ジーザス、エブリワン!キートンです。
何が書かれているのか、大まかな内容を知りたい!
こういった疑問にお答えします。
キリスト教が使う旧約聖書の最初には、“創世記”という書物が収録されています。
この書物には、キリスト教の世界観が詰まっており、とても重要な書物です。
でも、聖書を手に取ったことのない方は、どんな内容なのか知らないですよね??
そこで今回は、クリスチャンの僕が、
- 旧約聖書の創世記とは?
- 創世記の大まかな内容まとめ
について解説していきたいと思います!
この記事を読めば、創世記の流れや全体像がざっくりと分かりますよ!
目次
創世記とは?
創世記とは、旧約聖書の一番最初に書かれている書物のことです。
“創世”という名の通り、神様によるこの世界の創造について書かれています。
また、それ以外にも、
- アダムとエバ
- ノアの方舟
など、聖書を読んだことない人でも知っているようなお話も書かれていますね!
その意味で、創世記は旧約聖書の中でも比較的、親しみやすい書物だと言えます。(読みやすいとは言ってない)
ちなみに、創世記は伝統的に、預言者のモーセによって書かれたと言われています。
【聖書】創世記のあらすじとは?わかりやすく内容を解説
では、創世記の内容をざっくりと見ていきましょう!
時系列順に大まかに内容を分けると、こんな感じになります。
- 神様が天地を創造される
- 初の人類アダムとエバが罪を犯して、エデンの園を追放
- 兄カインが弟アベルを殺害
- 神様が大洪水で人類を滅ぼし、ノアとその家族だけは方舟で助かる
- 神様によって、バベルの塔を建てようとしていた人たちの言語がバラバラにされる
- 信仰の父”アブラハム”登場
- イサク登場
- 兄エサウと弟ヤコブの大ゲンカが勃発
- ヨセフの大サクセスストーリー
では、それぞれ深堀りしていきます。
①神様が天地を創造される
「1はじめに神は天と地とを創造された。 2地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。3神は「光あれ」と言われた。すると光があった。 4神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。5神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。第一日である。」
(創世記1章1~5節)
まだこの世界に何もなかった頃、神様が天地を創造されるシーンが描かれています。
そして、このときに私たち人間も神様によって造られます。
天地創造の主な流れは、以下の通り。
◎天地創造の流れ
- 1日目 光を造った。昼と夜を分けた。
- 2日目 空(天)を造った。
- 3日目 地上と海を造った。地上に植物を生やした。
- 4日目 太陽と月と星を造った。
- 5日目 海と空の生物(魚や鳥など)を造った。
- 6日目 地上の生物(獣や人など)を造った
- 7日目 自分の仕事に満足して、休んだ。
進化論になじみのある日本人には違和感があるかもしれませんが、キリスト教ではこのように神様による創造論を信じます。
人間は神様によって造られたというこの前提は、聖書全体の理解においても重要ですね。
ちなみに、キリスト教に安息日があるのは、この天地創造の7日目に神様が休まれたことが由来となっています。
天地創造については、【聖書】”天地創造”の意味とは?この世界は6日間で造られた!?をどうぞ
②初の人類アダムとエバが罪を犯して、エデンの園を追放
「6女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。」
(創世記3章6節)
神様によって創造された最初の人類は、アダムとエバでした。
アダムとエバは、神様と共にエデンの園で仲良く暮らしていたのですが、そこにずる賢いヘビが現れます。
そして、エバはヘビに誘惑されて、神様から食べてはいけないと言われていた木の実を食べてしまいました。
しかも、エバはアダムにもこの木の実をすすめ、アダムも食べてしまったのです。
これが、人類初の“罪”(原罪)です。
この罪によって、神様と人間の関係は壊れてしまい、アダムとエバはエデンの園から追放されてしまいました。
また、この事件の影響で、その後の人類は、
- 男は働かなくては食べていけない
- 女は苦しんで子供を産まなくてはいけない
- 人はいずれ必ず死ぬ
といった重荷を背負うことになります。
アダムとエバのお話は、なぜイエスキリストが人類のために十字架に架かられたのか?というお話にも繋がるので、大変重要ですね!
