーがいた!?
実は、
そして、その中には、後に12弟子となるペテロとアンデレも含まれていました。
「その翌日、ヨハネはまたふたりの弟子たちと一緒に立っていたが、 36イエスが歩いておられるのに目をとめて言った、「見よ、神の小羊」。 37そのふたりの弟子は、ヨハネがそう言うのを聞いて、イエスについて行った。」
(ヨハネによる福音書 1:35-37)
ここに書かれている2人の弟子というのが、ペテロとアンデレです。
ってことはつまり、ペテロとアンデレは師匠をヨハネからイエスに乗り換えたということになりますね。
本来なら、
という感じになるんでしょうが、相手は他ならぬイエスです。
洗礼者のヨハネも、本望だったのではないでしょうか!
イエスの12弟子については、【完全版】イエスの12使徒(弟子)って誰がいるの?超個性派集団!?をどうぞ
洗礼者のヨハネは、”イエスキリストの先駆者”!?
キリスト教において、洗礼者のヨハネはイエスキリストの先駆者だと言われています。
なぜなら、イエスが来られる準備をし、道を開いた人物だからです。
実際、洗礼者のヨハネを救世主だと思う人たちもたくさんいましたよね。
そして、これは洗礼者のヨハネが神様から与えられた使命であり、預言者イザヤもずっと前から預言をしていました。
「そのころ、洗礼者のヨハネが現れ、ユダヤの荒野で教を宣べて言った、「悔い改めよ、天国は近づいた」。預言者イザヤによって、「荒野で呼ばわる者の声がする、『主の道を備えよ、その道筋をまっすぐにせよ』」と言われたのは、この人のことである。」
(マタイによる福音書3章1~3節)
そのため、正教会では“前駆受洗者(ぜんくじゅせんしゃ)”と呼ばれている他、
実際、イエスもヨハネのことを、
「あなたがたによく言っておく。女の産んだ者の中で、洗礼者のヨハネより大きい人物は起らなかった。」
(マタイによる福音書11章11節)
と絶賛しています。
しかも、その活動期間はたった1年ほどだったと言われており、彼の凄さが分かりますね。
ちなみに、洗礼者のヨハネは、
- 母親のお腹に宿った日
- 誕生日
- 首をはねられた日
- 首が発見された日
全てが祭日になっているんだとか。
ヨハネさんの尊敬され具合、半端ないっす!
“洗礼者のヨハネの首”は、様々な芸術作品のモチーフ!?
ヨハネの首がはねられるシーンは、
特に、へロディアの娘
「するとすぐ、少女は急いで王のところに行って願った、「今すぐに、洗礼者のヨハネの首を盆にのせて、それをいただきとうございます」。 26王は非常に困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、少女の願いを退けることを好まなかった。 27そこで、王はすぐに衛兵をつかわし、ヨハネの首を持って来るように命じた。衛兵は出て行き、獄中でヨハネの首を切り、 28盆にのせて持ってきて少女に与え、少女はそれを母にわたした。 29ヨハネの弟子たちはこのことを聞き、その死体を引き取りにきて、墓に納めた。」
(マルコによる福音書6章25~29節)
まあ、絵で見るとかなり気持ち悪いですが。。
中でも、オスカー・ワイルドによる戯曲「サロメ」
この作品以降、
まあ、生首ばかり取り上げられる、ヨハネさんは複雑な気持ちでしょうが。。
洗礼者のヨハネを描いた絵画
では、洗礼者のヨハネをモチーフにした絵画をいくつかご紹介していきましょう!
『洗礼者の聖ヨハネ』(レオナルド・ダ・ヴィンチ)
万能の天才”レオナルド・ダ・ヴィンチ”によって描かれた作品。
不敵な笑みを浮かべるヨハネの表情が印象的ですね。
今にもバトルを仕掛けてきそうな雰囲気を出していますが、
洗礼者のヨハネが掲げている指は、イエスキリストの到来を予告しているんだとか。
実際、ヨハネはキリストが来られることを人々に語っていましたからね。
ちなみに、絵のモデルはダ・ヴィンチの弟子の一人だったジャン・ジャコモ・カプロッティという人物だそうです。
『出現』(ギュスターヴ・モロー)
洗礼者のヨハネが斬首されるエピソードをもとに描かれた絵画。
宙に浮いているのは洗礼者のヨハネの首で、それを指さしているのがサロメです。
右奥には、剣を持った処刑人の姿も見えます。
なんとも幻想的でインパクトのある作品ですね!
『キリストの洗礼』(アンドレア・デル・ヴェロッキオ&レオナルド・ダ・ヴィンチ)
洗礼者のヨハネがイエスに洗礼を授けているシーンを描いています。
このシーンは多くの画家によって描かれましたが、その中でも特に有名な絵画です。
イエスの頭上には、聖霊を表す鳩が描かれており、左側には2人の天使たちがいます。
ちなみに、この作品を手掛けたヴェロッキオとダ・ヴィンチは、師匠と弟子の関係です。
まとめ:洗礼者のヨハネはイエスキリストの先駆者!
登場回数はそこまで多くないですが、洗礼者のヨハネ、
“イエス・キリストの先駆者”は、伊達じゃないってことですね。
でも、まあそれにしても、
自分の首の絵が、後世まで残り続けるのは嫌ですけどね。(真顔)
キートンでした。