ジーザス、エブリワン!キートンです。

あらすじを教えて!
こういった疑問にお答えします。
皆さんは、現在なぜこんなに様々な言語があるのか考えたことはありますか?

いえいえ、実はかつて世界には言語は1つしかなかったんです。
しかし、ある出来事が原因で人々の言語はバラバラに分けられてしまいました。
その出来事こそ、今回ご紹介する“バベルの塔”です!
皆さんも、名前くらいは聞いたことがあるかもしれませんね!
そこで今回は、クリスチャンの僕が、
- バベルの塔のあらすじ
- 込めれらたメッセージ
- バベルの塔は実在したのか
などについてご紹介したいと思います!
目次
“バベルの塔”とは?

“バベルの塔”は、旧約聖書の“創世記”に登場する巨大な塔のことです。
大まかな内容は、ある人々が天まで届く塔を作ろうとしたことで神の怒りを買い、言語がバラバラにされてしまうというもの。
ただし、聖書では、直接的にバベルの塔というワードは出てきません。

バベルの塔の主な登場人物
登場人物は少なめですが、簡単にご紹介しておきましょう!
神様

天地をお造りになった創造主。
天まで届く塔を造ろうとした傲慢な人間たちに、言語をバラバラにするという罰を下します。
天地創造については、【聖書】”天地創造”の意味とは?この世界は6日間で造られた!?をどうぞ
シンアルの人々

東からやってきた人々。
レンガやアスファルトを造るなど高い技術を持ちます。
シンアルで天よりも高い塔を建てようとしますが、
バベルの塔のあらすじ

「8こうして主が彼らをそこから全地のおもてに散らされたので、彼らは町を建てるのをやめた。 9これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。」
(創世記11章8、9節)
これはまだ、世界に言語が1つしかなかった頃のお話。
東のほうから人々がやってきて、
その人々は、神が造られた石の代わりにレンガを、
人々はある日言いました。

それで、そこを俺たちの町にするんだ!そうすりゃ俺たち有名になれるぜ!!
こうして、シンアルの人々は皆で力を合わせて、
しかし、その様子をじっと見つめる者がいました。
神様です。
神様は言われました。

こんなことをするのは、彼らが1つの民族で1つの言葉をしゃべるからだ。
よし、彼らの言語をバラバラにしてしまおう。そうすれば塔は建てられまい。
すると、どうでしょう。
それまでスムーズに進んでいた塔の建設が、
こうして、シンアルの人々は塔の建設を諦(あきら)め、
この出来事以来、この町は“バベル”と呼ばれるようになりました。
神が彼らの言葉を混乱(バラル)されたからです。
バベルの塔に込められたメッセージ(解釈)
では、このお話には、どのようなメッセージが込められているのでしょうか?
2つのメッセージを見てみましょう。
①人間の言語が分かれている理由

現在、世界中には様々な言語が存在しますよね。
なんでこんなに言語が分かれているの?
皆さんも一度は、世界にこんなに色んな言語があるのを、不思議に思ったことがあるでしょう。
その答えは、人間の愚かさが神の怒りに触れ、
「時に主は下って、人の子たちの建てる町と塔とを見て、 6言われた、「民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。 7さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう」。」
(創世記11章5~7節)
ですから、今、外国語の勉強で苦しんでいる皆さん。
恨むなら、バベルの塔を建てようとした人々を恨みましょう。(提案)
そして、今後、学校の英語の時間にはこうつぶやきましょうね。

と。
②傲慢(ごうまん)さは身を滅ぼす

そもそも、神様が人間の言語をバラバラにされたのはなぜでしょうか?
それは、
彼らは、天まで届く塔を建てて、自分たちの名を上げようとしました。
これは、神様に対する反逆行為に他なりません。
「4彼らはまた言った、「さあ、町と塔とを建てて、その頂を天に届かせよう。そしてわれわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう」。」
(創世記11章4節)
彼らが神が造られた石や漆喰を使わず、
神様は人間の傲慢さをとっても嫌われます。
聖書にもこうあります。
「6しかし神は、いや増しに恵みを賜う。であるから、「神は高ぶる者をしりぞけ、へりくだる者に恵みを賜う」とある。」
(ヤコブの手紙4章6節)
だからこそ、彼らは天罰を受けることとなったんですね。
人間の高々と伸びきった鼻を、神様は折られるお方なのです!

バベルの塔は実在した!?ジッグラトがモデル?
さて、ここまでバベルの塔の内容を見てきましたが、果たしてこの巨大な塔は実在したのでしょうか?
実は、バベルの塔のモデルになっているんじゃないか、と有力視されている遺跡がいくつかあるので、ご紹介します。
- ジッグラト
- エ・テメン・アン・キ
- ボルシッパ
ジッグラト

古代バビロニア時代には、
前600年頃に新バビロニア帝国の王様によって建てられたジッグ
ジッグラトがあった場所は、バビロニア王国の首都バビロンで、現在でいうとイラクの首都バグダッド南部の地域です。
実際、発見されたジッグラトは、レンガやアスファルトのモルタルなどで建てられていたそうです。
エ・テメン・アン・キ
ゲンドウの部屋の床に書かれている天使と惑星について。
新バビロニア王国の遺跡エ・テメン・アン・キの構造がそれかもしれません。
そろそろ解読出来れるといいな… pic.twitter.com/DNMoQS520m— 塩ラーメン🍜2号機 (@SaltRamen2) January 10, 2021
これは、ドイツ人考古学者のロベルト・コルデウェイが発見したと言われている遺跡です。
ジッグラトの中でも、バベルの塔のモデルとして最有力だと言われていますね。
メソポタミア文明の頃、シュメール人によって建設され、新バビロニア王国のネブカドネザル二世によって完成したと言われています。
見つかっている遺跡や絵などから推察すると、その大きさは、
- 1辺と高さがそれぞれ91メートル
- 7階建て
という巨大さだったとか。
ここまで具体的な数字を出されると、ぐっと現実味が増しますよね。

