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ロンギヌスの槍(聖槍)とは?本物は現在どこにある?【キリスト】

ジーザス、エブリワン!キートンです。

よく創作物の中で”ロンギヌスの槍”っていう武器が出てくるんだけど、これってどういうもの?

本物は今どこにあるの?

こういった疑問にお答えします。

 

名前を聞いただけでワクワクするような、かっこいい武器ってたくさんありますよね!

その中の筆頭として挙げられそうなのが、今回ご紹介するロンギヌスの槍です。

 

“アーサー王物語”や”新世紀エヴァンゲリオン”など有名な創作物なんかでもよく出てくるので、

名前を聞いたことがある方は多いのでは??

 

謎が多く、“所有する者に世界を制する力を与えられ、失うと所有者は滅びる”という伝説もあり、

色々と厨二病の心をうずうずさせてくれるアイテムですよね。うへへ。

 

ちなみに、僕の中では”聖剣エクスカリバー”と双璧をなしますね。

いや、知らんがな。。!

 

しかし、ロンギヌスの槍がどのようなものなのか、どんなルーツがあるのかまでは知らない方も多いのでは??

実は、ロンギヌスの槍のルーツは聖書にあるのです。

 

そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、

  • ロンギヌスの槍とは?
  • ロンギヌスの槍の本物は現在どこにある?【複数あり】
  • ヒトラーもロンギヌスの槍を狙った?

などについてわかりやすく解説します!

ロンギヌスの槍とは?

ロンギヌスの槍とは?

ロンギヌスの槍とは、キリスト教の聖遺物(せいいぶつ)の1つで

十字架に架けられたイエスの生死を確かめるためにわき腹を刺したとされる槍のことです。

 

そのため、ロンギヌスの槍はキリストの受難(十字架で受けた苦しみ)の象徴とされ、

  • 聖槍(せいそう)
  • 運命の槍(主に英語圏で)

とも呼ばれます。

なぜロンギヌスなのかというと、この槍を持っていたローマ兵の名がロンギヌスだとされているからですね。

 

その様子は、新約聖書の”ヨハネによる福音書”に書かれており、槍で刺されたイエスの体からは血と水が出てきたとあります。

こうして、イエスは確実に亡くなられたということが確認されました。

「しかし、彼らがイエスのところにきた時、イエスはもう死んでおられたのを見て、その足を折ることはしなかった。 34しかし、ひとりの兵卒がやりでそのわきを突きさすと、すぐ血と水とが流れ出た。

(ヨハネによる福音書19章33、34節)

上の内容を見て分かる通り、ロンギヌスという名前は聖書の正典には出て来ません。

ただし、聖書の外典である“ニコデモの福音書”(”ピラト行伝”)には出てきますね。

 

伝承によると、ロンギヌスは目が不自由でしたが、

槍を刺した際に伝って落ちたイエスの血が彼の目に入ると、視力が回復したんだとか。

キートン
キートン
この辺りも聖書に書かれていないので、どこまで本当かは分からないですけどね!

 

ちなみに、ジェノヴァの大司教であるヤコブス・デ・ウォラギネが書いた”黄金伝説”によると、

ロンギヌスは後に洗礼を受け、カイサリアという地で28年間修道士のような生活を送った後、迫害されて殉教したとされています。

 

その後、彼は聖ロンギヌスとして崇敬され、現在もバチカン市国には槍を持った聖ロンギヌスの像があります。

👇実際の像

ロンギヌスの槍の本物は現在どこにある?【複数あり】

では、ロンギヌスの槍は現在どこにあるのでしょうか?

実は、ロンギヌスの槍と言われているものが現在複数存在しているのです。

 

本来は1つしかないはずですが、そのためにどれが本物かも分からない状態なんですね。

まあ、こういうところがまた冒険心をくすぐられるわけですが。(にやり)

 

というわけで、それぞれがどこにあるのかを詳しく見ていきましょう!

  • エチミアジン大聖堂
  • ホーフブルク宮殿
  • アンティオキア
  • サン・ピエトロ大聖堂

エチミアジン大聖堂

エチミアジン大聖堂

エチミアジン大聖堂は、アルメニア共和国のノアの方舟が流れ着いたとされるアララト山の近くにある大聖堂です。

キートン
キートン
アルメニア共和国は、世界で最初のキリスト教国家だと言われています!

 

この大聖堂には宝物館があり、そこにロンギヌスの槍が展示されています。

👇実物がこれ

現地に行けば、誰でも見ることができるみたいですよ!

伝承によると、迫害から逃れてアルメニアにやって来た12使徒タダイが、この槍を持っていたとされています。

 

そのために、タダイは異教徒に恐れられて殺されてしまいますが、

生前にタダイが異教徒からキリスト教へと改宗させたクリスチャンたちが残されていました。

 

そのクリスチャンたちはタダイの死後、ロンギヌスの槍を秘密の洞窟に隠したのです。

その後、ロンギヌスの槍の行方は一時期分からなくなりますが、現在のゲルガド修道院のある場所で発見されました。

ホーフブルク宮殿

ホーフブルク宮殿

ウィーンにあるホーフブルク宮殿にも、ロンギヌスの槍とされているものがあります。

👇実物がこちら

こちらも、現地に行けば誰でも見ることができるようです!

