ジーザス、エブリワン!キートンです。
アドレナリンくらいしか知らないんだけど。。
それぞれの役割や作用などについても、分かりやすく教えて欲しい!
こういった疑問にお答えします。
私たちの脳内には、“神経伝達物質”と呼ばれる化学物質が分泌されています。
特に有名なのが、3大神経伝達物質として知られる、
- セロトニン
- ドーパミン
- ノルアドレナリン
ですね。
あなたも、名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。
神経伝達物質は、脳の中で情報がやり取りされるときに重要な役割を果たしていますが、
実際どういった物質なのかを知らない方もいるでしょう。
そこで今回は、クリスチャンの僕が、
- 神経伝達物質とは?
- 【覚え方】主な神経伝達物質5選を聖書のキャラクターで表してみた
について解説します。
✅聖書の主な登場人物については、【完全版】聖書の主な登場人物まとめ!【大物だらけ】でご紹介しています。
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目次
神経伝達物質とは?
神経伝達物質とは、神経細胞同士の情報伝達をしてくれる化学物質のことです。
“脳内物質”と呼ばれることもありますね。
私たちの脳内には、数100億もの神経細胞がありますが、その接合部分には”シナプス”と呼ばれるすき間があります。
そのシナプスから分泌されているのが、神経伝達物質なのです。
その種類は多く、
- ドーパミン
- アドレナリン
- エンドルフィン
- アセチルコリン
- GABA(γ-アミノ酪酸)
など、全部で50種類以上も存在すると言われています。
【覚え方】主な神経伝達物質5選を聖書のキャラクターで表してみた
今回は神経伝達物質の中でも、代表的なものを5つピックアップしました。
それぞれを聖書の人物に当てはめているので、楽しみながら学んでいきましょう!
①ドーパミン:パウロ
ドーパミンは“幸せ物質”とも呼ばれ、分泌されると幸せを感じる脳内物質です。
ドーパミンは、自分の欲求が満たされたときや満たされそうなときに活性化し、例えば、
- 高い目標を設定・達成したとき
- 人にほめられたとき
- ご褒美が待っているとき
- 好きな音楽を聴いているとき
などに分泌されます。
ただし、ドーパミンが分泌され過ぎると、ギャンブルやアルコールなどの依存症に繋がります。
やる気やモチベーションに溢れた人物といえば、偉大な伝道者パウロでしょう。
パウロは3度の宣教旅行によってキリスト教を世界に広めた人物ですが、その道のりは困難の連続でした。
パウロは、聖書の中でこのように書いています。
「苦労したことはもっと多く、投獄されたことももっと多く、むち打たれたことは、はるかにおびただしく、死に面したこともしばしばあった。 24ユダヤ人から四十に一つ足りないむちを受けたことが五度、 25ローマ人にむちで打たれたことが三度、石で打たれたことが一度、難船したことが三度、そして、一昼夜、海の上を漂ったこともある。 26幾たびも旅をし、川の難、盗賊の難、同国民の難、異邦人の難、都会の難、荒野の難、海上の難、にせ兄弟の難に会い、 27労し苦しみ、たびたび眠られぬ夜を過ごし、飢えかわき、しばしば食物がなく、寒さに凍え、裸でいたこともあった。」
(コリント人への手紙Ⅱ 11:23-27)
つまり、パウロは宣教旅行において、
- 投獄
- 鞭打ち
- 石打ち
- 難船
- 飢え
といった、考えうるあらゆる苦難を経験したのです。
あなたなら、このような苦難に耐えられるでしょうか?
僕なら、3日目あたりで旅行をやめる自信がありますね!!(偉そうに言うな)
しかし、パウロはこうした困難にも関わらず、
死ぬまでキリストのことを伝え続け、新約聖書の多くの手紙を残しました。
まさに、鬼のメンタル!!
困難な状況にも負けず、モチベーション高く歩み続けたパウロの生き様はまさにドーパミン的だと言えるでしょう。
また、パウロは手紙の中で、こんなことも書いています。
「こういうわけで、わたしたちは、このような多くの証人に雲のように囲まれているのであるから、いっさいの重荷と、からみつく罪とをかなぐり捨てて、わたしたちの参加すべき競走を、耐え忍んで走りぬこうではないか。 2信仰の導き手であり、またその完成者であるイエスを仰ぎ見つつ、走ろうではないか。」
(へブル人への手紙12章1、2節)
見てください、この文章からあふれ出るドーパミン臭!(?)
