聖書人物シリーズ

聖母マリアとはどんな人?その生涯をご紹介します【イエスの母】

ジーザス、エブリワン!キートンです。

教会でもよく見かける”聖母マリア”って、めちゃ有名な人だけどどんな人?

その生涯などについて詳しく教えて!

こういった疑問にお答えします。

 

皆さんは、”マリア”と聞いて誰を思い浮かべますか?

マリア・シャラポア?竹内マリア?マリア・テレジア?

 

それとも。。

ユースケ・サンタマリア?(マリアの位置)

 

聖書の中にも、何人かマリアと呼ばれる人物が登場します。

しかし、その中でもやはりキング・オブ・マリアと言えばあの人しかいないでしょう。

 

そう、イエスキリストの母親である聖母マリです!

カトリック教会にあるマリア像は、誰しも1度は見たことがあるのではないでしょうか。

なじみ深いにゃ~。

 

その知名度はまさに、マリア界(?)の中でも圧倒的です。

しかし、マリアがイエスの母ということしか知らない方も少なくないと思います。

 

そこで、この記事では、クリスチャンの僕が、

  • 聖母マリアはどんな人物なのか
  • どのような生涯を送ったのか

などについてご紹介していきます!

聖母マリアとは?

聖母マリアは、新約聖書に登場するイエスキリストの母親でナザレのヨセフの妻す。

宗派によってはイエスキリストと同じくらい崇拝されるなど、聖書の人物の中でもその存在感は別格ですね。

 

ただし、知名度が高い割には聖書の登場シーンは少なめ。

最も有名なのはやはり、天使ガブリエルからイエスの誕生を知らされる“受胎告知”のシーンでしょう。

 

夫のヨセフについては、【人物伝】”ナザレのヨセフ”って?イエス・キリストの父親!?【3分で分かる】をどうぞ

聖母マリアの生涯

それでは、聖書の記述をもとにマリアの生涯を見てみましょう!

※カトリックの解釈ではもっと詳しい生涯が描かれていますが、ここではあくまでも聖書の正典のみをもとにします。

マリア、受胎告知をされる

「すると御使が言った、「恐れるな、マリヤよ、あなたは神から恵みをいただいているのです。 31見よ、あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエスと名づけなさい。」

(ルカによる福音書1章30、31節)

聖書では、マリアはナザレのヨセフと婚約している状態で登場します。

ある日、マリアのもとに天使のガブリエルが現れて言いました。

ガブリエル
ガブリエル
おめでとう、マリア!

主があなたと共におられます。

しかし、マリアは突然のことに状況が飲み込めず戸惑います。(そりゃあそうだ)

 

すると、ガブリエルは言いました。

ガブリエル
ガブリエル
マリア、恐れることはありません。あなたは神様から恵みを頂いたのです。

あなたは身ごもって男の子を産むでしょう。その子を”イエス”と名付けなさい。

その子は偉大な人物になり、いと高き方の子と呼ばれます。

ところが、マリアはガブリエルに言いました。

マリア
マリア
えええ!!そんなことがあり得ましょうか?

私は男性とそういう関係を持ったこともありませんのに!

ガブリエルは答えました。

ガブリエル
ガブリエル
あなたは聖霊の力によって身ごもるのです。

神にできないことは何1つありません!

マリアは言いました。

マリア
マリア
私は神様の※はしためです。あなたのお言葉通りになりますように。

こうしてガブリエルは去っていきました。

 

※はしため➡召使いの女

マリア、エリザベトのところへ行く

「そのころ、マリヤは立って、大急ぎで山里へむかいユダの町に行き、 40ザカリヤの家にはいってエリサベツにあいさつした。」

(ルカによる福音書1章39、40節)

その後、マリアはガブリエルが妊娠6ヶ月になると言っていた遠い親戚のエリザベトのところへ向かいました。

エリザベトはザカリアという祭司の妻で、後に洗礼者ヨハネを生むことになる女性です。

 

実はエリザベトもマリアと同じようにガブリエルから受胎告知を受け、お腹に赤ちゃん(洗礼者ヨハネ)を授かっていたのです。

言わば“受胎告知仲間”ですね。(そんな言葉ないけど)

 

マリアがエリザベトの家に行って挨拶をすると、エリザベトのお腹の赤ちゃんが踊りました。

すると、エリザベトは喜んでマリアに言いました。

エリザベト
エリザベト
あなたは女性の中でも特別に祝福された方です。

お腹の中のお子様も祝福されています!

