ジーザス、エブリワン!キートンです。
皆さんは、現在なぜこんなに様々な言語があるのか考えたことはありますか?

いえいえ、実はかつて世界には言語は1つしかなかったんです。
しかし、ある出来事が原因で人々の言語はバラバラに分けられてしまいました。
その出来事こそ、今回ご紹介する“バベルの塔”です!
皆さんも名前くらいは聞いたことがあるかもしれませんね!
ジーザス、エブリワン!
占いなどで使われる、”タロットカード”ってあるよね?
その中で、塔の絵が描かれているカード(XVI 塔)があるんだけど、これは旧約聖書に出てくる”バベルの塔”がモデルなんだ!
ちなみに、タロットカードの中でも、最悪の札と言われているよ!https://t.co/uAUi0Qs5sD pic.twitter.com/vaOQQK4RpW
— キートン@クリスチャンブロガー (@keaton1992) March 3, 2020
2006年にはこのお話を元にした、「バベル」
バベルの塔のストーリーやメッセージ性、実在したのかどうかなどについて見ていきましょう!
では、レッツバイブル!!

Contents
“バベルの塔”とは?

“バベルの塔”は、旧約聖書の”創世記”に登場する巨大な塔のことです。
大まかな内容は、ある人々が天まで届く塔を作ろうとしたことで神の怒りを買い、言語がバラバラにされてしまうというもの。
ただし、聖書では、直接的にバベルの塔というワードは出てきません。
このお話が元で、“実現不可能な計画”のことをバベルの塔と表現することもあります。

聖書箇所
旧約聖書11章1ー9節
主な登場人物
今回は人物少なめです。
神様

天地をお造りになった創造主。
天まで届く塔を造ろうとした傲慢な人間たちに、言語をバラバラにするという罰を下します。

シンアルの人々

東からやってきた人々。
レンガやアスファルトを造るなど高い技術を持ちます。
シンアルで天よりも高い塔を建てようとしますが、
バベルの塔のあらすじ

これはまだ、世界に言語が1つしかなかった頃のお話。
東のほうから人々がやってきて、
その人々は、神が造られた石の代わりにレンガを、
人々はある日言いました。

それで、そこを俺たちの町にするんだ!そうすりゃ俺たち有名になれるぜ!!
こうして、シンアルの人々は皆で力を合わせて、
しかし、その様子をじっと見つめる者がいました。
神様です。
神様は言われました。

こんなことをするのは、彼らが1つの民族で1つの言葉をしゃべるからだ。
よし、彼らの言語をバラバラにしてしまおう。そうすれば塔は建てられまい。
すると、どうでしょう。
それまでスムーズに進んでいた塔の建設が、
こうして、シンアルの人々は塔の建設を諦(あきら)め、
この出来事以来、この町は“バベル”と呼ばれるようになりました。
神が彼らの言葉を混乱(バラル)されたからです。
メッセージ性
このお話には、主に2つのメッセージが込められています。
①人間の言語が分かれている理由

現在、世界中には様々な言語が存在しますよね?(7000近くの
何でこんなに言語が分かれているの?
皆さんも一度は、世界にこんなに色んな言語があるのを、不思議に思ったことがあるでしょう。
その答えは、神をも畏れぬ人間の愚かさが神の怒りに触れ、
ですから、今、外国語の勉強で苦しんでいる皆さん。
恨むなら、バベルの塔を建てようとした人々を恨みましょう。(提案)
ですから、今後、学校の英語の時間にはこうつぶやきましょうね。

と。
②傲慢(ごうまん)さは身を滅ぼす

神様が人間の言語をバラバラにされたのは、
人々が神が造られた石や漆喰を使わず、
つまり、彼らの罪は、神に従わず神と等しい存在になろうとした罪です。

そう、
エバはヘビから、”
神様から食べるなと言われていたにも関わらず、その実を食べてしまったのでした。
同じような罪を犯すなんて、人間はなんと愚かなんでしょうか。。


バベルの塔は実在した!?ジッグラトがモデル?
さて、ここまでバベルの塔の内容を見てきましたが、果たしてこの巨大な塔は実在したのでしょうか?
実は、バベルの塔のモデルになっているんじゃないか、と有力視されている遺跡がいくつかあるので、ご紹介します。
①ジッグラト

古代バビロニア時代には、
前600年頃に新バビロニア帝国の王様によって建てられたジッグ
ジッグラトがあった場所は、バビロニア王国の首都バビロンで、現在でいうとイラクの首都バグダッド南部の地域です。
実際、発見されたジッグラトは、レンガやアスファルトのモルタルなどで建てられていたそうです。
②エ・テメン・アン・キ

