ジーザス、エブリワン!キートンです。
その名前を言ってはいけないって話は本当?
こういった疑問にお答えします。
“名前を呼んではいけないあの人”
そう言われたら、現代の多くの方はハ○ーポッターのあの悪い魔法使いのことを頭に思い浮かべるでしょう。
しかし、同じことをユダヤ人に言ったなら、全く違う存在を頭に思い浮かべるはずです。
その存在とは、唯一絶対なる神であるヤハウェのことです。
一神教であるユダヤ教徒はこのヤハウェのみを信仰していますが、現在でもその名を直接呼ぶことはありません。
それは一体なぜでしょうか??そもそも、ヤハウェとは何者なんでしょうか?
こういうのって、ミステリーっぽくて好奇心をそそられますよね!
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- ヤハウェとは?
- ヤハウェは名前を言ってはいけない存在?
について解説していきます!
ヤハウェとは?
ヤハウェとは、聖書に登場する創造主であり唯一の神のことです。
つまり、天地を含めたこの世のあらゆるものを造られたのが、ヤハウェということですね。
ヤハウェによる天地創造の様子は、旧約聖書の冒頭から描かれています。
「はじめに神は天と地とを創造された。」
(創世記1章1節)
一神教であるユダヤ教・キリスト教・イスラム教は、神の呼び名こそ違えど、
それぞれこちらの同じ神を信仰していると言われています。
3宗教とも聖書がベースにあるので、当然と言えば当然ですね!
また、キリスト教においてヤハウェは”父なる神”とされ、
と並んで、神の3つの位格の1つでもあります。
(詳しくは、【徹底解説】三位一体とは?わかりやすくクリスチャンが解説を参照)
ヤハウェは、原語であるヘブライ文字4字をラテンアルファベット4字にしたYHWH(あるいはYHVH)で表されます。
これを、神聖四文字(テトラグラマトン)と言ったりしますね。
ちなみに、原語では以下の4字になります。
י ה ו ה
これは右から読むそうなのですが。。って、どう見ても読めるわけないですね、ええ。
ヤハウェは、旧約聖書の原文に6000語以上登場しますが、現在の日本語訳聖書の多くは、“主”と訳しています。(後述)
聖書で最初にヤハウェという語が登場するのは、神が天地創造を終えられた後の以下の箇所です。
「これが天地創造の由来である。主なる神が地と天とを造られた時、 5地にはまだ野の木もなく、また野の草もはえていなかった。主なる神が地に雨を降らせず、また土を耕す人もなかったからである。」
(創世記2章4節)
また、神が自らをヤハウェだと語られたのは、後に出エジプトを果たす預言者モーセに対してが初めてです。
「2神はモーセに言われた、「わたしは主である。 3わたしはアブラハム、イサク、ヤコブには全能の神として現れたが、主という名では、自分を彼らに知らせなかった。」
(出エジプト記6章2、3節)
後に、ヤハウェはモーセを通してユダヤ人たちに十戒を授け、
それを守ることと引き換えに、彼らを祝福するという契約を交わされました。
「それで、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたがたはすべての民にまさって、わたしの宝となるであろう。全地はわたしの所有だからである。」
(出エジプト記19章5節)
ヤハウェという語は新約聖書には出てきませんが、短縮形なら“ハレルヤ”という形で”ヨハネの黙示録“に出てきます。
「この後、わたしは天の大群衆が大声で唱えるような声を聞いた、「ハレルヤ、救と栄光と力とは、われらの神のものであり、 2そのさばきは、真実で正しい。神は、姦淫で地を汚した大淫婦をさばき、神の僕たちの血の報復を彼女になさったからである」。」
(ヨハネの黙示録19章1、2節)
ハレルヤのヤは、ヤハウェの短縮形なんですね!
(詳しくは、ハレルヤの本当の意味とは?使い方までクリスチャンが解説【聖書用語】を参照)
でも、ヤハウェだとか神だとか言われても、どんな存在なのかイマイチピンとこないですよね??
そのご性質をまとめると、以下のようになります。
- 神は創造主である
- 神は愛である
- 神は光である
- 神は唯一の方である
- 神は永遠である
- 神は真実な方である
- 神は憐れみ深い方である
(詳しくは、【キリスト教】神とは誰か?何者か?聖書から7つの性質を挙げてみたをどうぞ)
ヤハウェは名前を言ってはいけない存在?
