キリスト教用語集

【義認・聖化・栄化】救いの3段階とは?それぞれを詳しく解説します

まとめ:義認も聖化も栄化も神様からの恵み!

ジーザス、エブリワン!キートンです。

キリスト教の救いには段階があるって聞いたけど本当?

具体的にそれぞれ知りたいなあ。。

こういった疑問にお答えします。

 

キリスト教には、多くの宗教と同じように”救い”に関する教えがあります。

つまり、

キリストを信じたら救われまっせ~!

という教えですね。(大雑把か)

 

しかし、実はキリスト教(主にプロテスタント)には、救いには3つの段階があるという考え方があります。

ほら、ゲームのラスボスなんかもいくつかの進化形態を持っていたりしますよね??

 

姿を変えて完全体に近づいていき、段々と強くなっていくみたいな。

☟例えば、ドラゴンボールのフリーザとかね。(分からない方すみません)

こんな感じ(?)で、キリストの救いもいくつかの段階を踏んで完成に向かっていくのです。

 

そこでこの記事では、クリスチャンの僕が救いの段階についてそれぞれ詳しくご紹介したいと思います!

【義認・聖化・栄化】救いの3段階とは?それぞれを詳しく解説します

救いの3段階は、トンネルでたとえるなら、入り口、途中、出口にあたります。

それぞれ順番にまとめると、以下の通りです。

◎救いの3段階

  • 義認(トンネルの入り口)

キリストを信じることで罪がゆるされて正しい者とされる。

  • 聖化(トンネルの途中)

➡キリストを信じたことで受けた聖霊の力によって罪が清められていく。

  • 栄化(トンネルの出口)

➡キリストの再臨によって罪のない栄光の体に変えられる。救いの完成。

どれも難しそう。。

それぞれ詳しく見ていきましょう!

①義認(トンネルの入り口)

①義認(過去形)

義認というのは義と認められる、つまり、罪のない正しい者として神様に認められるということです。

これが救いのトンネルの入り口にあたります。

 

本来、人間は誰しもが神様の目から見れば罪人です。

なぜなら、アダムとエバが罪を犯したことで、人間と神様の関係が壊れ、人間に罪の性質が入り込んでしまったから。

自分は罪なんて犯したことはない!

と思いますか?

 

いえいえ、神様の罪の基準は犯罪よりもずっと高いものです。

嘘を付いたり悪口を言ったりすることさえも、神様から見れば立派な罪なんですね。

 

もちろん、人のエクレアを勝手に食べるのも罪ですよ!!(☜経験者)

(罪については、キリスト教の”罪”とは何?本質は1つだけです【クリスチャンが回答】をどうぞ)

 

ですから、いくら人間が、

  • 1万回滝に打たれる
  • 10万回募金する
  • 100万回おばあちゃんに席をゆずる
  • 1000万回子猫を拾う

などの努力や善行を積み重ねても、完全な正しき人にはなれないのです。

まあなれたとしても、ここまでやる人は中々いないと思いますが。。

え、じゃあどうしたら罪のない者として認められるの??

その方法は1つしかありません。

イエスキリストを信じることです。

 

より具体的に言えば、以下の福音を信じることですね。

  1. イエスキリストは私たち人間の罪のために死なれた
  2. その後、お墓に葬られた
  3. しかし、3日目に蘇られた

(福音については、【キリスト教用語】”福音”の意味とは?キリストの良い知らせ?
を参照)

 

そうです、人はキリストを信じることによってのみ神様に義と認められるのです。

他の方法はありません!!

 

聖書にもこうあります。

「人の義とされるのは律法の行いによるのではなく、ただキリスト・イエスを信じる信仰によることを認めて、わたしたちもキリスト・イエスを信じたのである。それは、律法の行いによるのではなく、キリストを信じる信仰によって義とされるためである。」

(ガラテヤ人への手紙2章16節)

「このように、わたしたちは、信仰によって義とされたのだから、わたしたちの主イエス・キリストにより、神に対して平和を得ている。」

‭‭(ローマ人への手紙‬5章1節‬)

かつて宗教改革を起こしたルターはこれを、”信仰義認”と言いました。

キートン
キートン
まさに神様からの一方的な恵みですね!