神様が言われたことが必ず実現すると信じる方は、なんと幸いでしょうか。

マリアは神様を賛美し、エリザベトのところに3ヶ月滞在しました。

ヨセフ、マリアの妊娠に戸惑う

「彼がこのことを思いめぐらしていたとき、主の使が夢に現れて言った、「ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリヤを妻として迎えるがよい。その胎内に宿っているものは聖霊によるのである。」

(マタイによる福音書1章20節)

さて、マリアが突然赤ちゃんを身ごもったことを知って驚いたのは夫のヨセフです。

そりゃそうだ。。!

 

何しろ、ヨセフはマリアとそういう関係を持った覚えがないのですから。

となると、マリアが別の男性とあれな関係を持ったとしか思えません。

 

しかし、当時不倫は死刑にも値する重い罪であり、

マリアがそんな目にあい、世間から白い目で見られることはヨセフの望むところではありませんでした。

 

そこで、ヨセフは密かにマリアと縁を切ろうとしました。

これはヨセフの優しさでした。

 

すると、天使がヨセフの夢に現れて言いました。(ガブリエルかどうかは不明!)

天使
天使
ヨセフよ、妻マリアは聖霊によって子供を与えられたのである。

だから、恐れずに妻マリアを迎え入れなさい。

そして、生まれてきた男の子を”イエス”と名付けるのだ。

その子は自分の民を罪から救うだろう。

こうして、ヨセフは安心してマリアを妻として迎え入れました。

イエスの誕生

「ところが、彼らがベツレヘムに滞在している間に、マリヤは月が満ちて、 7初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。」

(ルカによる福音書2章6、7節)

さて、その頃皇帝のアウグストゥスから”住民登録をせよ”との命令がありました。

夫のヨセフはダビデの血筋だったので、ダビデの町であるベツレヘムへと向かうことになりました。

 

妻であるマリアも一緒に登録をするためです。

しかし、ベツレヘムにいる間にマリアの出産の時がやってきてしまいました

 

とはいっても、周りの宿屋はどこもいっぱいでマリアとヨセフが泊まる場所などありません。

そこで、マリアとヨセフは馬小屋で子供を生むことになりました。

 

“イエス”の誕生です。

その後、イエスの誕生を知って羊飼いたちや東方の三博士たちがその姿を拝みにやってきました。

マリアとヨセフ、少年イエスを捜す

「ところが、祭が終って帰るとき、少年イエスはエルサレムに居残っておられたが、両親はそれに気づかなかった。 44そして道連れの中にいることと思いこんで、一日路を行ってしまい、それから、親族や知人の中を捜しはじめたが、 45見つからないので、捜しまわりながらエルサレムへ引返した。」

(ルカによる福音書2章43~45節)

さて、イエスも少しずつ成長して少年になった頃、

マリアとヨセフは、イエスとともに過越祭(すぎこしさい)を祝うためにエルサレムにやってきました。

 

しかし、お祭りが終わって家に帰ってくると一緒にいたはずのイエスがいません。

マリアとヨセフがエルサレムに引き返してくると、

そこには神殿で学者たちと話をしたり質問をしたりしているイエスの姿がありました。

 

イエスの話を聞いている人は皆、イエスの賢い受け答えに驚いていました。

マリアはイエスを叱って言いました。

マリア
マリア
なぜこんなことをしたのですか!

お父さんも私もあなたを心配して捜し回っていたんですよ?