ヤハウェという名は、古い時代には祭儀などの際に高らかに唱えられていました。
しかし、次第にヤハウェという呼び名は、ユダヤ人の中では発音することを避けられるようになりました。
現在でも、ユダヤ人はヤハウェの名を直接呼ばず、代わりに、
- アドナイ(”私の主”という意味)
- シェム(”御名”という意味)
などと呼ぶんだとか。
これは一体なぜでしょうか?
だって、信仰している対象ならむしろ、名を何度も呼びたくなりませんか??
その主な理由は、モーセの十戒に以下のようなものがあるからです。
「あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。主は、み名をみだりに唱えるものを、罰しないでは置かないであろう。」
(出エジプト記20章7節)
つまり、神の名をむやみやたらと敬意もなく呼んだらダメよ、という内容ですね。
このような神の律法を重視するユダヤ人たちは、次第に神の名を発音しなくなっていったのです。
そのため、いつの間にか、神の名の本来の発音をユダヤ人自身でさえ分からなくなってしまいました。(おい)
つまり、実は現在でも神の名の正確な発音は分かっていないのです。
発音が分からなくなるなんてことある??
と思うかもしれませんが、ヘブライ語というのは基本的に子音だけで表記する文字です。
それはつまり、発音の基本となる母音が表記されないということであり、文字を見ただけでは具体的な発音が分かりません。
そのせいで、神の名の正確な読み方は分からないのです。
例えば、日本語だって”一時”という言葉が書かれていた場合、それが
- いちじ
- いっとき
- ひととき
のどの読み方が正しいのか、一目では分からないですよね。これと似たような状態です。
上記のような理由から、現在でも神の名の発音としては、ヤハウェ以外にも
- ヤーウェ
- ヤーヴェ
- エホバ
など様々な呼び方があります。
“エホバ”は、”YHWH”の子音に”アドナイ”の母音を無理矢理当てはめた”イェホヴァ”に由来あり。
そのため、エホバという発音は不適切だとされていて、現在では特定の宗派(エホバの証人など)を除いて一般的には用いられていません。
なお、神の固有名詞を発音しないというこのユダヤ教の伝統は、キリスト教にも受け継がれていて、
現在の聖書の翻訳では“主”という語で訳されています。
まとめ:ヤハウェとは天地を造られた唯一絶対の神のこと!
ヤハウェとは、この天地を造られ、人間を造られた唯一なる神様のことです。
そして、ヤハウェは聖書の中にだけ出てくる空想上の存在ではなく、実際に存在し今も生きておられます。
また、私たち人間を心から愛し、キリストを通して罪から救おうとされているのです。
結局のところ、神の名の発音は正確には分かりませんが、それは大きな問題ではないのかもしれませんね!
私たちが、神という偉大な存在に名前を付けることなどできないのですから。
いやー、それにしても、
僕この記事でヤハウェって呼びまくってるけど大丈夫かな。。(突然の不安)
キートンでした。
👇参考文献
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名と言っても名前ではない
続柄名称:8ァ8上
こんにちは、マテオです。日本の南米教会で賛美グループに所属しています。
私は日本語とスペイン語の聖書を読みますが、出エジプト記20章7節では、主の名を、みだりに唱えてはならないと書いてあります。しかし、この「みだりに」と言う言葉はスペイン語の聖書では、[en vano]と書かれています。そして、この言葉の意味は「無駄に」という意味です。つまり、十戒のこの箇所は無駄に神の名を唱えてはいけないということです。
別にあなたの書いた記事には批判してるわけでわありません。しかし、誤解を生み出さないために、この記事を編集するべきです。スペイン語のクリスチャン曲で「YAHWEH」と言う名前の曲があり、そこではヤハウェ以外にもラファ、エロヒム、シャダイ、ジレ、アドナイの名前が唱えられています。どれも、唯一の神の名前です。参考になれば嬉しいです。エホバニシ教会のマテオでした。
神の名前を「みだりに使ってはならない」という命令は、「神の名前を発音してはならない」という命令と意味が全く異なります。
ちなみに多くのユダヤ人たちは結局その神に従わず、神の命令を曲解して勝手に自分たちの伝統(上記のような解釈など)を作り出し、国民全体として神に従わなかったため神に退けられました。それは聖書全体に何度も何度も書かれています。イエス・キリスト自身もそれらの伝統を支持するユダヤ人たちを糾弾しました。これも福音書を読めば分かります。
