ジーザス、エブリワン!キートンです。
どういう内容が書かれているの?
こういった疑問にお答えします。
あなたは、十戒(じっかい)という言葉を聞いたことがありますか?
有名なので、名前は聞いたことがある方も多いでしょう。
しかし、詳しくは知らないという方も多いかもしれません。
“十の戒め”と聞くと、何やら凄くおごそかな感じがしますがどのような内容なのでしょうか?
そこで、今回はクリスチャンの僕が、
- モーセの十戒(じっかい)とは?
- モーセの十戒の内容は?【それぞれ解説します】
- 仏教にも十戒がある?
- “十戒”という映画がある?【不朽の名作です】
などについて詳しく解説します!
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目次
モーセの十戒(じっかい)とは?
モーセの十戒とは、
十戒は石版2枚に記されており、旧約聖書の“出エジプト記”と”申命記”にその内容が書かれています。
「主はシナイ山でモーセに語り終えられたとき、あかしの板二枚、すなわち神が指をもって書かれた石の板をモーセに授けられた。」
(出エジプト記31章18節)
十戒を受け取ったのはモーセですが、この律法はモーセが率いていたイスラエル(ユダヤ)人全員に向けて神が与えられたものです。
このとき、イスラエル人はエジプトから脱出し、カナンという地に向かう途中でした。
十戒はイスラエル人が正しく生きるための基準として用いられ、後にユダヤ教の律法の基盤となっていきます。
ただし、神の律法は十戒だけでなく、全部で613あったと言われていますね。
✅モーセについては、“モーセ”とはどんな人?海を割っただけじゃない!?【5分で分かる】をどうぞ
モーセの十戒の内容は?【それぞれ解説します】
では、十戒にはどのような内容が書かれているのでしょうか。
十戒の内容は、以下の通りです。
- あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。
- あなたはいかなる像も造ってはならない。
- あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
- 安息日を心に留め、これを聖別せよ。
- あなたの父母を敬(うやま)え。
- 殺してはならない。
- 姦淫(かんいん)してはならない。
- 盗んではならない。
- 隣人に関して偽証(ぎしょう)してはならない。
- 隣人の家を欲してはならない。
十戒は、大きく2つに分けることができ、
- 1番〜4番 ➡神と人との関係
- 5番〜10番➡人と人との
関係
についてそれぞれ記されています。
①あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。
「あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない。」
(出エジプト記20章3節)
第1の戒めは、唯一である神以外の神を信じることを禁じています。
キリスト教は一神教ですからね。
“八百万(やおよろず)の神”といって、
ただし、これは必ずしも、仏様とかお地蔵様とかの分かりやすい神だけとは限らず、
- お金
- 音楽
- アイドル
- ギャンブル
- お酒
- 仕事
など、神以上に大切にしてしまっているものがあればそれもアウトです。
なぜなら、神以外のものを最重要とすることは、崇拝と変わらないからですね。
②あなたはいかなる像も造ってはならない。
「あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水のなかにあるものの、どんな形をも造ってはならない。 5それにひれ伏してはならない。それに仕えてはならない。」
(出エジプト記20章4、5節)
第2の戒めは、木や石、
なぜなら、神は目に見えず形のない偉大な存在であり、目に見える形で表すのは不可能だからです。
神は私たちが像で作れるようなちっぽけな存在ではないんですね!
日本には仏像や地蔵などの偶像がたくさんあるので、イメージしやすいのではないでしょうか。
✅偶像崇拝が禁止の理由に関しては、【Q&A】偶像崇拝が禁止の5つの理由って?クリスチャンが答えてみたをどうぞ
③あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
「あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。主は、み名をみだりに唱えるものを、罰しないでは置かないであろう。」
(出エジプト記20章7節)
第3の戒めは、神の名をみだりに、つまり、むやみやたらと呼ぶことを禁じています。
この戒めを聞いて、
と思った方もいるかもしれません。
しかし、問題は神を呼ぶときの態度です。
神の名というのは、神聖なもの。
ですから、神の名は軽々しくではなく、敬意をもって呼ばれる必要があるんですね。
最近では、
- マジ神
- 神対応
- 神ゲー
- オーマイガッド
など神の名が軽い感じで使われる場面も多いので、注意が必要です!