すると、イエスは言われました。

イエス
イエス
どうして私を探したのですか。

私が自分の父の家にいるのは当たり前ではありませんか。

しかし、マリアとヨセフにはイエスの言葉の意味が分かりませんでした。

 

これは、イエスが神の子であるということを意味しているんですね。

その後、イエスはナザレに行き、マリアとヨセフに仕えて暮らされました。

カナの婚礼

「三日目にガリラヤのカナに婚礼があって、イエスの母がそこにいた。 2イエスも弟子たちも、その婚礼に招かれた。」

(ヨハネによる福音書2章1、2節)

時は流れ、イエスが大人になり弟子たちを持つようになった頃。

カナでの婚礼にイエスとその弟子たち、そして母のマリアが招かれました。

 

しかし、途中でぶどう酒が無くなったので、マリアはイエスに言いました。

マリア
マリア
ぶどう酒がなくなってしまいました。

最初こそ素っ気ない態度だったイエスですが、その後水がめに水をいっぱい入れるように言われました。

すると、どうでしょう。

 

水がめの水があっという間にぶどう酒へと変わってしまったのです

これはイエスが起こされた最初の奇跡でした。

 

これには、母のマリアもびっくりですね!

イエスが起こされた奇跡については、【まとめ】イエス・キリストが起こした奇跡って何がある?ジャンル別にご紹介!をどうぞ

マリア、イエスの十字架を見届ける

「さて、イエスの十字架のそばには、イエスの母と、母の姉妹と、クロパの妻マリヤと、マグダラのマリヤとが、たたずんでいた。」

(ヨハネによる福音書19章25節)

さて、さらに時が流れ、次にマリアが登場するのはイエスが十字架に架けられて処刑される場面。

イエスが十字架に架かられたのは、私たち人類の罪を背負うためです。

 

そして、母のマリアもその様子を見にきていました。

その後、イエスは亡くなる前に弟子の1人であるヨハネに母マリアの世話を任せ、息を引き取っていきました。

 

イエスの十字架刑については、【閲覧注意】十字架刑がいかに残酷で苦痛な刑なのかまとめてみた【キリストの愛を知れ】をどうぞ

マリアの昇天(?)

聖書に書かれているマリアの記述はここまでですが、マリアは生涯を終える際に昇天したという伝説があります。

そして、その際にイエスの弟子のトマスに自分の聖帯を渡したんだとか。

 

もしこれが本当なら、マリアは死を経験せずに天に昇ったということになりますね。

イエス様並み。。

まあ、あくまでも伝承ですけどね!

マリアの信仰はクリスチャンのお手本!?

マリアは別格の扱いを受けているというお話をしましたが、それはなにもイエスの母という理由だけではありません。

マリアの神様に対する誠実で敬虔な姿勢が多くのクリスチャンのお手本となっているんです。

 

それが特に分かるのが、受胎告知の場面。

「そこでマリヤが言った、「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」。そして御使は彼女から離れて行った。」

(ルカによる福音書1章38節)

なんとマリアは、

自分が聖霊によって赤ちゃん、それも救い主を生むというぶっ飛び過ぎている予告を受け入れたのです。

 

しかも、それを言っているのが天使ですからね。

カオスだ。。!

 

現代のライトノベルの世界でも、こんな滅茶苦茶な状況はないでしょう。

普通信じられますか、こんなぶっ飛んだ話!?

 

しかし、マリアは神様を信じていました。

だからこそ、こんな信じがたい予告も受け入れられたのです。

 

この姿勢こそ、クリスチャンが見習うべきマリアの信仰なんですね!

いやー、これは尊敬されますわ!

 

受胎告知については、【解説】”受胎告知”とは?イエス・キリストの誕生予告!?をどうぞ

マリアは宗派によって呼び方が違う!?

ここまで、皆さんにもなじみのある聖母マリアという呼び方をしてきましたが、

実はマリアの呼び方はキリスト教の宗派によっても異なります。

 

具体的には以下の通りです。

他の呼び方をすることもありますが、基本的にはこの呼び方ですね。

 

上記を見ても分かる通り、

実は聖母マリアというポピュラーな呼び方はカトリックでの呼び方だったのです!

すっかり浸透してるにゃ~。

 

ちなみに、カトリックと正教会ではマリアに崇敬を込めて”聖母”や”生神女”という呼び名をつけていますが、

プロテスタントにはそうした尊称はありません。

 

なぜなら、プロテスタントはマリアをイエスの母以上の存在として見ていないから。

尊敬はしますがね。

 

こうした扱いの違いも、呼び名として表れているのです!

