ジーザス、エブリワン!キートンです。
今回は、聖書の重要人物“モーセ”についてご紹介します!
え、そんな人知らないって??
いやいや、そんなはずはありません!
ほら、学生時代に海が割れるわけないじゃーん!!と馬鹿にされることでおなじみのあのモーセですよ!(言い方)
でも、モーセって実は聖書を代表するすごい人なんです!
ジーザス、エブリワン!👼
海を割ったことでおなじみの”モーセ”だけど、
実は、最重要の預言者と言われたり、奴隷だったヘブライ人をエジプトから連れ出したりしてる凄い人なんだ!
だから、海が割れるわけないじゃーん!😝
とか馬鹿にするのはやめよう!泣いちゃうよ!https://t.co/ovI5IG8GUC pic.twitter.com/2lSLs8oYtb
— キートン@クリスチャンブロガー (@keaton1992) January 25, 2020
そこで、この記事では
- モーセとはどのような人物だったのか
- モーセの生涯
- その他のモーセの雑学
などについて詳しく見ていきたいと思います。

Contents
“モーセ”とは?

モーセは、主に旧約聖書の”出エジプト記”に登場する人物
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教をはじめとする多くの宗教で、
また、神様の命令で奴隷(どれい)状態だったイスラエル人をエジプトから連れ出したことで知られ、その際に海を割ったエピソードが有名ですね。
さらに、“十戒”をはじめとする重要な律法を神様から受け取ったのもモーセです。
ちなみに、正教会では”モイセイ”と呼ばれ、聖人として扱われています。

モーセの生涯
では、その山あり谷ありの生涯を見ていきましょう。
幼少期

モーセが生まれた頃、
いずれ国を乗っ取られる恐れがあるからです。
そこでファラオは、イスラエル人を奴隷にして厳しく働かせることにしました。
町づくりやレンガ焼き、農作業などなど。。
しかし、イスラエル人は減るどころかますます増えていきました。
しびれを切らしたファラオは、イスラエル人の男の子を皆殺しにするという残酷な命令を出します。

当然、生まれたばかりのモーセも例外ではありません。
そこで、母親は殺されるくらいならと、
そんなモーセをたまたま見つけたのは、
王女はその子を“モーセ”と名付け、養子(ようし)としました。(まだ名前無かったんかい)
そして、
殺人と逃亡

こうして、すくすくと成長し、すっかりたくましくなったモーセ。
しかし、ある日、
そして、イスラエル人を助けようとした結果、

これがバレてファラオに殺されそうになったモーセは、
その後、
神との出会い

ある日、モーセは羊の群れを追っていると、
すると、モーセはそこで燃え盛る柴(しば)を発見します。
燃え尽きない柴を不思議に思って近づくと、

イスラエル人たちをエジプトから救い出し、“カナン”という約束の地へ行きなさい。
と。
最初こそあまりに重い役目に怖気付(おじけづ)くモーセでしたが、
そして、
神の災いVSファラオ

エジプトに戻ってきたモーセとアロンは、イスラエル人を解放するようにファラオに訴えました。
しかし、ファラオは当然これを断ります。
そこで、モーセは持っていた杖を神の力で蛇に変えてみせました。
これによって神の力を証明しようとしたのです。
ところが、

モーセの蛇は、
ここから、神による10の災いがエジプトに次々と降り注ぐことに
そして、神の災いVSファラオという明らかに結果の見えた闘いが
神の災いは、

と思うほど凄まじいものでした。
◎神が起こされた10の災い
- ナイル川の水が血に変わる
- カエルを放つ
- ブヨを放つ
- アブを放つ
- 家畜に疫病(えきびょう)を流行らせる
- 腫(は)れ物を生じさせる
- ヒョウを降らせる
- イナゴを放つ
- 暗闇でエジプトを覆(おお)う
- 初子(ういご)を皆殺しにする
【災い①ナイル川の水が血に変わる】