④安息日を心に留め、これを聖別せよ。
「安息日を覚えて、これを聖とせよ。 9六日のあいだ働いてあなたのすべてのわざをせよ。 10七日目はあなたの神、主の安息であるから、なんのわざをもしてはならない。あなたもあなたのむすこ、娘、しもべ、はしため、家畜、またあなたの門のうちにいる他国の人もそうである。 11主は六日のうちに、天と地と海と、その中のすべてのものを造って、七日目に休まれたからである。それで主は安息日を祝福して聖とされた。」
(出エジプト記20章8~11節)
第4の戒めは、安息日を特別な日として守るように命じています。
安息日というのは、天地創造が由来の、仕事などをしてはならないと定められている日のこと。
神は天地創造の際、6日間働き、7日目に休まれました。
同じように私たちも、1週間に1度の安息日を守って神を礼拝する必要があるのです。
✅安息日については、【キリスト教用語】”安息日”とは?絶対に働いちゃいけない日!?をどうぞ
⑤あなたの父母を敬(うやま)え。
「あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。」
(出エジプト記20章2節)
さて、ここからは人と人の関係に関する決まりになります。
第5の戒めは読んで字のごとく、自分の親を敬い尊重しなさいという命令です。
父も母も、神から与えられた大切な存在ですからね。
中には、
という方もいるでしょうが、親を大切にする人には大きな祝福が与えられると神は約束しています。
日頃から、親に感謝し敬意を持って接していくことが大切ですね。
⑥殺してはならない。
「あなたは殺してはならない。」
(出エジプト記20章13節)
第6の戒めは、殺人を禁じています。
なぜなら、人間は神に似せて造られた大切な存在だからです。
神は私たち人間を心から愛しておられ、その命を奪うことは大きな罪になります。
この内容を見て、
殺人がダメなんて当たり前だし、するわけないよ!
と思うかもしれませんが、これは単なる物理的な人殺しのことだけを言っているわけではありません。
イエスは、人に対して怒りや憎しみを抱くことも殺人と同じだと語られました。
「昔の人々に『殺すな。殺す者は裁判を受けねばならない』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。 22しかし、わたしはあなたがたに言う。兄弟に対して怒る者は、だれでも裁判を受けねばならない。兄弟にむかって愚か者と言う者は、議会に引きわたされるであろう。また、ばか者と言う者は、地獄の火に投げ込まれるであろう。」
(マタイ5章21節、22節)
実際、殺人というのは、怒りや憎しみから始まるものですからね。
そう考えると、この戒めも決して他人ごとではないですね。。!
⑦姦淫(かんいん)してはならない。
「あなたは姦淫してはならない。」
(出エジプト記20章14節)
第7の戒めは、姦淫(かんいん)、つまり不倫や性的な不道徳行為を禁じています。
具体的には、自分の配偶者以外の人と性的な関係を持つなということですね。
しかし、こちらも物理的なことだけを言っているのではなく、イエスはこのように語られました。
「『姦淫するな』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。 28しかし、わたしはあなたがたに言う。だれでも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである。 」
(マタイ5章27節、28節)
つまり、異性を性的な目でみるだけで姦淫になってしまうと
世の中にはポルノなどの誘惑もたくさんありますから、この戒めを守るのも容易ではないですね。
✅聖書の恋愛観については、【ストイック】聖書が語る5つの恋愛観とは?成功するために大切なことをどうぞ
⑧盗んではならない。
「あなたは盗んではならない。」
(出エジプト記20章15節)
第8の戒めは、人のものを盗むことを禁じています。
なぜなら、人にはそれぞれ所有権があり、盗みはそれを犯すことになるからですね。
例えば、
- 泥棒
- 詐欺
- 万引き
- 強盗
などが当てはまります。
⑨隣人に関して偽証(ぎしょう)してはならない。
「あなたは隣人について、偽証してはならない。」
(出エジプト記20章16節)
第9の戒めは偽証、つまり、嘘をついたりだましたりすることを禁じています。
嘘や偽りというのは、人間関係を壊してしまうもの。
いつも真実を語る誠実さを持っていきたいですね!