ですから神の名前(ヘブライ語でYHWH)を発音すること自体はまったく問題はありません。むしろYHWHという固有名詞は聖書に7000回近く登場し、主(ヘブライ語でAdonai)や神(ヘブライ語でElohim)という称号とは全く別の単語です。
聖書にはYHWH以外にも人が木材や石や金属で作った神々が登場しますが、それらの神々もそれを崇拝する人々から主(Adonai)と呼ばれています。人間の王でさえ、家来から主(Adonai)と呼ばれています。ですから、YHWHという天地の創造者の名前を勝手に主という称号に置き換えることは、非常に大きな罪になります。聖書には「これらの言葉を取り去ったり、何か付け加える者がいれば、その者に災厄を加える」(黙示録22:18、19)とも警告されています。
ちなみにイエス・キリストはギリシャ語でIesousで、「Iehowah(YHWH)は救い」という意味です。つまりIesousの接頭辞のIe(Y)はIehowah(YHWH)から取られているんですね。当時の人は神への感謝の意味も込めて、生まれてきた子供に自分の信じている神の名の一部をつける習慣がありました。
英語圏ではイエス・キリストはジーザス・クライスト(Jesus・Christ)と呼ばれていますが、こちらもJehovah(YHWH)は救いという意味からJe(Y)がついています。JehoshapahtやJehonatanのような聖書中のキャラクターの名前も同様の理由でJeho(YH)がついています。
懐疑主義者は神YHWHの名前の読み方には疑問を挟むくせに、その接頭辞YHを持つ他のキャラの読み方には疑問を挟みません。ユダヤ人や英語圏の人たちですら、それら他の聖書中の人物名には何の疑問を持たずに自然に神の名の一部Jeho(YH)を発音しているのですから、もともとYHWHの接頭辞のYHはヤハではなくエホ(Jeho)だった、と考えるのが論理的で自然な流れです。
逆にもしYHWHは絶対にヤハウェと読むべきと主張するのであれば、他の全ての聖書中のキャラクター名も変更する必要が生じます。イエスはヤスになり、エホシャファトはヤハシャファトとすべきです。
ですが、YHWHをヤハウェと読むべき理由は実は薄弱で、殆どの人たちはただ「聖書学者がそう結論したから」という理由のみで、本当の理由を全く知らないのです。まるで「学校の先生がそう言ったから」と話す小学生のようです。実際には神の名前の発音に関しては「言語学者たちの間でも実に様々な説があり、結論が出せずにいる(真実が分からない以上、発音もすべきでない)」というのが現状のようです。
ですから読み方を(特に、単に権威ある者がそう言っているから という理由で)「ヤハウェ」と結論付けているサイトやブログには注意が必要です。
キートン様、こんにちは。
私はクリスチャンではありませんが、たびたびブログを拝見しております。いつも素晴らしい記事を、ありがとうございます。
様々な記事を拝読し「キリスト教は本当に素晴らしい教えだ…」と驚嘆するとともに、しかし一方で、疑問が大きく膨らんできております。
キートン様からすると「また、この類の、無知な質問をする輩が現れた…」と思われるかもしれませんが、よろしければ、ご回答いただけると幸いです。
下に列挙する、例えばこのような方々(人々)にも、主は愛を注がれたのでしょうか?「肯」ならば、なぜ主はこの方々がこのような運命に遭う事を、お認めになったのでしょうか?
・「出エジプト記」のエジプトの初子たち
・「ヨシュア記」におけるエリコ、アイ、マケダ、リブナ、ラキシュ、エグロン、ヘブロン、デビル、ハツォル(とその周辺都市)…の一般市民
・「ヨブ記」ヨブの牧童や召使たち
(いきなり近現代の話になりますが)
・ナチスドイツのホロコースト犠牲者
・1945年8月6日の広島市民
・1988年「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の被害者女性
・1994年ルワンダ虐殺のツチ族
・2011年東日本大震災の被災者の方々
・2020年、東京のトイレで産み落とされ、生後30分と経たないうちに実母の手で息の根を止められ、公園に遺棄された乳児
・2022年ロシア・ウクライナ戦争の犠牲者
…それとも。「主の深遠なるお考えやご計画が、人間に推し計れるはずもない。主から命を頂戴した以上、過酷な運命や理不尽な死も頂戴するべきである。また、彼らの運命について主がどのようなご計画を立てておられようと、それが貴方に何の関係があるか。貴方は私に従いなさい(ヨブ記+ヨハネ福音書)」という事なのでしょうか?
もちろん、無理にご回答を望むものではありません。
センセーショナルな面を大いに含む長文でご迷惑をおかけし、申し訳ありません。
お読みいただき、誠にありがとうございました。
もちろんです