最初に、モーセが杖を振り上げてナイル川の水を打つと、

しかし、ファラオは言うことを聞きませんでした。
【災い②カエルを放つ】

次に、アロンがエジプトの水の上に手をかざすと、
これを見て困ったファラオは、
しかし、モーセがカエルを去らせると、
【災い③ブヨを放つ】

今度は、アロンが杖で土を打つと土のちりが全てブヨに変わり、
しかし、ファラオの意志は変わりません。
【災い④アブを放つ】

次に、神はアブの大群をエジプトに放たれ、
ファラオは一旦2人に民の解放を約束しますが、アブが去ると再び心変わりしました。
【災い⑤家畜に疫病(えきびょう)を流行らせる】

次に、神は疫病(伝染病のこと)によってエジプトの家畜を全て殺しました。
一方で、イスラエルの家畜は一頭も死にませんでした。
しかし、ファラオの意志は変わりません。
【災い⑥腫(は)れ物を生じさせる】

次に、2人がかまどのすすをファラオの前で撒き散らすと、
これはエジプト人すべてに及びましたが、
【災い⑦ヒョウを降らせる】

次に、モーセが天に杖をかざすと、
これによってエジプトの家畜や農作物などが大ダメージを受けまし
困ったファラオは2人に民の解放を約束しましたが、

【災い⑧イナゴを放つ】

次に、
いなごは、ヒョウの被害をまぬがれた作物も全て食い尽くし、
困り果てたファラオは2人に民の解放を約束しますが、

【災い⑨暗闇でエジプトを覆(おお)う】

次に、モーセが天に手を挙げると、3日間エジプトが暗闇で覆われ
しかし、ファラオの心は変わりません。
【災い⑩初子(ういご)を皆殺しにする】

そして、ついに最後の災いがエジプトに降りかかりました。
神は、エジプト中にいる全ての初子(夫婦間で初めて生まれた子のこと)の命を奪ったのです。
その中には、ファラオの子供も含まれていました。
自分の愛する子供が殺されたときになって、

モーセ、海を割る

ところが、

そして、ファラオは戦車などを使ってモーセたちを追ってきたのです。
海と軍隊に挟まれ、絶体絶命のモーセたち。
もうダメだとイスラエル人たちが諦めかけたその時!!(
モーセが持っていた杖を振り上げると、
イスラエル人たちが渡り終えると、海は元に戻り、
荒れ野の旅

こうして無事にエジプトを脱出することができたモーセたちですが、
神様から与えられた使命はあくまでも、約束の地”カナン”へと向かうこと。
ここから、モーセたちの40年にも渡る長い長い旅が始まったのです。
この後の流れは基本的に、
イスラエル人たちが水や食べ物のことで文句を言う
⬇
モーセが神様に頼んで奇跡を起こしてもらう
この繰り返しです。
イスラエル人たちは苦しくなるたびに、

と駄々(だだ)をこねるんですね。
その度にモーセは、“マナ”という甘いパンのようなものを降らせ
人間というのは、何とわがままなんでしょうか。。
モーセ、十戒(じっかい)を受ける

やがて、モーセたちがシナイ山という山に辿り着くと、
しかし、ここでもイスラエル人たちはやらかします。
モーセが山に登って中々帰ってこないことに不

十戒を受け取って、山から降りてきたモーセはこの様子を見て激怒。
十戒が刻まれた2枚の石板をその場で叩き割るほどブチ切れます。
このように、様々な苦労はありましたが、最終的には約束の地までたどり着きます。
しかし、モーセは結果的に、
そして、約束の地を目の前にしたまま、モーセは120歳でこの世を去っていきます。
ちなみに、約束の地に辿り着くまでに40年かかったのは、イスラエル人たちの不信仰によって神の怒りを買ったせいだと言われ

その後、モーセの後を継いだヨシュアが新しい指導者として、カナンの地を征服していきます。



モーセは激しい性格だった!?