⑩隣人の家を欲してはならない。
「あなたは隣人の家をむさぼってはならない。隣人の妻、しもべ、はしため、牛、ろば、またすべて隣人のものをむさぼってはならない」。」
(出エジプト記20章17節)
第10の戒めは、家に限らず、他の人のものを欲しがることを禁じています。
人はないものねだりの生き物であり、他の人のものがうらやましく見えるもの。
しかし、こうした気持ちが、
- 盗み
- 殺人
- 姦淫(不倫)
- 嫉妬
などあらゆる罪へと繋がってしまうのです。
また、神は私たち人間に、それぞれ必要な恵みや祝福を与えてくださっています。
他の人のものを欲しがるということは、そうした神の贈り物に目を向けなくなってしまう危険があるのです!
仏教にも十戒がある?
実はキリスト教だけでなく、仏教の世界にも十戒というものがあります。
仏教の十戒とは、見習い男性出家者(沙弥)と見習い女性出家者(沙弥尼)が守るべき10ヶ条の戒律のことです。
具体的には、以下のような内容ですね。
- 不殺生(ふせっしょう):生き物を殺してはならない
- 不盗(ふとう):盗んではならない
- 不婬(ふいん):性交渉をしてはならない
- 不妄語(ふもうご):嘘をついてはならない
- 不飲酒(ふおんじゅ):酒を飲んではならない
- 不著香華鬘不香塗身(ふじゃくこうげまんふこうずしん):化粧をしたり装飾類を身に付けてはならない
- 不歌舞倡妓不往観聴(ふかぶしょうぎふおうかんちょう):歌や音楽、踊りを鑑賞してはならない
- 不坐高広大床(ふざこうこうだいしょう):大きく立派なベッドに寝てはいけない
- 不非時食(ふひじじき):午後に食事をしてはならない
- 不捉持生像金銀宝物(ふそくじしょうぞうこんごんほうもつ):金銀を私有してはならない
十戒はあくまでも見習い出家者が守るべき戒律ですが、仏教には他にも五戒という出家者以外が守るべき戒律もあります。
ただ、内容的には十戒の上5つとほぼ同じです。
“十戒”という映画がある!?【不朽の名作です】
かなり古い作品ですが、“十戒”というタイトルの映画が存在します。
これは主に、旧約聖書の出エジプト記を描いた作品で、モーセが十戒を受け取るシーンも出てきます。
ただ、タイトルは”十戒”となっていますが、十戒だけにフォーカスが当たっているわけではないのでご注意を。
むしろ、出エジプト記の概要といった内容になっていますね。
1956年上映の映画ですが、聖書に忠実で今見ても非常に完成度が高いです。
特に、モーセが海を割るシーンは映画史に残る名シーンなので興味ある方はご覧あれ!
まとめ:十戒は現代でも通用する神の教え!
◎十戒
- あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。
- あなたはいかなる像も造ってはならない。
- あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
- 安息日を心に留め、これを聖別せよ。
- あなたの父母を敬(うやま)え。
- 殺してはならない。
- 姦淫(かんいん)してはならない。
- 盗んではならない。
- 隣人に関して偽証してはならない。
- 隣人の家を欲してはならない。
十戒と聞くと大昔の教えという感じがしますが、こうして見ると、現代でも通用する内容であることが分かります。
例えば、殺人や盗みは法律で禁じられているし、嘘や不倫がダメなこと、親を敬うのが大切なことなど現代でも価値観は変わっていません。
十戒は、紀元前13世紀から紀元前12世紀頃のものだと言われていますから、時代を超え過ぎていますね。
新約聖書にも十戒の内容はくり返し登場しますから、心に留めておきましょう!
キートンでした。