意識もモチベーションもめちゃ高いのが分かりますね。
宣教旅行中のパウロの脳内には、ドーパミンがドバドバと出ていたに違いありません!
✅パウロについては、【聖書人物】使徒”パウロ”ってどんな人?悪人から聖人になった!?をどうぞ
②ノルアドレナリン:エリヤ
ノルアドレナリンは、“闘争と逃走のホルモン”と呼ばれており、闘うか逃げるかの危機的状況で分泌されます。
例えば、猛獣と出くわしてしまったというような状況ですね。
こんなやばいシチュエーションで、ノルアドレナリンが分泌され、とっさに行動できるように体を最適化してくれるのです。
モタモタしていたら、猛獣に食い殺されてしまいますからね!
つまり、ノルアドレナリンは、恐怖などのストレスを感じると分泌される脳内物質だといえます。
ノルアドレナリンが分泌されると、頭がさえ、覚醒度や集中力がアップします。
旧約聖書を代表する預言者であるエリヤは、まさに”闘争と逃走”の両方を経験した人物だと言えます。
エリヤは当時、異教の神を信仰する人々で溢れかえっていた、北イスラエルという国で活躍した預言者です。
そのため、不信仰な彼らをイスラエルの真の神に立ち帰らせるために、エリヤは闘い続けることになります。
実際、エリヤは他の神を信じる預言者たちと、“どちらの神様が本物なのか対決”を繰り広げて、見事に勝利しました。
「そのときエリヤはすべての民に近づいて言った、「あなたがたはいつまで二つのものの間に迷っているのですか。主が神ならばそれに従いなさい。しかしバアルが神ならば、それに従いなさい」。民はひと言も彼に答えなかった。」
(列王記上18章21節)
このような時代に正義を持って生きたエリヤは、きっと常にストレスにさらされていたことでしょう。
そして、そのストレスが最も高まったのは、当時の王妃であるイゼベルに殺害予告をされたときです。
イゼベルは聖書を代表する悪女であり、北イスラエルにバアルという異教の神を持ち込んだのはこのイゼベルでした。
また、イゼベルによって真の預言者たちが訴えられたり殺されたりしていたのです。
そんなイゼベルは、自分が雇っていた預言者たちをエリヤに殺されたことを知ってぶち切れ。
使者をエリヤのところに遣わして、殺害予告をしたのです。
すると、あれほど勇ましく闘ってきたエリヤが恐怖にとらわれ、自ら死を望むほど追い詰められてしまいました。
「そこでエリヤは恐れて、自分の命を救うために立って逃げ、ユダに属するベエルシバへ行って、しもべをそこに残し、 4自分は一日の道のりほど荒野にはいって行って、れだまの木の下に座し、自分の死を求めて言った、「主よ、もはや、じゅうぶんです。今わたしの命を取ってください。わたしは先祖にまさる者ではありません」。」
(列王記上19章3、4節)
実は、ノルアドレナリンは長期で分泌され続けるとやがて枯渇し”うつ病”に繋がると言われています。
エリヤは、今までも強いストレスにさらされ続けていたはずですが、
それがイゼベルの殺害予告によって限界突破し”うつ状態”に追い込まれてしまったのかもしれません。
ただ、その後、神のもとでゆっくりと休んだエリヤは回復し、再び預言者として活動を再開していきます。
✅エリヤについては、預言者”エリヤ”とはどんな人物?神様からの超お気に入り!?【3分で分かる】をどうぞ
✅うつ病状態を経験した聖書の有名人5人まとめ【どう乗り越えた?】の記事も参照
③アドレナリン:ヨシュア
アドレナリンは、ノルアドレナリンと同じく、
恐怖や不安を感じたときに分泌される”闘争や逃走”を助けるホルモンです。
興奮や怒りと強い関連性があり、神経伝達物質の中でも特に有名ですね!