アダムとエバについては、【聖書物語】人間の始まり!?”アダムとエバ(イブ)”の生涯とは?【3分で分かる】をどうぞ
③兄カインが弟アベルを殺害
「8カインは弟アベルに言った、「さあ、野原へ行こう」。彼らが野にいたとき、カインは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。」
(創世記4章8節)
エデンの園を追い出された後、アダムとエバの間に子供が生まれました。
それが兄のカインと弟のアベルです。
カインは農夫の仕事を、アベルは羊飼いの仕事をしており、あるとき2人は神様にささげものをささげました。
ところが、神様はアベルのささげものだけを受け入れ、カインのささげものは受け取られませんでした。
さあ、兄のカインはこのことにぶち切れ。
カインは弟のアベルを野原に呼び出すと、襲い掛かり殺してしまいました。
これは人類初の殺人です。
その後、神様にこっぴどく叱られたカインは、その地から去ってしまいました。
カインとアベルについては、“カインとアベル”のあらすじとは?人類初の殺人事件!?【3分で分かる】をどうぞ
④神様が大洪水で人類を滅ぼし、ノアとその家族だけは方舟で助かる
「13そこで神はノアに言われた、「わたしは、すべての人を絶やそうと決心した。彼らは地を暴虐で満たしたから、わたしは彼らを地とともに滅ぼそう。14あなたは、いとすぎの木で箱舟を造り、箱舟の中にへやを設け、アスファルトでそのうちそとを塗りなさい。」
(創世記6章13、14節)
やがて時は流れ、世界は悪で満ちるようになっていました。
その様子をご覧になっていた神様は嘆き、人間を滅ぼすことに決めます。
しかし、その中で唯一正しい人であったノアとその家族だけは、助けることにしました。
その結果、ノアたちは神様の言うとおりに、巨大な方舟を作り、神様が起こされた大洪水を生き残ることができたのです。
大洪水が収まり、方舟から出てきたノアたちに神様は、もう2度と洪水によって人間を滅ぼさないことを約束されます。
そのしるしとして、空には虹が架かっていました。
ノアの方舟については、【聖書物語】”ノアの方舟(箱舟)”のあらすじとは?分かりやすくご紹介をどうぞ
⑤神様によって、バベルの塔を建てようとしていた人たちの言語がバラバラにされる
「5時に主は下って、人の子たちの建てる町と塔とを見て、 6言われた、「民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。7さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう」。」
(創世記11章5~7節)
バベルの塔は、天まで届くような塔を建てようとした人たちのお話です。
しかし、そんな彼らの傲慢な姿を見た神様は、なんと彼らの話す言語をバラバラにしてしまいます。
こうして、彼らは塔を建てることができなくなり、言語ごとにそれぞれ別の地へ散っていきました。
これこそが、現在様々な言語が分かれている理由なんですね。
バベルの塔については、“バベルの塔”とは?あらすじを分かりやすくご紹介します【1分で分かる】をどうぞ
⑥信仰の父”アブラハム”登場
「1時に主はアブラムに言われた、「あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい。2わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となるであろう。」
(創世記12章12節)
ここに来て、”信仰の父”と呼ばれる偉大な人物が登場します。
その人物とは、アブラハムです。
アブラハムはあるとき、神様からカナン(今でいうパレスチナ)という地に行くように言われ、長年住んでいた故郷から旅立ちます。
その信仰を認められたアブラハムは、神様からアブラハムの子孫を通して人類全体を祝福することを約束されました。
そして、この言葉は実現し、アブラハムの子孫は増え広がっていくのです。
また、途中には、神様によって滅ぼされるソドムとゴモラの町のお話も出てきますね!
