聖書人物シリーズ

【聖書】聖トマスってどんな人?イエスの復活を疑ったことで有名?

ジーザス、エブリワン!キートンです。

聖書に出てくるイエスの12弟子の一人”聖トマス”ってどんな人?

イエスの復活を疑ったらしいけど、その生涯や人柄などについて知りたいなあ。。

こういった疑問にお答えします。

 

キリスト教において、神様に対する信仰は非常に大切。

聖書でも、その重要性は繰り返し説かれています。

 

しかし、キリスト教の世界にはあろうことか、イエスキリストの復活を疑ってしまった人物がいます。

その不届きな人物の名前は、“トマス”

 

しかも、彼はイエスの12弟子の1人なのです。

何があった。。?

 

その結果、彼は”疑いのトマス”などという不名誉な名前で呼ばれるようになるのですが、一体どのような人物だったのでしょうか?

そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、

  • トマスとは
  • トマスの生涯
  • トマスの人物像

などについて見ていきたいと思います!

聖トマスとは?

トマスは、新約聖書に登場するイエスの12弟子の1人で、ディディモとも呼ばれます。

イエスの復活をすぐに信じなかったエピソードから、

  • 疑いのトマス
  • 疑い深いトマス
  • 疑心のトマス
  • 不信のトマス

などとも呼ばれますね。

 

実際、トマスは現実主義で疑り深い性格だったようです。

それでも、カトリック正教会では聖人扱いされています。

トマスの生涯

聖書に彼の記述は多くないですが、その生涯を見てみましょう!

トマス、イエスの弟子になる

トマスがどのような経緯でイエスの弟子になったかは、聖書に書かれていません。

いきなり、聖書の以下の箇所に登場します。

夜が明けると、弟子たちを呼び寄せ、その中から十二人を選び出し、これに使徒という名をお与えになった。すなわち、ペテロとも呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、ヤコブとヨハネ、ピリポとバルトロマイ、マタイとトマス、アルパヨの子ヤコブと、熱心党と呼ばれたシモン、

‭‭(ルカによる福音書‬ ‭6:13-15‬)

このように、いつの間にか弟子に入っていたという感じです。

 

ですから、とにかくイエスの12弟子の1人なんだよということだけ認識してくれれば大丈夫です!

イエス復活する

「その日、すなわち、一週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人をおそれて、自分たちのおる所の戸をみなしめていると、イエスがはいってきて、彼らの中に立ち、「安かれ」と言われた。 20そう言って、手とわきとを、彼らにお見せになった。弟子たちは主を見て喜んだ。

(ヨハネによる福音書20章19、20節)

さて、時は流れ、トマスを含めた弟子たちと最後の晩餐を終えた次の日。

イエスはローマ軍に捕まり十字架に架けられていきました。

 

人間のをゆるすためです。

しかし、イエスはその3日目に復活され、弟子たちの前に現れました。

 

そして、イエスは

イエス
イエス
あなたがたに平和があるように。

と言われると、手とわき腹にある傷跡を弟子たちにお見せになりました。

 

ご自分が、釘打たれて十字架にかかって死なれたイエス・キリストであることを証明するためです。

弟子たちはこのことを大いに喜びました。

トマス、イエスの復活を疑う

「十二弟子のひとりで、デドモと呼ばれているトマスは、イエスがこられたとき、彼らと一緒にいなかった。 25ほかの弟子たちが、彼に「わたしたちは主にお目にかかった」と言うと、トマスは彼らに言った、「わたしは、その手に釘あとを見、わたしの指をその釘あとにさし入れ、また、わたしの手をそのわきにさし入れてみなければ、決して信じない」。

(ヨハネによる福音書20章24、25節)

しかし、その中にトマスはいなかったので、弟子たちはこの知らせをトマスにも伝えにいきました。

弟子たちは、トマスに言いました。

弟子たち
弟子たち
私たちは復活したイエス様を見たんだ!

しかし、トマスは答えました。

トマス
トマス
いやいや、そんなバカな。

私は自分の目でイエス様の傷跡を見て、その傷跡に手で触れてみなければ、決して信じない!

なんとトマスはイエスの復活を信じなかったのです。

イエス、トマスの前に現れる

「八日ののち、イエスの弟子たちはまた家の内におり、トマスも一緒にいた。戸はみな閉ざされていたが、イエスがはいってこられ、中に立って「安かれ」と言われた。 27それからトマスに言われた、「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手をのばしてわたしのわきにさし入れてみなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい」。

(ヨハネによる福音書20章26、27節)

それから、8日が経った頃。

トマスを含めた弟子たちの前に、イエスが現れました。

 

そして、トマスに向かって言われました。

イエス
イエス
私の手と脇腹の傷跡に手を入れてみなさい。

信じない者ではなく、信じる者になりなさい。

トマスは答えました。

トマス
トマス
私の主、私の神よ。

イエスはトマスに言われました。

イエス
イエス
私を見たから信じたのか。

見ないのに信じる人は、幸いである。

イエスの昇天後

聖書の記述にはありませんが、伝承によるとイエスが昇天された後、

トマスはインドやパルティアで伝道を行ったと言われています。

 

そして、最期は南インドの地で異教徒に剣で刺されて殉教しました。

現在でもトマスはインドで、教会の創始者として崇敬されているにゃ〜。

トマスは通称”疑いのトマス”!?

