ジーザス、エブリワン!クリスチャンブロガーのキートンです。
証拠はあるの?
こういった疑問にお答えします。
キリスト教を象徴する人物であるイエスキリスト。
キリスト教の人口は世界で24.5億人もおり、世界の約3人に1人がイエスを信仰していることになります。
そんな多大な影響力を持つイエスですが、キリスト教でない人の中には、
伝説上だけの架空の人物なんじゃない?
とその存在を疑う人もいるかもしれません。
確かに、イエスがいたのは今から2000年以上も前だと言われていますし、
「キリスト教によって作られた神話的存在なのでは?」と思ってしまう気持ちも分かります。
しかし、実はイエスの実在を示す歴史的な記録や証言はたくさんあり、今やイエスが実在したことを疑う学者はほとんどいません。
多くの学者たちが、イエスという人物が実在したことは歴史的事実と見ているのです。
では、一体イエスが実在した証拠にはどのようなものがあるのでしょうか?
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- イエスキリストとは?
- イエスは実在したのか?7つの観点から証明してみた
について解説します。
👇️動画で見たい方はこちら
目次
イエスキリストとは?
イエスという人物について、名前しか知らないという人もいるでしょう。
そこで、まず最初にイエスという人物についてざっくりと解説しておきます。
- キリスト教の中心人物
- 与えた影響
キリスト教の中心人物
イエスは紀元1世紀に現在のイスラエルやパレスチナ地域で活動した、キリスト教の中心的人物です。
イエスは紀元前4年頃にユダヤの町ベツレヘムで生まれたとされるユダヤ人で、ユダヤ教の信仰に基づいて育てられました。
30歳頃にイエスはバプテスマのヨハネからヨルダン川で洗礼を受け、この出来事をきっかけに公の活動を開始。
イエスは人々に”神の国”について教え、貧しい者や罪人をも愛する神の無条件の愛や救いを説きました。
イエスの教えはユダヤ教をベースにしながらも、当時信じられていた伝統的なユダヤ教の枠を超えた画期的なものでした。
また、イエスは病気の人を癒したり、悪霊を追い出したりといった様々な奇跡を起こし、人々の支持を集めていきます。
しかし、イエスの存在に脅威を感じたユダヤ教の指導者たちによって逮捕され、不正な裁判で有罪判決。
ローマ総督ポンティウス・ピラトの許可によって、十字架刑に処されてしまいました。
キリスト教では、このイエスの死によって人類の罪がゆるされたと信じられています。
しかし、なんとイエスは死から3日目に復活。
その後、イエスの復活を信じる弟子たちによってイエスの教えが伝えられ、キリスト教が誕生していくことになります。
ちなみに、イエスは死からの復活後、しばらく弟子たちと過ごした後に天に昇って行かれました。
✅️イエスの詳細は、【完全版】イエス・キリストとはどんな人?その生涯を簡単にまとめてみたをどうぞ
与えた影響
イエスという存在が与えた影響は、キリスト教だけに留まりません。
様々な分野に大きな影響を与えているのです。
例えば、イエスの誕生を祝う“クリスマス”やイエスの復活を祝う“イースター”は、キリスト教の枠を超えて世界中でお祝いされていますし、
イエスが誕生した年が現在当たり前に使われている西暦の基準にもなっています。
また、イエスの教えや生涯は、
- 絵画
- 音楽
- 文学
- 映画
など様々な芸術作品のテーマとなっており、特に西洋美術に与えた影響は計り知れません。
さらに、イエスの”敵をも愛しなさい”という教えは、マハトマ・ガンディーやキング牧師など多くの平和運動指導者にも大きな影響を与えました。
他にも、イエスの教えがヨーロッパやアメリカの法律の基盤にも影響を与えるなど、イエスがいかに強い影響力を持っているかが分かりますね。
イエスの生涯と教えは、2000年が経った現在でも人々の生活や思想に影響を与え続けています。
キリスト教人口の多さも考えると、イエスは人類史上最も影響力のある人物の一人と言えるでしょう。
【証明】イエスは本当に実在した?7つの記録や証言を挙げてみた
さて、ここからが本題です。
超有名人でカリスマ的存在であるイエスは、果たして本当に実在したのでしょうか?