 

実際、旧約聖書に登場するアブラハムも、信じることで神様に義と認められています。

「アブラムは主を信じた。主はこれを彼の義と認められた。」

(‭‭創世記‬15章6節‬)

これは決して、アブラハムが完璧超人だったから義とされたわけではないんですね。

あくまでも神様を信じることによって、です!

 

全ての人間は、いつか神様(キリスト)の前に立って裁きを受けるときが来ます。

これを“最後の審判”といい、生前の行いによって神の判決を受けるのです。

「そして、一度だけ死ぬことと、死んだ後さばきを受けることとが、人間に定まっているように、」

(‭‭ヘブル人への手紙‬9章27節‬)

裁きを受けるって聞くと、なんだか恐ろしいですよね。。

 

しかし、生前にキリストを信じて共に歩み続けた者は、最後の審判のときに無罪判決を受けることができます!(ドーン)

なぜなら、罪がゆるされ、義と認められているから。

 

その結果、永遠の命が与えられ、神様のいる天国に行くことができるのです。

そう考えると、義認がいかに素晴らしい神様の恵みかが分かりますよね!

信仰による義が永遠に続くかどうかは、キリスト教内でも意見が分かれます。

1度義を得ても、信仰がなくなると義は失われると考える宗派も。

だって、本来なら人間は、全員有罪判決を受けて地獄に落ちるべき存在ですから。

どんなに正しく見える人でも、神様の精密な罪センサー(?)をくぐり抜けられる人はいません。

 

なにしろ最後の審判の際には、生前に

  • どんな動機で行動したか
  • どんな言葉を発したか
  • どんなことを考えたか

など全てが明らかにされ、スッポンポンにされるのですから!!

私たちの罪もまる見えですよ!MA・RU・MI・E!!

「今はあなたがたが、そうした度を過ごした乱行に加わらないので、彼らは驚きあやしみ、かつ、ののしっている。 5彼らは、やがて生ける者と死ねる者とをさばくかたに、申し開きをしなくてはならない。

(ペテロの第一の手紙4章4、5節)

怖すぎる。。!

 

嘘やごまかしも一切通用しません。

誰にもバレていないような小さな罪でも、神様には全てお見通しです。

 

しかし、神様は人間への愛ゆえに、キリストを十字架にかけることで、人間を罪から救おうとされました。

つまり、キリストは私たちの代わりに十字架で神の裁きを受けてくださったのです。

「神はわたしたちの罪のために、罪を知らないかたを罪とされた。それは、わたしたちが、彼にあって神の義となるためなのである。

‭‭(コリント人への第二の手紙‬5章21節‬)

こうして、キリストを信じる者は”神の子”とされ、義認という贈り物を受け取れるようになりました。

 

キリストによって義を受けた人は、もう神の裁きを恐れる必要はないのです!

イエスキリストについては、【完全版】イエス・キリストとは?その生涯を簡単にまとめてみたをどうぞ

②聖化(トンネルの途中)

②聖化(現在進行形)

義認によって救いのトンネルの入り口に入りましたが、今度はその長いトンネルを抜ける必要があります。

このプロセスが聖化です。

 

聖化とは、罪を清められて神の子にふさわしい者となっていくこと。

つまり、キリストに似た者へと変えられていく過程と言えます。

 

キリストを信じたクリスチャンたちは現在、まさにこの聖化の途中なのです。

「しかし今や、あなたがたは罪から解放されて神に仕え、きよきに至る実を結んでいる。その終極は永遠のいのちである。」

(ローマ人への手紙6章22節)

あれ、キリストを信じて義とされたなら、もう罪からは解放されたんじゃないの?