分泌されるタイミングや効果などノルアドレナリンとは共通点が多いですが、”心に効くか体に効くか”という違いがあります。
まとまると、以下のような感じ。
- アドレナリン ➡心臓や筋肉など体に効く
- ノルアドレナリン➡脳や神経系など心に効く
アドレナリンは、闘いのときに多く分泌されますが、闘いと言えば、聖書界の戦士ヨシュアでしょう。
ヨシュアは、預言者モーセの後を継いでイスラエルの指導者になった人物です。
そして、“カナン”という地を征服するためにたくさんの戦いをするのですが、その強さはまさに圧倒的。
神の力によってあらゆる戦いに勝って勝って勝ちまくり、ついには全カナンを征服してしまいました。
「こうしてヨシュアはその地を、ことごとく取った。すべて主がモーセに告げられたとおりである。そしてヨシュアはイスラエルの部族にそれぞれの分を与えて、嗣業とさせた。こうしてその地に戦争はやんだ。」
(ヨシュア記11章23節)
特に、ジェリコの壁のエピソードは有名ですね。
きっと戦闘中のヨシュアの脳内には、アドレナリンがドバドバと出まくっていたことでしょう。
いやー、カッコイイですね!
✅ヨシュアについては、【聖書】”ヨシュア”ってどんな人?敗け無しの天才指導者!?をどうぞ
④セロトニン:イエス
セロトニンは、ドーパミンやアドレナリンなどの興奮系脳内物質の過剰分泌を抑えてバランスをとる、“調節物質”です。
セロトニンが分泌されると、心が穏やかになり、冷静さや落ち着きをもたらします。
いわば、”癒しの物質”といえますね。
セロトニンは、
- 日光を浴びたとき
- 散歩や水泳などのリズム運動をしたとき
- よく噛んでご飯を食べるとき
などに分泌されると言われています。
セロトニンの落ち着きを持っているのは、キリスト教を象徴する人物、イエスキリストでしょう。
イエスは神の子でありながら人間として地上に来られ、私たち人間の罪のために十字架で死なれました。
そして、そこに至るまでの間にもたくさんの迫害や苦難を味わいましたが、イエスはいつも父なる神と共に歩み、心に平安がありました。
イエスの落ち着きを表すエピソードとしては、嵐をしずめたエピソードがあります。
「それから、イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。 24すると突然、海上に激しい暴風が起って、舟は波にのまれそうになった。ところが、イエスは眠っておられた。 25そこで弟子たちはみそばに寄ってきてイエスを起し、「主よ、お助けください、わたしたちは死にそうです」と言った。 26するとイエスは彼らに言われた、「なぜこわがるのか、信仰の薄い者たちよ」。それから起きあがって、風と海とをおしかりになると、大なぎになった。」
(マタイによる福音書8章23~26節)
これは、イエスと弟子たちが舟に乗っていたときのこと。
突然、激しい嵐がやって来て、舟は沈みそうになってしまいました。
もちろん、弟子たちはこの緊急事態にパニック状態です。
セロトニンが不足すると、
- イライラする
- 落ち着かない気持ちになる
- どうしようと不安な気持ちになる
といった症状が現れますから、このときの弟子たちは恐怖によりセロトニン不足に陥っていたに違いありません。
一方で、イエスはというと、なんと嵐などものともせずぐっすりと寝ておられました。
なんという落ち着き具合、冷静さでしょうか!!
そして、パニック状態の弟子たちに泣きつかれたイエスは目を覚まして、嵐を一喝。
嵐はすっかりしずまってしまいました。
神の子の落ち着きっぷりは、何ともセロトニン的なのです!
✅イエスについては、【完全版】イエス・キリストとはどんな人物?その生涯をまとめてみた【5分で分かる】をどうぞ
⑤アセチルコリン:ダビデ
アセチルコリンは、認知機能やひらめきと関連がある神経伝達物質です。
分泌されると創造力や発想力、集中力などを高めてくれると言われています。
つまり、アセチルコリンが分泌されると、
- 記憶や学習などの認知機能が上がる
- ひらめき力が上がりクリエイティブになる
といった効果があるんですね。
聖書でクリエイティブな人物といえば、イスラエルの英雄ダビデではないでしょうか。
ダビデは、巨人ゴリアテを倒すなど戦闘のイメージがあるかもしれませんが、
- 旧約聖書の”詩編”に書かれている多くの詩を書く
- 竪琴(たてごと)の名手
という芸術家的な顔も持ち合わせていました。
「神から出る悪霊がサウルに臨む時、ダビデは琴をとり、手でそれをひくと、サウルは気が静まり、良くなって、悪霊は彼を離れた。」
(サムエル記上16章23節)
今で言うと、ギターをかき鳴らし自作の曲を歌う、“シンガーソングライター”みたいな感じでしょうか。
これでイケメンで人望もあるイスラエルの王様なんだから、スペック高すぎですよね。。
また、アセチルコリンには集中力を高める作用もありますが、ゴリアテ戦のダビデの集中力はすごいものがあります。
何しろ、狙いすましたかのように石をゴリアテの額にぶち当て、一撃で倒してしまったのですから。
「ダビデは手を袋に入れて、その中から一つの石を取り、石投げで投げて、ペリシテびとの額を撃ったので、石はその額に突き入り、うつむきに地に倒れた。 50こうしてダビデは石投げと石をもってペリシテびとに勝ち、ペリシテびとを撃って、これを殺した。」
(サムエル記上17章49、50節)
これには、凄腕ガンマンもびっくりですね!