以下でイエスの実在を示す歴史的な記録や証言を7つご紹介します。
- 新約聖書の証言
- タキトゥスの証言
- ヨセフスの証言
- 小プリニウスの証言
- タルムードの証言
- 考古学的証拠
- キリスト教の広がり
①新約聖書の証言
最初にご紹介するのは、どの文献よりも最もイエスについて詳しく書かれている新約聖書の証言です。
やはり、イエス実在の根拠として新約聖書は外せません。
そんな書物をイエスが実在した証拠として出されてもなあ。。!
と思うかもしれませんが、新約聖書は聖書学者たちにも歴史的資料として高く評価されている信頼できる書物です。
また、新約聖書のほとんどの書物は、イエスの死後から数十年以内の早い時期に書かれたと考えられており、
これは当時イエスの存在を知る人々がまだ生きていた時期です。
そのため、イエスについて嘘を書いてもすぐにバレる状況であり、正確な情報が書かれていると考えられています。
新約聖書の中でも特に重要なのは、イエスの生涯や教えなどについて書かれた“福音書”です。
福音書は新約聖書の最初にある書物で、
- マタイによる福音書
- マルコによる福音書
- ルカによる福音書
- ヨハネによる福音書
の4つがあります。
福音書にはイエスの誕生から十字架での死や復活、昇天までが描かれており、イエスのことを知る上で最重要の書物ですね。
また、新約聖書には、イエスの死後にイエスの教えを広めた使徒パウロによる手紙も含まれています。
パウロの手紙はイエスの死後20年以内に書かれたものが多く、イエスに関する情報が書かれた最古のキリスト教文書です。
つまり、パウロの手紙もイエスを知る人々がまだ生きていた時代に書かれたもので、
嘘の作り話を挿入するのは難しく、信頼できる書物だと言えます。
パウロの手紙には、イエスの生涯に関する情報はあまり多くないですが、イエスの死と復活やイエスに関する重要な証言などが記録されています。
特に”コリント人への第一の手紙”は、イエスの復活を目撃した人々について書かれている重要な書物です。
「わたしが最も大事なこととしてあなたがたに伝えたのは、わたし自身も受けたことであった。すなわちキリストが、聖書に書いてあるとおり、わたしたちの罪のために死んだこと、 4そして葬られたこと、聖書に書いてあるとおり、三日目によみがえったこと、 5ケパに現れ、次に、十二人に現れたことである。 6そののち、五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた。その中にはすでに眠った者たちもいるが、大多数はいまなお生存している。 7そののち、ヤコブに現れ、次に、すべての使徒たちに現れ、 8そして最後に、いわば、月足らずに生れたようなわたしにも、現れたのである。」
(コリント人への第一の手紙15:3-8)
この箇所はイエスが実在の人物であり、その復活を多くの証人が目撃したことを示しています。
他にも、イエスの昇天後、初期のキリスト教徒たちがイエスの教えを広めるためにどのように活動したかが書かれた
“使徒行伝”などもイエスが実在したことを示す大切な書物です。
✅️新約聖書の詳細は、新約聖書とは?その内容をわかりやすくざっくりとまとめてみた【全書物解説】をどうぞ
②タキトゥスの証言
タキトゥスは1世紀~2世紀にかけて活躍した、古代ローマを代表する歴史家の一人です。
彼はローマ帝国時代の歴史を批判的かつ詳細に記録しており、信頼性の高い歴史家とされています。
タキトゥスの代表作の一つである『年代記』では、皇帝ネロの時代にローマで起きた大火事について書かれています。
「ネロはこの火災の嫌疑をそらすため、最も嫌悪されている人々にその責任を押し付け、『キリスト教徒』と呼ばれる人々に対して残酷な刑罰を科した。この名前の由来となった者は、ティベリウス帝の治世において、総督ポンティウス・ピラトゥスによって処刑された『クリスティウス』(Christus)であった。しかし、この危険な迷信は一時的に抑えられていたものの、再び勃興し、今やローマにも広まっていた。この地は、世界中のあらゆる忌まわしいことと恥ずべきことが集まり、流入する場所である。」
(タキトゥスの『年代記』15巻44章より)
この部分でタキトゥスは、”クリスティウス”という名前でイエスについて触れており、