既に聖なる者になってるでしょ??

と思うかもしれませんが、キリストの救いはまだ完成しておらず、人間の罪の性質は残っています。

キリストを信じた後も罪との戦いは続くのです。

 

いや、むしろこの聖化の段階が最も期間が長く、忍耐が必要だと言えます。

なにしろ、トンネルの中はこの世の罪で覆われて真っ暗。

 

その中を神の子として歩き続けないといけないのですから!

ちなみに、聖化も義認と同じく人間の努力や行動で起こせるものではありません。

うっしゃー!!!清くなるぜえええええ!!!

とどんなに気合を入れても、聖化は起こらないのです!

 

聖化は神様の力、もっといえば、聖霊の力によって起こります。

キリストを信じた者の内側には、聖霊が住まわれますからね!

 

その聖霊が、私たちを内側から少しずつ清くしていってくれるのです。

(聖霊については、【神の位格】聖霊とは?その10の働き・役割をクリスチャンが解説!を参照)

 

聖書にもこうあります。

「わたしたちはみな、顔おおいなしに、主の栄光を鏡に映すように見つつ、栄光から栄光へと、主と同じ姿に変えられていく。これは霊なる主の働きによるのである。」

(コリント人への第二の手紙3章18節)

聖化の目的は、キリストに似た者となることなんだにゃ〜。

 

ただし、聖化は、キリストを信じた後に何もせずにボーっとしていれば自然に進むわけではありません。

なぜなら、聖霊は私たちを無理やり聖化することはされないから。

 

まあでも、そりゃあそうですよね!

もしキリストを信じるだけで自動的に聖化されていくなら、クリスチャンは全員聖人みたくなっているはずです。

 

でも、実際は聖化にはかなりの個人差があり、

信仰したてでも成熟しているクリスチャンもいれば、信仰歴が長くても未成熟なクリスチャンもいます。

 

では、この差は何かというと、普段から神様と繋がり聖霊に満たされているかどうかの違いです。

つまり、普段から

  • お祈りをする
  • 聖書を読む
  • 礼拝をささげる
  • 教会に行く

などのことをしているかどうかの差ですね。

 

聖化は人間の努力では起きませんが、これは人間側が全く努力しなくていいということではありません。

聖霊を求め続ける努力は必要なのです。

「このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」

(ルカによる福音書11章13節)

ですから、

よーし、キリストを信じたから、後はいっぱいギャンブルをして若い姉ちゃんたちとも遊びまくろう!

どうせ放っておけば、聖化されてるだろうし!

という姿勢でいたら、いつまでも聖化は進みません!

トンネルの中で、ずっと立ち止まっている状態になってしまいます。

 

つまり、普段から神様といかに交われているかが聖化スピードのカギということ。

聖化は、寝かせておけば勝手においしくなってくれるカレーのようなものとは違うのです

なんの話。。?

 

しかし、忍耐して聖化された先には素晴らしい希望が待っています。。!

③栄化(トンネルの出口)

③栄化(未来形)

さて、こうして神の子としてトンネルを歩いていきますが、やがて光が差し込む出口に到達します。

 

これこそが、救いの完成形である栄化です。

栄化とは、キリストのように罪を犯すことのない体に変えられるということですね。

 

聖書にもこうあります。

「彼は、万物をご自身に従わせうる力の働きによって、わたしたちの卑しいからだを、ご自身の栄光のからだと同じかたちに変えて下さるであろう。」

‭‭(ピリピ人への手紙‬3章21節)‬

しかし、これは進化するいうよりも、人間の元の状態を回復するというほうが正確かもしれません。

 

なぜなら、人間は元々、神に似た者として造られたからです。

【聖書】”天地創造”の意味とは?この世界は6日間で造られた!?を参照)

神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。」

(創世記1章27節)

キートン
キートン
光栄ですね。。!