(写真はイメージです。)
これは、ドイツ人考古学者のロベルト・コルデウェイが発見したと言われている遺跡です。
ジッグラトの中でも、バベルの塔のモデルとして最も有力だと言われていますね。
メソポタミア文明の頃、シュメール人によって建設され、新バビロニア王国のネブカドネザル二世によって完成したと言われています。
見つかっている遺跡や絵などから推察すると、その大きさは、
1辺と高さがそれぞれ91メートルほどで、7階建てという巨大さだったとか。
ここまで具体的な数字を出されると、ぐっと現実味が増しますよね。

③ボルシッパ

(写真はイメージです)
こちらは、ジッグラトがあったバビロンから、わずか16キロほどしか離れていないボルシッパという場所にある遺跡。
ユダヤ教やアラブ人の間では、ここがバベルの塔の跡地だと考えられているようです。
以上のように、いくつか有力な候補があり、バベルの塔が実現したという可能性は充分にあると考えられます。
んー、ロマンがありますね!
バベルの塔建設を指示した人物がいた!?【その名もニムロド】

シンアルの人々によって建てられたバベルの塔ですが、※ユダヤ人の伝承によると、彼らを指示した主導者がいたと言われています。
その人物の名は、ニムロドです。
ニムロドは、世の権力者となった最初の人だと聖書には書かれています。
「クシの子はニムロデであって、このニムロデは世の権力者となった最初の人である。彼は主の前に力ある狩猟者であった。これから「主の前に力ある狩猟者ニムロデのごとし」ということわざが起った。 彼の国は最初シナルの地にあるバベル、エレク、アカデ、カルネであった。彼はその地からアッスリヤに出て、ニネベ、レホボテイリ、カラ、およびニネベとカラとの間にある大いなる町レセンを建てた。」
(創世記10章8~12節)
しかも、彼の支配はバベルやエレク、アカデ、カルネなどの幅広い国にも及んでいることが分かりますね。
そして、ユダヤ人の伝承では、このニムロドの指導によってバベルの塔の建設が進められたとされているのです。
もしこの話が本当なら、ニムロドがバベルの塔建設の1番の元凶と言えるでしょう。

ですから、ニムロドはユダヤ人たちの間では結構有名な人物みたいですよ。
もちろん、悪い意味で。。
※ユダヤ古代誌(ユダヤ人の歴史家フラウィウス・ヨセフスによって書かれたユダヤ史書)のことを指しています。
塔のタロットカードは、バベルの塔がモデル!?

皆さんは、タロットカードというものを知っていますか?
これは、占いや遊びで使われるカードのことですが、その中で塔が描かれているタロットカードがあります。
実はこれ、バベルの塔のお話がモデルになっているんです。
実際、このカード(XVI 塔)はタロットカードの中でも最悪の札と言われていて、塔の人々に神の怒りが下されているシーンが描かれています。
絵柄だけを見ても、明らかに不吉な場面だということが分かるでしょう。
バベルの塔を描いた絵画
バベルの塔は、多くの画家によってモチーフにされているので、それらを少し見てみましょう!
『バベルの塔』(ピーテル・ブリューゲル(父))

バベルの塔の絵画の中でも、特に有名な作品。
作者のブリューゲルは、本作を含め3点もバベルの塔の絵画を描いています。
こうして絵にされると、改めて凄い迫力ですね!
未完成なのに雲を突き抜けちゃってますがな。。

『バベルの塔』(ピーテル・ブリューゲル(父))

こちらも同じくブリューゲルの作品。
ただ、最初にご紹介したものよりも、こちらのほうが絵のサイズが2倍ほど大きくなっています。

全体的な色合いがこちらのほうが、明るめですね!
また、左下のほうに何やら人がぞろぞろといるのが見えます。
彼らは、バベルの塔の建設を命じたニムロドとその従者たちです。
バベルの塔に関する映画
では、最後にバベルの塔に関連する映画をいくつかご紹介したいと思います。
『天地創造』(1966年)
聖書の”創世記”に書かれたお話をダイジェストのようにまとめてくれている作品。
尺はあまり長くないですが、途中でバベルの塔のお話も登場します。

と思うかもしれませんが、侮るなかれ!
聖書に忠実に壮大なスケールで描かれており、時代を感じさせないくらい完成度が高いです。
バベルの塔を映像で観たい方にはピッタリですよ!

『バベル』(2006年)
バベルの塔をモチーフにした、2006年のアメリカ映画。
本作が面白いのは、バベルの塔の出来事が起こって以降の世界が描かれているところです。
つまり、言語がバラバラになり、お互いの言葉が通じない世界ですね。
ただ、かなり重たい作品なので、観る人は選ぶかもしれません。。!
まとめ:バベルの塔が原因で人間の言語は分かれた!

いかがでしたか?
短いながらも、かなりの印象に残るお話ですよね。
ちなみに、このバベルの塔のように、現在の状況を説明するためのお話を原因譚(げんいんたん)といいます。
なんかこういうお話ってワクワクしませんか?

ってなりますから。
ただし、
このお話を信じるか信じないかはあなた次第。(都市伝説風に)
ではまた!