- ネロが火事の責任をキリスト教徒に押し付け、彼らを迫害したこと
- イエスがピラトによって処刑されたこと
- 弾圧されてもキリスト教徒が増え続けたこと
などについて書いていますね。
大事なポイントは、この本を書いたタキトゥスはキリスト教徒ではなく、
むしろローマ帝国の視点からキリスト教を批判的に見ていたという点です。
実際、『年代記』の中でもタキトゥスは、キリスト教を”危険な迷信”と表現しています。
そのため、彼がわざわざイエスという存在を捏造(ねつぞう)する理由もメリットもありません。
タキトゥスはあくまでも客観的な歴史的事実としてイエスについて書いており、だからこそ、イエスが実在していたという信憑性は高まるのです。
✅️ローマ帝国におけるキリスト教の歴史については、【世界史】ローマ帝国でのキリスト教の歴史をざっくりまとめてみたをどうぞ
③ヨセフスの証言
フラウィウス・ヨセフスは、1世紀頃に活躍した古代ユダヤの歴史家です。
ヨセフスも信頼性の高い歴史家とされていて、彼の代表作『ユダヤ古代誌』と『ユダヤ戦記』は、
1世紀のユダヤ社会や歴史を知る上で非常に重要な資料とされています。
そして、ユダヤ人の歴史について書かれた『ユダヤ古代誌』には、第18巻と第20巻の2か所にイエスに関する内容がありますね。
「その頃、イエスと呼ばれる知恵ある人が現れた。もし彼を人間と呼ぶことが許されるならば、であるが。彼は驚くべき働きを行い、真理を喜んで受け入れる者たちを引き寄せた。彼は多くのユダヤ人と多くのギリシャ人にとって、キリストであった。ピラトが指導者たちの訴えを受けて彼を十字架につけたとき、彼に従った者たちは、愛情を持って彼を見捨てなかった。彼は三日目に彼らの前に再び現れたとされている。そして、預言者たちはこのほかにも数々の驚くべきことについて彼について語っていた。キリスト教徒と呼ばれるこの集団は今も絶えることなく続いている。」
(第18巻「テスティモニウム・フラウィアヌム」より)
18巻には、
- イエスが驚くべき働き(奇跡)を行ったこと
- 多くのユダヤ人やギリシャ人に支持されたこと
- イエスがピラトに処刑された後もキリスト教徒が増え続けたこと
などが書かれています。
この箇所の一部は、後にキリスト教徒によって書き加えられた可能性があると考えられていますが、イエスが実在したという記述には影響ありません。
「アナヌスは、最高法院を招集し、キリストと呼ばれるイエスの兄弟であるヤコブ、および他の者たちを律法違反で訴え、石打ちの刑に処した。」
(第20巻「ヤコブの言及」より)
20巻にはイエス本人ではなく、イエスの兄弟ヤコブについて書かれています。
ただ、この箇所は明らかにイエスの存在を前提としているので、やはりイエス実在を示す証拠になりますね。
しかも、ヨセフスはユダヤ教徒であり、キリスト教徒ではありません。
④小プリニウスの証言
ガイウス・プリニウス・カエキリウス・セクンドゥス、通称小プリニウスは、1世紀~2世紀にかけて活躍した弁護士・作家・政治家です。
小プリニウスはローマ帝国の高官であり、彼が残した手紙(『書簡集』)は当時のローマ帝国に関する貴重な資料になっています。
小プリニウスの書簡の中でも特に有名なのは、ローマ皇帝トラヤヌスに向けて書いた『第10巻96書簡』です。
この手紙には、ローマ帝国がキリスト教をどのように扱っていたかの記録が含まれています。
例えば、小プリニウスはこの書簡の中で「キリスト教徒をどのように処罰するべきか」皇帝トラヤヌスに相談しています。
なぜなら、キリスト教徒はローマの神々を拝まず、ローマ皇帝への崇拝も拒否していたから。
そして、小プリニウスはキリスト教徒について以下のような報告をしています。
「彼ら(キリスト教徒)は、夜明け前に集まり、キリストを神として賛美し、歌を歌っていました。そして彼らは、盗みを行わず、姦淫をせず、約束を破らず、物を預けられた場合は必ず返すことなどを誓いとして立てていました。」
(小プリニウスの書簡 第10巻96書簡の一部より)
内容をまとめると、キリスト教徒たちが、
- 定期的に集まっていたこと
- キリストを神として賛美し、忠誠を誓っていたこと
- キリストの教えに従って生活をしていたこと