 

しかも、寿命もなく不死で、病気や障害などもありませんでした。

つまり、栄化とはキリストによる人類の完全回復とも言えるでしょう。

 

アニメでたとえるなら、悪(罪)に染まって闇落ちした人間を正義のヒーローキリストが救い出し、

人間がかつての輝きを取り戻すみたいな感じですね!

 

まさにハッピーエンド!

では、一体私たちはいつ栄化されるのでしょうか?

 

それはキリストが再び来られるとき(キリストの再臨)です。

キリストは2000年も前にこの地上に来られましたが、再び私たちのところへ来られると約束されました。

「あなたがたは、心を騒がせないがよい。神を信じ、またわたしを信じなさい。 2わたしの父の家には、すまいがたくさんある。もしなかったならば、わたしはそう言っておいたであろう。あなたがたのために、場所を用意しに行くのだから。 3そして、行って、場所の用意ができたならば、またきて、あなたがたをわたしのところに迎えよう。わたしのおる所にあなたがたもおらせるためである。」

(ヨハネによる福音書14章1~3節)

他にも、新約聖書にはキリストの再臨についての預言がいくつも書かれており、これは将来必ず起きることなのです!

 

そのときに死んだ人々も生き返り、かつて復活されたキリストのように一瞬で栄光の体へと変えられていきます。

まさに奇跡。。!

 

聖書には、栄化についてこう書かれています。

「愛する者たちよ。わたしたちは今や神の子である。しかし、わたしたちがどうなるのか、まだ明らかではない。彼が現れる時、わたしたちは、自分たちが彼に似るものとなることを知っている。そのまことの御姿を見るからである。」

(‭‭ヨハネの第一の手紙‭3章2節)‬

わたしたちのいのちなるキリストが現れる時には、あなたがたも、キリストと共に栄光のうちに現れるであろう。」

(コロサイ人への手紙3章4節)

こうして、キリストの再臨によって栄化をされると、永遠に天国で神と共に生きることができるのです!

 

つまり、栄化こそクリスチャンのゴールであり、キリストの救いの完成形なんですね。

いやー、罪のない世界なんて考えるだけでワクワクしますよね!

 

だからこそ、クリスチャンたちは、栄化の瞬間を今か今かと待ち望んでいます!

「わたしは思う。今のこの時の苦しみは、やがてわたしたちに現されようとする栄光に比べると、言うに足りない。」

‭‭(ローマ人への手紙‬‭8章18節)‬

まとめ:義認も聖化も栄化も神様からの恵み!

まとめ:義認も聖化も栄化も神様からの恵み!

◎救いの3段階

  • 義認(トンネルの入り口)

キリストを信じることで罪がゆるされて正しい者とされる。

  • 聖化(トンネルの途中)

➡キリストを信じたことで受けた聖霊の力によって罪が清められていく。

  • 栄化(トンネルの出口)

➡キリストの再臨によって罪のない栄光の体に変えられる。救いの完成。

今回は、専門的な用語がたくさん出てきて難しかったかもしれませんね。

 

ただ、1つ言えるのは、救いのどの段階も神様の恵みによるものだということです。

「あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである。それは、あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である。

(エペソ人への手紙2章8節)

人間の努力だけでどうにかなる世界ではありません。

 

なぜこれほどの恵みを与えてくださるのかというと、神様がそれほど私たち人間を愛しておられるから。

だからこそ、私たちも喜んでその救いの恵みを受け取ろうではありませんか!

 

いざ救いのトンネルへ!

キートンでした。

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☟参考文献

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キートン
月間15万PVを達成! 信仰生活28年のプロテスタントクリスチャンで、愛称は"キートン"(本名:辻 勇輝)。 キリスト教の面白さを伝えるために、分かりやす~く情報を発信中。 所属教会は”ひばりが丘バイブルチャーチ”です。 趣味は、曲作り、映画鑑賞、読書、筋トレ、散歩など。

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