アブラハムについては、“アブラハム”とはどんな人?その生涯を分かりやすくご紹介【3分で分かる】をどうぞ
⑦イサク登場
「2サラはみごもり、神がアブラハムに告げられた時になって、年老いたアブラハムに男の子を産んだ。3アブラハムは生れた子、サラが産んだ男の子の名をイサクと名づけた。」(創世記21章2、3節)
アブラハムと奥さんのサラから生まれたのが、イサクです。
イサクの登場シーンは少なめですが、印象的なのは、神様から父のアブラハムがイサクを全焼のいけにえにささげるように言われるシーン。
普通なら断るでしょうが、そこは信仰の父アブラハム。
なんと本当にイサクをささげようとします。(受け入れたイサクもすごい)
しかし、これは神様がアブラハムの信仰を試すために行ったことでした。
結果的にイサクは助かり、アブラハムはその信仰が認められ、ますます祝福されました。
⑧兄エサウと弟ヤコブの大ゲンカが勃発
「31ヤコブは言った、「まずあなたの長子の特権をわたしに売りなさい」。32エサウは言った、「わたしは死にそうだ。長子の特権などわたしに何になろう」。33ヤコブはまた言った、「まずわたしに誓いなさい」。彼は誓って長子の特権をヤコブに売った。」
(創世記25章31~33節)
イサクと奥さんのリベカからは、エサウとヤコブという双子の兄弟が生まれました。
しかし、この2人はヤコブがエサウから当時重要だった長子の権利を奪ったことから、大げんかに。
殺されそうになったヤコブは、エサウの元から逃げ出します。
しかし、その後、数十年ぶりに2人は感動の再会を果たし、和解。
やがて、ヤコブは、奥さんたちとの間に12人の息子を与えられました。
この12人は、後に“イスラエル12部族”と呼ばれる重要な民族の先祖となります。
エサウとヤコブについては、“エサウとヤコブ”のお話とは?壮絶な兄弟ゲンカ開始!?【3分で分かる】をどうぞ
⑨ヨセフの大サクセスストーリー
「41パロは更にヨセフに言った、「わたしはあなたをエジプト全国のつかさとする」。42そしてパロは指輪を手からはずして、ヨセフの手にはめ、亜麻布の衣服を着せ、金の鎖をくびにかけ、43自分の第二の車に彼を乗せ、「ひざまずけ」とその前に呼ばわらせ、こうして彼をエジプト全国のつかさとした。」
(創世記41章41~43節)
創世記の最後を飾るのは、ヤコブの11番目の息子であるヨセフが主人公のお話。
ヨセフは、父ヤコブから異常な偏愛を受けており、このことから他の兄たちからの妬みを受けていました。
そして、ヨセフが自分が見た不思議な夢を語ったことで、ついに兄たちの怒りが爆発。
兄たちはヨセフを穴に落としたあげく、エジプトに奴隷として売り飛ばしてしまったのです。
しかし、ここからがヨセフのサクセスストーリーの始まりです。
その後、ヨセフは奴隷という立場でありながら主人たちに熱心に仕え、
気づけば王様の次に偉い宰相(さいしょう)の地位にまで上り詰めていました。
そして、ヨセフは自分を売り飛ばした兄たちとの再会を果たすことになるのですが、なんとヨセフは兄たちがしたことを赦します。
こうして、ヨセフの死をもって、創世記は幕を閉じます。
お疲れ様でした!!
ヨセフ物語については、“ヨセフ物語”ってどんなお話?No. 1サクセスストーリー!?【5分で分かる】をどうぞ
まとめ:創世記には、キリスト教の重要な世界観が詰まっている!
◎創世記の大まかな流れ
- 神様が天地を創造される
- 初の人類アダムとエバが罪を犯して、エデンの園を追放
- 兄カインが弟アベルを殺害
- 神様が大洪水で人類を滅ぼし、ノアとその家族だけは方舟で助かる
- 神様によって、バベルの塔を建てようとしていた人たちの言語がバラバラにされる
- 信仰の父”アブラハム”登場
- イサク登場
- 兄エサウと弟ヤコブの大ゲンカが勃発
- ヨセフの大サクセスストーリー
めちゃくちゃざっくりですが、創世記の内容を流れ順にまとめました!
大体の大枠は、理解できましたか??
創世記は、キリスト教の基本的な世界観が書かれた重要な書物です。
この内容を理解できていないと、新約聖書の内容もピンとこないと思うので、ぜひ押さえておきましょう!
最後に、これだけは言わせてください。
脱進化論。
キートンでした。