ジーザス、エブリワン!キートンです。
一般の人から見たら恥ずかしいと思われがちみたいだけど、どんな特徴や教えがある?
こういった疑問にお答えします。
キリスト教系の新興宗教として有名なものの1つに、モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)があります。
あなたはキリスト教系のサイトで、このような注意書きがされているのを見たことありませんか?
“当サイトはエホバの証人、モルモン教、統一協会とは一切関係ありません”
一般の方からすると冷たく見えるかもしれませんが、これはモルモン教が正統派のキリスト教から異端扱いされているからです。
実際、その特徴や教えもキリスト教とは大きく異なります。
しかし、何となく”やばい”とか”カルト”とかのイメージがあるだけで、具体的な中身は知らないという方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)とは?
- 【恥ずかしい?】モルモン教の特徴・教え7選をわかりやすく解説
について分かりやすく解説します!
目次
モルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)とは?
モルモン教とは、アメリカのキリスト教系の新宗教のことで、正式名称は末日聖徒イエス・キリスト教会です。
モルモン教という名前は、聖典の1つである”モルモン書”に由来します。
本部は、アメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティにあり、創設者はジョセフ・スミスです。
ジョセフ・スミスは、15歳のときに神からのビジョンを受け、そのビジョンの中で父なる神とその子であるイエスが
それを指導するためにあなたを選んだのだ。
と語られたのだと主張します。
これがモルモン教の起源ですね。
教会の公式発表によると、2010年8月の時点で全世界に1500万人の会員がいるとされています。
あくまでも教会の発表なので、どこまで正確な数字かは不明ですが。。
キリスト教のくくりに入れられることもありますが、三位一体の教えを否定することもあり
- エホバの証人
- 統一教会
などと同じく、キリスト教の主な宗派からは異端扱いされています。
【恥ずかしい?やばい?】モルモン教の特徴・教え7選をわかりやすく解説
モルモン教の特徴や教えはたくさんありますが、この記事では7つにまとめました!
それが以下の通りです。
- 真の教会はモルモン教だけ
- “神権”という概念がある
- 神の啓示や解釈を重視
- 聖書を含む4つの聖典がある
- 禁止の食べ物・飲み物が多い
- 人間も神になれると考える
- 一夫多妻制が認められていた
①真の教会はモルモン教だけ
モルモン教は、自分たちこそ現在この地上で唯一の真の教会だと宣言しており、他の教会に救いはないとしています。
つまり、
といった世界中のあらゆるキリスト教の教えは、不完全なものだと信じているんですね。
そのため、自分たちだけが使徒的な権威と、救いの完全な福音(良い知らせ)を持っていると信じているのです。
その土台には、初代教会の歴史において全てのクリスチャンが背教(神から離れること)したという考えがあります。
つまり、新約聖書の使徒たちが亡くなって以降、全世界は霊的な暗闇の中で救いがなく苦しんできたというんです。
その結果、地上から本物の教会は消え去ってしまったと考えるんですね。
モルモン教は、現在のキリスト教会は背教したクリスチャンの子孫なんだと強調しています。
②”神権”という概念がある
モルモン教には、神権(しんけん)という概念があり、これは永遠の神の力と権威を指します。
神は神権をモルモン教のふさわしい男性会員に与えて、人々の救いのために活動できるようにするというのです。
神権が与えられるのは男性のみであり、選ばれた男性は絶大な権威を持つことになります。
例えば、神権を与えられた男性だけが、
- 福音を語ることができる
- 救いの儀式を行える
- 地上の神の王国を統治できる
といった権威が認められているのです。
キリストの救いも教会が公認する男性の神権を通してのみ与えられるとしています。
キリスト教でこのような考え方はなく、救いはキリストへの信仰を通して与えられる神の一方的な恵みだと考えますね。
「あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである。それは、あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である。 9決して行いによるのではない。それは、だれも誇ることがないためなのである。」
(エペソ人への手紙2章8、9節)
神権には”アロン神権”と”メルキゼデク神権”の2つがあり、それぞれ以下のような特徴があります。
- アロン神権
➡ふさわしい男性会員が12歳になると受けられる。”小神権”とも呼ばれ、聖餐式での祈りや献金集め、信徒の教育などを行う。
- メルキゼデク神権
➡18歳以上のアロン神権者が受けられる。”大神権”とも呼ばれ、アロン神権よりも権威が大きい。病人の癒しや祝福などの儀式を行える。
③神の啓示や解釈を重視
モルモン教において最も重視されているのは、
大管長や預言者に今も示され続けているという神の啓示や解釈です。
大管長:モルモン教の最高指導者。神の啓示を受けて教会の方針や教えを定めたり、聖職者を任命したりする。
創設者であるジョセフ・スミスがこの役職だった。
その内容がモルモン教の教えのベースとなっており、聖書を含む過去のどんな書物よりも重視されます。
そのため、モルモン教の教えはいつでも変わる可能性があり、明日には新しい教えが生まれるかもしれないのです。
たとえそれが、中心的な教えであってもです。
実際、過去に一夫多妻制が廃止されたという事例があります。(後述)