ボルシッパ
バビロン周辺には、他にも様々な遺跡がありますが、中でも最も謎の遺跡が「ボルシッパ(ビルス・ニムルド)」。「バベルの塔」の崩落跡との説もありますが、確かなことはわかりません。いつかこの「ボルシッパ」も世界遺産に登録されて、そして多くの観光客が訪れることを願います(2003年&13年撮影) pic.twitter.com/ANWAjEoxek
— WATAI Takeharu 綿井健陽 (@wataitakeharu) July 6, 2019
こちらは、ジッグラトがあったバビロンから、わずか16キロほどしか離れていないボルシッパという場所にある遺跡。
ユダヤ教やアラブ人の間では、ここがバベルの塔の跡地だと考えられているようです。
以上のように、いくつか有力な候補があり、バベルの塔が実現したという可能性は充分にあると考えられます。

バベルの塔建設を指示した人物がいた!?【その名もニムロド】

シンアルの人々によって建てられたバベルの塔ですが、※ユダヤ人の伝承によると、彼らを指示した主導者がいたと言われています。
その人物の名は、ニムロドです。
ニムロドは、世の権力者となった最初の人だと聖書には書かれています。
「クシの子はニムロデであって、このニムロデは世の権力者となった最初の人である。彼は主の前に力ある狩猟者であった。これから「主の前に力ある狩猟者ニムロデのごとし」ということわざが起った。 彼の国は最初シナルの地にあるバベル、エレク、アカデ、カルネであった。彼はその地からアッスリヤに出て、ニネベ、レホボテイリ、カラ、およびニネベとカラとの間にある大いなる町レセンを建てた。」
(創世記10章8~12節)
しかも、彼の支配は、
- バベル
- エレク
- アカデ
- カルネ
と幅広い国に及んでいることが分かりますね。
そして、ユダヤ人の伝承では、このニムロドの指導によってバベルの塔の建設が進められたとされているのです。
もしこの話が本当なら、ニムロドがバベルの塔建設の1番の元凶と言えるでしょう。

ですから、ニムロドはユダヤ人たちの間では結構有名な人物みたいですよ。
もちろん、悪い意味で。。
※ユダヤ古代誌(ユダヤ人の歴史家フラウィウス・ヨセフスによって書かれたユダヤ史書)のことを指しています。
塔のタロットカードは、バベルの塔がモデル!?

皆さんは、タロットカードというものを知っていますか?
これは、占いや遊びで使われるカードのことですが、その中で塔が描かれているタロットカードがあります。
実はこれ、バベルの塔のお話がモデルになっているんです。
実際、このカード(XVI 塔)はタロットカードの中でも最悪の札と言われていて、塔の人々に神の怒りが下されているシーンが描かれています。

その他のキリスト教系雑学については、【豆知識】”へえ~”ってなるキリスト教の面白雑学を14つまとめてみたをどうぞ
バベルの塔を描いた絵画
バベルの塔は、多くの画家によってモチーフにされているので、それらを少し見てみましょう!

『バベルの塔』(ピーテル・ブリューゲル(父))

バベルの塔の絵画の中でも、特に有名な作品。
作者のブリューゲルは、本作を含め3点もバベルの塔の絵画を描いています。(バベルの塔大好きか)
こうして絵にされると、改めて凄い迫力ですね!

『バベルの塔』(ピーテル・ブリューゲル(父))

こちらも同じくブリューゲルの作品。
ただ、最初にご紹介したものよりも、こちらのほうが絵のサイズが2倍ほど大きくなっています。

全体的な色合いがこちらのほうが、明るめですね!
また、左下のほうに何やら人がぞろぞろといるのが見えますが、彼らは、バベルの塔の建設を命じたニムロドとその従者たちです。
バベルの塔に関する映画
では、最後にバベルの塔に関連する映画をいくつかご紹介したいと思います。
『天地創造』(1966年)
聖書の“創世記”に書かれたお話をダイジェストのようにまとめてくれている作品。
尺はあまり長くないですが、途中でバベルの塔のお話も登場します。

と思うかもしれませんが、侮るなかれ!
聖書に忠実に壮大なスケールで描かれており、時代を感じさせないくらい完成度が高いです。
バベルの塔を映像で観たい方にはピッタリですよ!
詳しくは、【おすすめ】聖書が学べるキリスト教映画7選まとめ【動画あり】をどうぞ
『バベル』(2006年)
バベルの塔をモチーフにした、2006年のアメリカ映画。
本作が面白いのは、バベルの塔の出来事が起こって以降の世界が描かれているところです。
つまり、言語がバラバラになり、お互いの言葉が通じない世界ですね。

まとめ:バベルの塔が原因で人間の言語は分かれた!

いかがでしたか?
短いながらも、かなりの印象に残るお話ですよね。
ちなみに、このバベルの塔のように、現在の状況を説明するためのお話を原因譚(げんいんたん)といいます。
なんかこういうお話ってワクワクしませんか?

ってなりますから。
ただし、
このお話を信じるか信じないかはあなた次第。(都市伝説風に)
キートンでした。