キリスト教の主な宗派については、【解説】キリスト教にはどんな宗派がある?3つの主な宗派をまとめてみたをどうぞ

“アヴェ・マリア”は、聖母マリアに捧げられた歌!?

皆さんは、“アヴェ・マリア”という楽曲を知っていますか?

何人もの作曲者が同じタイトルで曲を作っているので、名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

例えば、

  • モーツァルト
  • メンデルスゾーン
  • リスト
  • ブラームス
  • ブルックナー
  • ロッシーニ

など。

そうそうたるメンバー。。!

 

実はこの曲、聖母マリアが天使ガブリエルから救い主がお生まれになると予告される、

“受胎告知”のシーンがモチーフになっているんです。

「御使がマリヤのところにきて言った、「恵まれた女よ、おめでとう、主があなたと共におられます」。」

(ルカによる福音書1章28節)

アヴェ・マリアというのは、ラテン語で「おめでとう、マリア」という意味。

 

これは、天使ガブリエルがマリアにかけた言葉です。

つまり、アヴェ・マリアは聖母マリアに棒げられた楽曲だということですね。

 

これ豆知識!

その他のキリスト教の雑学・豆知識は、【豆知識】”へえ~”ってなるキリスト教の面白雑学を14つまとめてみたをどうぞ

聖母マリアを描いた主な絵画

さて、このように絶大な知名度を誇る聖母マリアさんですが、

様々な画家たちによって絵画のモチーフになっています。

 

その一部をご紹介していきましょう!

  • 『リッタの聖母』(レオナルド・ダ・ヴィンチ )
  • 『システィーナの聖母』(ラファエロ・サンティ)
  • 『受胎告知』(ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ)
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『リッタの聖母』(レオナルド・ダ・ヴィンチ )

万能の天才”レオナルド・ダ・ヴィンチ”によって書かれたとされる絵画。

幼児であるイエスキリストに、聖母マリアが母乳をあげている場面を描いていますね。

 

よく見るとイエスの左手には、ゴールドフィンチという鳥が握られており、これはキリストの受難(裁判や処刑)を象徴しています。

イエスがカメラ目線なのが、じわじわきますね。。

ただし、この作品の作者に関しては、他の人物が描いたという意見もあるんだとか。。

『システィーナの聖母』(ラファエロ・サンティ)

レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並んで、”盛期ルネサンスの三大巨匠”と呼ばれるラファエロによって描かれた作品。

ラファエロはその生涯で何度か聖母マリアを描いていますが、本作はその最後の作品となります。

 

これは、聖母マリアが幼児のイエスキリストを抱きかかえている場面であり、

サイドには聖人である聖シクストゥスと聖バルバラがひざまづいていますね。

 

ただ、この絵画全体よりも、下に描かれている天使たちのほうが様々なデザインに使われているため、有名かもしれません。

キートン
キートン
ちなみに、僕は某飲食店のサイ〇リヤでこの天使たちの絵をよく見かけます!

『受胎告知』(ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ)

聖母マリアが、天使ガブリエルからキリスト誕生を知らされる“受胎告知”を描いた作品。

  • マリアの純潔を表す白百合
  • キリストの血をイメージさせる赤い布
  • 聖霊を表す白い鳩

などが象徴的に描かれていますね。

 

ただ、この作品の異質な点は、天使ガブリエルに羽がないこと。

当時、天使の羽を描くのが当り前だったため、この絵画は賛美両論を巻き起こしました。

キートン
キートン
実は聖書にも、天使に羽があるとは書かれていないんですけどね。。!

まとめ:聖母マリアは天使のお告げを受け入れた敬虔な女性!

マリアの生涯が理解できましたか??

聖母マリアが未だに多くの人に尊敬されているのは、何もイエスの母だからという理由だけではありません。

 

天使ガブリエルから受胎告知をされても素直にその事実を受け入れた、敬虔で誠実な人間性も尊敬されているのです。

聖母マリアの影響力は絶大。

 

カトリックの教会に行けばマリアの像などが置いてあると思うので、興味があれば見てみてください!

ではまた!

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