モーセの絵画などを見ると、仙人のような風貌をしており何だか穏やかそうな印象を受けるかもしれません。
しかし、聖書の描写を見ていくと、モーセは結構気性が荒く激しい性格をしていたのではないかと推測できます。
なぜなら、
- イスラエル人をいじめていたエジプト人を勢い余って殺してしまう
- イスラエル人たちの愚痴にいら立ち、神様の命令を無視(後述)
- 金の子牛を拝んでいたイスラエル人たちに気づき、持っていた十戒の石板をその場でたたき割るほど激怒
などのエピソードがあるから。
「モーセが宿営に近づくと、子牛と踊りとを見たので、彼は怒りに燃え、手からかの板を投げうち、これを山のふもとで砕いた。」
(出エジプト記32章19節)
しかも、2つ目のエピソードの時点でかなりの高齢になっているはずですからね。
まあ、これくらいのエネルギーがないとイスラエル人たちの指導者は務まらないのかもしれませんが。。

なぜモーセは約束の地に入れなかった!?【神様に背いたから】

イスラエル人たちをエジプトから連れ出した、偉大な預言者モーセ。
しかし、これだけ偉大な人物が、なぜ約束の地に入ることを許されなかったのでしょうか?
もちろん、イスラエル人たちの不信仰さもありましたが、原因はそれだけではありません。
それは、モーセ自身も罪を犯したからです。
何の罪かというと、神様の命令に従わなかった罪です。
「そのとき主はモーセとアロンに言われた、「あなたがたはわたしを信じないで、イスラエルの人々の前にわたしの聖なることを現さなかったから、この会衆をわたしが彼らに与えた地に導き入れることができないであろう」。」
(民数記20章12節)
約束の地を目指す途中、民衆が飲み水がないことに不満を言い始めた頃、神様はモーセたちに言われました。

と。
これはこの奇跡が人の手によるものではなく、神の手によるものだと示すためでした。
唱えただけで水が出るのは、明らかに人の力ではないですからね。
しかし、民衆の愚痴にイラついていたモーセは、この神様の言うことを無視。
代わりに、岩を2回杖で叩くことで水を出してしまいました。
これではまるで、モーセが民衆のために奇跡を起こしたように見えてしまうではありませんか。
これを見て、神様はモーセたちに言われました。

だから、あなたたちは約束の地には入れない。
そう、モーセが約束の地に入れなかったのは自分の責任だったんですね。
ああ、なんてもったいない。。

ユダヤ教はモーセから生まれた!?【十戒がルーツです】

キリスト教に大きな影響を与えた宗教に”ユダヤ教”があります。
そして、このユダヤ教はモーセが神様と契約を結んだことで誕生したと言われています。
「それで、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたがたはすべての民にまさって、わたしの宝となるであろう。全地はわたしの所有だからである。」
(出エジプト記19章5節)
つまりは、モーセがシナイ山で神様から十戒や律法を受け取るシーンですね。
これは、紀元前13世紀頃にあたります。
ですから、モーセはユダヤ教においても非常に重要な人物といえますね!

“過越祭(すぎこしさい)”はモーセの出エジプトを祝う日!?

ユダヤ教の大切なお祭りに、“過越祭(すぎこしさい)”というものがあります。
これは、モーセによってイスラエル人(ユダヤ人)がエジプトの奴隷から解放されて、脱出できたことをお祝いするお祭りです。
では、なぜ過越という名前がついているのかというと、神様がエジプトにくだした10個目の災いが由来になっています。
どういうことかというと、神様はエジプト中の初子を撃つことを宣言されましたが、
戸口に子羊やヤギの血が塗られた家には災いがくだらなかったのです。
「その血はあなたがたのおる家々で、あなたがたのために、しるしとなり、わたしはその血を見て、あなたがたの所を過ぎ越すであろう。わたしがエジプトの国を撃つ時、災が臨んで、あなたがたを滅ぼすことはないであろう。」
(出エジプト記12章13節)
つまり、神様が”戸口に血が塗られた家を過ぎ越された”ので、過越祭という名前になったんですね!
現在でもユダヤ教はこの過越祭を行っており、
- マッツァー➡種なしパン。出エジプトを思い出す。
- ゼローア ➡焼いた羊の肉。犠牲の羊を象徴。
- マーロール➡苦菜。イスラエル(ユダヤ)人が奴隷になったことで流した涙を表す。
- ハローセト➡果汁の練り物。イスラエル(ユダヤ)人が、エジプトの王のために作ったレンガを表す。
などのメニューが並んだ夕食を食すんだとか。
ちなみに、イエスと12弟子たちによる”最後の晩餐”のときが持たれたのは、過越祭の初日に当たります。
「弟子たちはイエスが命じられたとおりにして、過越の用意をした。夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。」
(マタイによる福音書26章19、20節)
そのため、イエスたちが食されたのも、種なしパンの”マッツァー”だったと考えられますね。