などが書かれていますね。
小プリニウスはイエスについて直接書いているわけではありませんが、
“キリスト”と呼ばれる人物を崇拝している集団、つまり、キリスト教徒の存在を示しています。
⑤タルムードの証言
タルムードは伝統的なユダヤ教の教典で、ユダヤ人の宗教的な教えや法律などが書かれています。
タルムードでは断片的にイエスの名前が出てきますが、その内容はイエスに対してかなり批判的です。
なぜなら、イエスをユダヤ教に対する反逆者や異端者として扱っているから。
こちらも代表的な文章をいくつか引用してみましょう。
「過越の祭りの前日にイエシュ(Yeshu)を絞首刑にした。40日の間、彼に対して公開告知が行われ、『彼は民を惑わしたため、石打ちにされるべきである。彼のために弁護する者があれば進み出よ』と告げられた。しかし、誰も彼のために弁護する者はいなかったため、過越の前日に彼を絞首刑にした。」
(サンヘドリン43aより)
イエスが人々を惑わしたため、処刑された様子が描かれています。
“絞首刑”となっていますが、これは実際に首を吊られて処刑されたという意味ではなく、イエスが”呪われた者”と見なされた象徴的表現です。
「イエシュはエジプトから魔術を学び、それを用いてイスラエルを惑わした。」
(サンヘドリン107bおよびソタ47aより)
イエスが魔術によってイスラエルの人々を惑わしたと書かれています。
イエスが起こした奇跡は神の力によるものではなく、神に反する魔術によるものだという批判的な表現がされていますね。
ただ、敵対的な立場からもイエスの存在が記録されていることが、かえってイエスが実在したという信憑性を高めています。
イエスが完全に架空の人物なら、ユダヤ教の教典でわざわざ取り上げる理由がありませんからね。
⑥考古学的証拠
イエスの遺物など直接的な物的証拠はありませんが、
イエスが生きたとされる1世紀のユダヤ地方や文化に関する考古学的証拠はたくさんあります。
例えば、
- イエスを処刑したローマ総督ピラトに関する石碑
- イエスが育ったとされるナザレ村の遺跡
- 1世紀のユダヤ人が十字架刑に処せられていたことを示す骨
- イエスの裁判に関わったユダヤ教の大祭司カイアファの墓
などが発見されており、聖書の記述が単なる伝説ではなく実際にあった出来事だということを示してくれます。
⑦キリスト教の広がり
歴史の中でキリスト教が大きく広がったことも、イエスが実在した大きな根拠です。
なぜなら、実在しない人物の教えが、これほどまでに多くの人々に受け入れられるとは考えにくいから。
イエスという人物が実際にいて強い影響力を持っていたからこそ、キリスト教は急速に世界中に広まっていったのです。
聖書にも、キリスト教が様々な地方に広がっていく様子が描かれています。
「こうして教会は、ユダヤ、ガリラヤ、サマリヤ全地方にわたって平安を保ち、基礎がかたまり、主をおそれ聖霊にはげまされて歩み、次第に信徒の数を増して行った。」
(使徒行伝 9:31)
そして、何よりも決定的なのは、キリスト教徒が厳しい迫害の中でも命がけでイエスのことを伝えたという事実です。
実際、伝承によるとイエスの12弟子の内、ヨハネ以外の全員がイエスのことを伝える中で命を落としたと言われています。
果たして実在しない人物のために、命までかけられるでしょうか?
おすすめの聖書
★無料で読める聖書
★おすすめの聖書
まとめ:イエスは実際に存在した人物!
イエスは、キリスト教徒によって作られた伝説上の架空の人物ではありません。
イエスが実在したことを示す記録や資料はいくつもあり、
今やイエスが実在したことを否定する学者はほとんどいないのです。
たとえキリスト教関連の文献を除外したとしても、他の文献で、
- イエスがユダヤ教の教師であったこと
- 多くの人がイエスが起こした奇跡を信じていたこと
- イエスを救い主だと信じている人がいたこと
- ユダヤ教の指導者たちに嫌われていたこと
- ローマ総督ピラトによって十字架で処刑されたこと
などが書かれており、イエスの存在が歴史的事実だと分かります。
別の記事でイエスが復活した証拠についても解説しているので、ぜひそちらもご覧ください。(下に記事があります)
キートンでした。
👇️参考文献