ジーザス、エブリワン!キートンです。
そういうルールがあるの??
こういった疑問にお答えします。
“キリスト教では、離婚が禁止されている。”
そんな噂をどこかで聞いたことがあるかもしれません。
そのせいか、
離婚くらい自由にさせてやれよ!!
なんて声も聞こえてきそうですね。
しかし、この噂は半分正解で半分間違いです。
なぜなら、離婚が禁止されているかどうかは宗派によっても違うから。
そこで今回は、クリスチャンの僕が、
- キリスト教で離婚は禁止?
- 聖書には離婚についてどう書かれている?
などについて解説していきたいと思います!
目次
キリスト教で離婚は禁止?宗派ごとに答えてみた
キリスト教において、離婚は禁止なのか?
結論から言うと、前述したように宗派によっても異なります。
まとめると以下のような感じですね。
- カトリック ➡禁止
- 正教会 ➡原則禁止
- プロテスタント➡禁止ではない
それぞれ見ていきましょう!
各宗派については、【解説】キリスト教にはどんな宗派がある?3つの主な宗派をまとめてみたをどうぞ
カトリック➡禁止
カトリックは、離婚に対して厳しいことで有名です。
一度成立した結婚は、原則として離婚で解消することは認められません。
なぜなら、結婚は神聖なものであり、一生続く永続的なものとしているからです。
その根拠としては以下のような聖句があり、結婚式において神父によって読まれます。
「そして言われた、それゆえに、人は父母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりの者は一体となるべきである』。 6彼らはもはや、ふたりではなく一体である。だから、神が合わせられたものを、人は離してはならない」。」
(マタイによる福音書19章5、6節)
つまり、神が合わせたものは、人間も教会も離すことができないと考えるのです。
実際、カトリックのサクラメントにも、”婚姻の秘跡(ひせき)”と呼ばれるものが含まれており、重視されています。
カトリック信者同士の結婚は、単に2人だけの問題ではなく、秘跡を受けることで神の前で結ばれることを意味するのです。
だからこそ、離婚をすることは”婚姻の秘跡”に対する重大な罪とされているんですね。
ただし、離婚はダメでも、重大な理由によって夫婦の同居が不可能になった場合、別居を認めることはあります。
✅サクラメントについては、“サクラメント”の意味とは?神の恵みを表す儀式!?【宗派ごとの比較表付き】をどうぞ
正教会➡原則禁止
正教会でも、離婚は原則NGです。
ただし、カトリックほど厳格ではなく、
- 結婚相手が不倫をした
- 結婚相手がキリストへの信仰を捨てた
- 結婚相手が失踪(しっそう)した
など、仕方のない理由がある場合は離婚が認められるようですね。
逆に、ただ仲が悪いくらいの理由だと、正教会から離婚の許可はおりないようです。
このように、正教会においても離婚は厳格に扱われ、各ケースに対して教会の司祭や指導者が審査を行います。
プロテスタント➡禁止ではない
宗派にもよりますが、基本的にプロテスタントにおいては、離婚は特に禁止されていません。
少なくとも、カトリックほど離婚に厳格ではなく、離婚を許容する立場を取っていますね。
ただし、宗派によっては、離婚に対して厳格な制約や条件がある場合があります。
僕の周りにも、実際に離婚を経験された信徒の方がいらっしゃいますね。
聖書には、離婚についてどう書かれている?
では、聖書には離婚についてどのように書かれているのでしょうか?
いくつか見てみましょう!
聖書については、【最強の書物】キリスト教の”聖書”とは?永遠のベストセラー!?をどうぞ
モーセの律法が語る離婚
「人が妻をめとって、結婚したのちに、その女に恥ずべきことのあるのを見て、好まなくなったならば、離縁状を書いて彼女の手に渡し、家を去らせなければならない。」
(申命記24章1節)
これは、神様がイスラエル人たちに与えられたモーセの律法の一部です。
元々は、離婚した後も夫の権利を主張する乱暴な男から、女性を守るために定められた法でした。
しかし、この法は次第に、夫が妻と都合よく離婚できるものとして扱われるようになっていきました。
例えば、
- 料理が下手
- ルックスが衰えた
- 家事ができない
- 夫に迷惑をかけるような失敗をした
などの些細な理由でも、離婚が成立すると考えられるようになったんですね。
奥さんに少しでも気に入らないところがあったらすぐ離婚、みたいな。
つまり、男性がこのモーセの律法を自分たちの都合のいいように解釈してしまったということです。
今考えると、ひど過ぎますね。。
モーセの律法については、【解説】”十戒(じっかい)”の意味とは?神からの10の決まり!?をどうぞ
イエスが語る離婚
しかし、後に現れたイエスはこのモーセの律法の解釈に対して、明確にNO!と語られました。
イエスは、山上の垂訓(説教)でこう言われたのです。
「 31また『妻を出す者は離縁状を渡せ』と言われている。 32しかし、わたしはあなたがたに言う。だれでも、不品行以外の理由で自分の妻を出す者は、姦淫を行わせるのである。また出された女をめとる者も、姦淫を行うのである。」
(マタイによる福音書5:31、32)
また、他の福音書でも、似たようなイエスの言葉があります。
「18すべて自分の妻を出して他の女をめとる者は、姦淫を行うものであり、また、夫から出された女をめとる者も、姦淫を行うものである。」
(ルカによる福音書16章18節)
つまり、ここでイエスは、不品行な理由以外での離婚を明確に否定しているのです。
ここでいう不品行というのは、婚前交渉など”正しくない性行為”のことですね。
こうした正当な理由がない身勝手な離婚は、
- これから再婚する妻にも
- その妻と結婚する相手にも
姦淫(かんいん)、つまり、不倫の罪を犯させるというのです。
なぜなら、そもそも身勝手な理由での離婚は成立していないからです。
離婚が成立していないのなら、妻と新しい結婚相手は不倫したことになりますよね。
このイエスの発言は、離婚に対する重要な考え方です。
イエスって何者!?という方は、【完全版】イエス・キリストとはどんな人物?その生涯をまとめてみた【5分で分かる】をどうぞ
まとめ:離婚が可能かどうかは宗派によって違う!
◎宗派ごとの離婚に対する考え方
- カトリック ➡禁止
- 正教会 ➡原則禁止
- プロテスタント➡禁止ではない
宗派によって、離婚への厳しさが異なることが分かりましたね!
ただ1つ確かなのは、結婚は神様がくださった素晴らしい恵みだということ。
一生を添い遂げられるような相手と結婚ができたら、人生は祝福溢れる彩り豊かなものになるでしょうね!
まあ、推測しかできないのが悲しいところですが。(👈独身)
キートンでした。
👇参考文献