モーセが”モーセ五書”を書いた!?【あくまでも伝統的にです】

旧約聖書の最初の5書(創世記、出エジプト、レビ記、民数記、
これらは旧約聖書の中でも最も重要な書物と言われており、伝統的にモーセによって書かれたと言われています。
ただし、本当にモーセが書いたかは定かではなく、この説に異議を唱える研究者も多いです。
とはいえ、
こんなところにもモーセの偉大さが表れており、本人が実際に書いたかどうかは大した問題ではないのかもしれませんね!

“モーゼ効果”という現象がある!?

皆さんは、“モーゼ効果”という現象のことを知っていますか?
これは、水を入れた容器の真ん中に強い磁石を入れると、水が左右に分かれるという現象のこと。
あれ、これって何かに似ていませんか?
そうです、モーセが海を割ったシーンとそっくりではありませんか!
「モーセが手を海の上にさし伸べたので、主は夜もすがら強い東風をもって海を退かせ、海を陸地とされ、水は分かれた。」
(出エジプト記14章21節)
事実、この”モーゼ効果”という名前は、モーセの海割りエピソードが由来になっているんだとか。
理科系の方にはおなじみの現象だったりするんですかね??(☜バリバリの文系)

モーセの生涯が学べる映画とは?【”十戒”です】
さて、ここまで文章でモーセについてご紹介してきましたが、実はそんなモーセの生涯を映像化してくれている素晴らしい作品があります。
それが映画“十戒”です。
1956年とかなり古い作品なのですが、今見ても大変完成度が高く、
- モーセの誕生
- 出エジプト
- モーセの海割り
- 十戒
などが全て描かれているので、モーセについて学ぶにはこれ以上ない名作です。
特に、最後の海割りシーンはまさに圧巻なので、ぜひご覧あれ!


モーセを描いた絵画
最後に、モーセを描いた絵画をいくつかご紹介しておきますね!

「モーセの発見」(ジャン=バティスト・マリー・ピエール)

生まれたばかりのモーセが、エジプトの王女によって発見されるシーンです。
これによって、幼いモーセはファラオの命令で殺されるのを避けることができました。
こうして、モーセはイスラエル人でありながら、エジプト人として育てられていくのです。
いやー、それにしてもモーセ、中々のハーレム状態ですね。(うらやま)
「エジプトの川を血に変えるモーセとアロン」(バルトロメウス・ブレーンベルフ)

モーセがエジプトで起こした災いの1つ、川の水を血に変える災いを描いた作品。
よく見ると、右側の川がどす黒く変色しているのが分かりますね。
絵画だからまだいいですけど、こんなの実際に見たら相当ホラーでしょうね。。
「黄金の仔牛の礼拝」(ニコラ・プッサン)

モーセが十戒を受取りに山に登っている間に、
イスラエル人たちが勝手に金の子牛の像を作って拝み散らかしている場面。
左上には、山から下りてきて怒り狂っているモーセが見えますね。

イスラエル人たちの罪深い姿がこの1枚に凝縮されております。。
まとめ:モーセはただの海割り男じゃなく、聖書を代表する偉大な人物!

いかがでしたか?
モーセが、海をパッカーンだけの男じゃないことが伝わったでしょうか?
その凄さが分かったなら、今まで馬鹿にしていた人たちは反省するように!
これから、周りの人がモーセを馬鹿にしていたらこう言ってあげましょう。

エジプトに10の災いをもたらしたんだぞ!!
と。
みんな怖くなってモーセの悪口言わなくなるから。
ではまた次回お会いしましょう!