上記で見たように、トマスはイエスの復活を弟子たちから聞いたときにすぐに信じることができませんでした。

そのため、“疑いのトマス”などという不名誉な呼び名が付けられてしまいました。

 

ただし、トマスはイエスの手とわき腹の傷跡に実際に手を突っ込んだと思われがちですが、これは誤りです。

確かに、イエスは突っ込んでみなさいと言われましたが、トマスは実際に指を突っ込むことはしませんでした。

 

その前に、

トマス
トマス
私の主、私の神よ。

と言ってイエスの復活を受け入れたのです。

 

ですから、絵画などではトマスが実際に傷跡に指を突っ込んでいるものが多いのですが、あれは正確ではないということです。

☟例えば、この作品とか。

絵的には、実際に指を突っ込んだことにしたほうが分かりやすいんでしょう。

 

ま、トマスが疑ったことには変わりないですけどね。(フォローする気ゼロ)

トマスは少しズレた人!?

疑り深いトマスの性格が分かってきましたが、

トマスには、イエスの言うことの真意を理解できない少しズレた面もあったようです。

 

ある日、イエスは、ラザロという人物が亡くなったのを聞きます。

ラザロはイエスが友と呼び、愛しておられた人物でした。

 

イエスは弟子たちに言われました。

イエス
イエス
私たちの友であるラザロが亡くなった。

だから、私は彼を起こしに行こうと思う。

さあ、彼のところに行こう。

すると、トマスは言いました。

トマス
トマス
私たちも一緒に死のうではないか!

と。

 

そう、トマスは、イエスがラザロところに死にに行くつもりだと勘違いしたのです

「するとデドモと呼ばれているトマスが、仲間の弟子たちに言った、「わたしたちも行って、先生と一緒に死のうではないか」。

(ヨハネによる福音書11章16節)

当時、イエスがユダヤ教の人々から敵対視されていたが故の勘違いだったのかもしれません。

トマスは皆を鼓舞するために言ったのでしょうが、実際はイエスはラザロを生き返らせに行くつもりでした。

 

つまり、トマスの熱い一言はただの赤っ恥に終わってしまったのです。

恐らく、他の弟子たちはポカンって感じだったでしょうね。

黒歴史。。

外典に”トマスによる福音書”が存在する!?

聖書の正典には含まれていませんが、外典には“トマスによる福音書”という書物があります。

ただし、これはトマス本人によって書かれた書物ではありません。

 

どうやら、トマスを信仰する人たちによって書かれたようですね。

1945年にエジプトで発見された書物だと言われています。

 

ちなみに、同じ外典でトマスのインド伝道を描いた“トマス行伝”という書物も存在します。

トマスはマリアから聖帯を授かった!?

聖書には書かれていませんが、イエスの母マリアが昇天するところに立ち会い、

トマスがマリアから聖帯を受け取ったという伝承があります。

 

これは、トマスがインドで伝道を行なっているときのこと。

マリアが亡くなりトマスがマリアのお墓に駆けつけると、マリアが昇天していくのが見えました。

 

そこで、トマスはマリアが昇天したという証拠を求めます。

すると、マリアは自分の腰帯を外して、トマスに渡したのです。

 

しかし、ここからが笑いどころなのですが、

トマスが他の弟子たちにマリアの昇天を伝えると、誰もトマスの言うことを信じませんでした。

 

そう、以前は弟子たちの言うことを疑ったトマスが、今度は逆に弟子たちから疑われてしまったのです。

ばちがあたったか。。!

 

結果的に聖帯を見せたことで信じてもらえたそうですが、不覚にもクスッときてしまうお話ですね。

マリアについては、【イエスの母】”聖母マリア”とはどんな人?その生涯をご紹介します!をどうぞ

まとめ:トマスは直情的な現実主義者!

トマスは、疑り深い現実主義者、そして感情に従って突っ走る面がある人物だということが分かりました。

イエスへの想いは強いのですが、何というかここだけみると中々面倒くさそうなタイプですね。。

 

でも、こういう分かりやすい欠点があるのが、イエスの弟子の特徴なんです。

改めて、弟子たちって普通の人たちだったんだなあと思いますよね!

 

それにしても、イエスの復活を疑うなんて

トマスって本当に12弟子だったのかな。。?(疑いのキートン)

 

キートンでした。

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☟参考文献

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キートン
月間15万PVを達成! 信仰生活28年のプロテスタントクリスチャンで、愛称は"キートン"(本名:辻 勇輝)。 キリスト教の面白さを伝えるために、分かりやす~く情報を発信中。 所属教会は”ひばりが丘バイブルチャーチ”です。 趣味は、曲作り、映画鑑賞、読書、筋トレ、散歩など。

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