そのため、信徒たちも将来的に何かしらの教えの変更があるだろうというスタンスでいるそうです。
④聖書を含む4つの聖典がある
とはいえ、神による啓示や解釈だけでモルモン教が成り立っているわけではありません。
それらの補足として、モルモン教にも聖典が存在します。
それが、以下の4つです。
- 聖書(欽定訳のみ)
- モルモン書
- 教義と聖約
- 高価な真珠
モルモン教徒は、これらの聖典を読んで日々霊感を受けることをすすめられます。
聖書(欽定訳のみ)
モルモン教では、1611年度版の欽定訳聖書にモルモンの組織神学者ブルース・マッコンキーの解釈を付けたものを使っています。
ただし、キリスト教に比べるとモルモン教での聖書の権威は低く、聖書は間違いを含んだ不完全なものだとしていますね。
それは、以下のような理由からです。
- 聖書はずっと前に書かれた書物で、神の啓示が現在まで保たれているはずがないから。
- 聖書に書かれた神の真理や書物は、背教のクリスチャンたちによって取り去られたと考えるから。
そのため、モルモン教で聖書が権威を持つのは、モルモンの使徒や預言者によって理解され解釈された場合のみですね。
また、モルモン教の創始者ジョセフ・スミスは過去に、旧約聖書の改訂版(ジョセフ・スミス訳)を出版しています。
彼曰く、
とのこと。
これは、聖書に絶対的信頼を置くキリスト教との大きな違いですね。
モルモン書
モルモン書とは、神の導きを受けてアメリカ大陸に移住した民族の歴史が書かれた書物です。
聖書よりも権威のある書物とされ、誤りがなく完全な福音が書かれた書物だとされています。
そのため信徒は、モルモン書を学ぶことを強くすすめられますね。
また、モルモン書を新約聖書のマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネという4つの福音書に並ぶ5つ目の福音書としています。
ただし、モルモン書に出てくる人も場所も出来事も、実在したと証明できるものはありません。
教義と聖約
教義と聖約は、ジョセフ・スミスが神から受けた啓示と霊感による宣言を集めたものだとされます。
教義と聖約には、モルモン教独自の教えがたくさん書かれており、こちらも非常に重要視されていますね。
実はモルモン書よりも、教義と聖約のほうにモルモン教独自の教えのほとんどが書かれているのです。
高価な真珠
高価な真珠は、ジョセフ・スミスが1830~42年にかけて書いたもので、60ページくらいの短い書物です。
いわばジョセフ・スミスの著作集のようなもので、翻訳や物語、啓示といった様々なジャンルが集められています。
⑤禁止の食べ物・飲み物が多い
モルモン教は、禁止されている食べ物や飲み物が多いことで有名です。
なぜなら、健康の維持が人の神聖さを保つと考えられているから。
そのため、依存や中毒を引き起こす可能性があるものなどが禁止されているんですね。
例えば、以下のようなものを摂ることが禁止されてます。
- 過度な肉食
- アルコール飲料
- タバコ
- コーヒー
- 紅茶
- お茶(麦茶など茶葉を使わないものはあり)
- 麻薬類(医師から処方されているものはあり)
ただし、どれくらいこれらのものを避けるかは、信徒によっても異なります。
ちなみに、キリスト教には基本的に禁止の食べ物や飲み物はありません。
(✅キリスト教で食べてはいけないものってあるの?【クリスチャンが回答】も参照)
⑥人間も神になれると考える
モルモン教では、神様も元々は人間であり、そのため人間も神になることができると教えます。
もっと具体的に言うと、救われた人間は死後に天で神になれるというのです。
この教えのベースにあるのは、全ての人間は神と同じく永遠の霊であるという信仰です。
つまり、人間は神より下の存在ではなく、同じ種類の存在だとしているんですね。
ですから、堕落した地上においては人と神は違う存在ですが、
将来栄光ある状態にされれば、人は完全な神となり同じ能力や属性を身に付けられるというのです。
キリスト教でも、キリストの救いを通して”神に似た者になる”とはしていますが、”神と等しくなる”とは教えていません。
「愛する者たちよ。わたしたちは今や神の子である。しかし、わたしたちがどうなるのか、まだ明らかではない。彼が現れる時、わたしたちは、自分たちが彼に似るものとなることを知っている。そのまことの御姿を見るからである。」
(ヨハネの第一の手紙3章2節)
モルモン教では、神と人との間に絶対的な区別をもうけないのです。
⑦一夫多妻制が認められていた
モルモン教では、かつて創始者ジョセフ・スミスによって一夫多妻制が認められていました。
実際、ジョセフ・スミス自身にも30~40人ほどの妻がいたとされています。
しかし、この教えはアメリカの一般市民の反発も強く、1890年にモルモン教は一夫多妻制の廃止を宣言。
現在では、複数の妻を持った者は破門されることになっています。
ただし、モルモン教主流派から分離したモルモン教原理主義派は、現在でも一夫多妻制を維持していますね。
まとめ:モルモン教はキリスト教とは似て非なるもの!
◎モルモン教の特徴・教え7選
- 真の教会はモルモン教だけ
- “神権”という概念がある
- 神の啓示や解釈を重視
- 聖書を含む4つの聖典がある
- 禁止の食べ物・飲み物が多い
- 人間も神になれると考える
- 一夫多妻制が認められていた
キリスト教との違いも明確にしながら、モルモン教の特徴や教えをご紹介しました。
こうして見ると、キリスト教とは似て非なるものだというのがお分かりいただけたのではないでしょうか?
正直、クリスチャンの僕からすれば驚くような教えも多いですね。
今回ご紹介しきれなかったものもまだまだあるので、興味のある方は調べてみてください!
ちなみに、僕は昔、路上でモルモン書をモルモン教の人たちから手渡されたことがあります。
とりあえず印象的だったのは、
めちゃくちゃ明るい外人2人組だったことです。(モルモン書関係ない)
キートンでした。
👇参考文献