ダビデは神だけでなく、アセチルコリンも味方につけていたのかもしれません!
✅ダビデについては、【聖書人物】ダビデ王とは?巨人を倒したイスラエルの英雄!?
どうぞ
✅ダビデとゴリアテのお話は、【聖書物語】”ダビデとゴリアテ”のお話を分かりやすくまとめてみたをどうぞ
おまけ:メラトニン:ペテロ、ヤコブ、 ヨハネ(ゲッセマネの祈り)
最後に、おまけとして“睡眠物質”とも呼ばれるメラトニンをご紹介しておきましょう。
メラトニンは、全身の臓器を休息モードに切り替え、自然な眠りへと誘ってくれるホルモンです。
“寝起き”に関連する脳内物質がセロトニンだとしたら、”寝つき”に関する脳内物質がメラトニンなんですね。
メラトニンがしっかり分泌されていないとぐっすり眠れないので、重要な脳内物質ですね!
なぜおまけにしたかというと、メラトニンっぽい有名な人物(?)が聖書に見当たらないからです。
いっつも居眠りしてます見たいなキャラが!!
もしいたら、どうか教えてください!
ただ、メラトニンっぽいエピソードなら、ゲッセマネの祈りがあります。
ゲッセマネの祈りは、イエスが十字架に架けられる前日にされたお祈りですが、その際にイエスは
という3人の弟子に、目を覚まして待っているように言われました。
ところが、イエスがお祈りをしてから戻ってくると、3人はぐっすりと眠りに落ちていました。(おい)
「それから、弟子たちの所にきてごらんになると、彼らが眠っていたので、ペテロに言われた、「あなたがたはそんなに、ひと時もわたしと一緒に目をさましていることが、できなかったのか。」
(マタイによる福音書26章40節)
このとき、3人の脳内にはメラトニンが分泌されていたのでしょう。
しかも、イエスが彼らに注意してもう一度お祈りをしに行って帰ってくると、
なんと3人はまた寝ているではありませんか!(学習能力)
いや、メラトニン出すぎぃ!!
激しいお祈りをされているイエスと、眠っている弟子たちの対比が印象的なシーンですね。
✅ゲッセマネの祈りについては、【聖書用語】”ゲッセマネの祈り”とは?キリストの処刑前日の祈り!?をどうぞ
まとめ:聖書のキャラクターで神経伝達物質を覚えよう!
◎主な脳内の神経伝達物質5選
- ドーパミン ➡パウロ
- ノルアドレナリン➡エリヤ
- アドレナリン ➡ヨシュア
- セロトニン ➡イエス
- アセチルコリン ➡ダビデ
さて、それぞれの神経伝達物質は頭に入りましたか??
それぞれを専門的に学ぶと難しいですが、こうして人物に置き換えるとぐっと分かりやすくなりますよね!
どの神経伝達物質にもそれぞれに役割がありますが、大切なのは“バランス”です。
ドーパミンだけが分泌されても、セロトニンだけが分泌されても人間にとってよくありません。
各神経伝達物質がバランスよく支え合うことで、私たちは素晴らしい力を発揮できるのです。
何だかこれって、私たち人間の世界と同じじゃないですか?
私たちも色んな個性を持った人たちがいて、お互いに支え合ってこそ生きていけるのですから。
あれ、今僕、良いこと言っちゃいました??(台無し)
キートンでした。
☟参考文献