ヨーロッパの歴史と大きく関わっているため、西ヨーロッパでロンギヌスの槍といえばこの聖槍を指すんですね。

 

例えば、キリスト教を公認したことで知られるローマ皇帝コンスタンティヌス帝に関するお話が有名です。

伝承によると、コンスタンティヌス帝が現れる少し前に、ローマ帝国の軍団長だったモーリスという人物がロンギヌスの槍を持っていました。

 

しかし、当時のローマ皇帝マクシミアヌスがキリスト教迫害を行い、モーリスは殉教してしまいます。

こうして、モーリスが持っていたロンギヌスの槍は、マクシミアヌスの手に渡りました。

 

その後、ローマ皇帝になったコンスタンティヌスはこの槍を受け継ぎ、

そこから数々の勝利を収めてローマ帝国を再統一したのです。

キートン
キートン
ここから、ロンギヌスの槍に関する不敗神話が生まれていくんですね。。!

 

これ以降、ロンギヌスの槍は歴代のローマ皇帝に受け継がれていき、

ロンギヌスの槍などのキリスト教に関する聖遺物が支配と権威の証となっていきました。

 

そして、こうした影響は後世のヨーロッパの君主たちにも及んでいきます。

ローマ帝国とキリスト教の関係は、【世界史】ローマ帝国でのキリスト教の歴史をざっくりまとめてみたをどうぞ

アンティオキア

アンティオキア

現在、誰でも見ることができるロンギヌスの槍は上記の2本だけですが、他にもロンギヌスの槍に関する伝承が2つあります。

1つ目が、トルコのアンティオキアで発見されたというものです。

 

アンティオキアといえば、“クリスチャン”という言葉が生まれたキリスト教の聖地として知られていますね!

「彼を見つけたうえ、アンテオケに連れて帰った。ふたりは、まる一年、ともどもに教会で集まりをし、大ぜいの人々を教えた。このアンテオケで初めて、弟子たちがクリスチャンと呼ばれるようになった。

(使徒行伝11章26節)

これは、11世紀に十字軍がイスラム教徒に包囲されて、苦戦しているときのこと。

ある十字軍の兵士の夢の中に、12使徒のアンデレが現われ、

アンデレ
アンデレ
教会の地下を掘りなさい。

と告げられます。

 

言われた通りに教会の地下を掘ってみると、なんとそこにはロンギヌスの槍があるではありませんか!

すると、十字軍の兵士たちの士気は一気に高まり、イスラム軍を打ち負かしたというのです。

 

何だか、いかにも漫画や映画でありそうなお話ですね!

しかし、その後ロンギヌスの槍は行方不明になってしまいました。

サン・ピエトロ大聖堂

サン・ピエトロ大聖堂

2つ目は、現在もバチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に保管されているというものです。

 

具体的には、1492年にオスマン・トルコの君主であるバヤズィト2世が、

聖墳墓教会にあったとされるロンギヌスの槍を教皇インノケンティウス8世に贈ったと言われています。

 

それ以来、サン・ピエトロ大聖堂に置かれるようになったというんですね。

キートン
キートン
ただし、こちらのロンギヌスの槍は公開されていません!

 

このように、ロンギヌスの槍は世界各地にあり、どれが本物かは謎に包まれたままです。

ヒトラーもロンギヌスの槍を狙った?

ヒトラーもロンギヌスの槍を狙った?

ここまで見てきたように、ロンギヌスの槍には様々な伝説があり、そのためにこの槍を手に入れようとした権力者たちがたくさんいました。

その中の1人が、ナチスドイツのアドルフ・ヒトラーだと言われています。

 

ヒトラーはまだ若い美術学生だった頃に、ウィーンでロンギヌスの槍を目にし、こう思ったそうです。

ヒトラー
ヒトラー
この槍を手に入れられれば、俺は世界を制覇できる。。!

と。

この頃から既に、独裁者としての片鱗が垣間見えていますね。恐ろしや。。

 

やがてヒトラーはドイツ国内で勢力を強め、ドイツ国の首相にまで上り詰めます。

そして、1938年にオーストリアを占領すると、ついにロンギヌスの槍を手にすることができたのです。

 

ヒトラーはロンギヌスの槍をオーストラリアのウィーンからドイツのニュルンベルクに移すと、

部下のハインリッヒ・ヒムラーにより”聖槍の騎士団”が組織され、ロンギヌスの槍は厳重な警備のもとに置かれました。

 

その後もヒトラーは世界征服を企みますが、1945年に第二次世界大戦で連合軍に追い詰められて自殺。

ロンギヌスの槍はアメリカ軍に奪われ、ウィーンに戻されました。

キートン
キートン
こうして見ると、ロンギヌスの槍には、野心の強い人物を狂わせる魔力があるのかもしれません。。!

まとめ:ロンギヌスの槍の本物はどこにあるのか分からない!

まとめ:ロンギヌスの槍の本物はどこにあるのか分からない!

結局のところ、本物のロンギヌスの槍が現存しているのか、現在どこにあるのかは不明です。

ロンギヌスという人物がいたのかについても、その後の生涯についても全く聖書には書かれていません。

 

ただ、こうした事実よりもずっと重要で、確かなことが1つあります。

それは、イエスキリストが私たち人間の罪のために十字架に架かって死なれたということです。

 

そして、そのキリストを信じたときに私たちは救われます。

ですから、ロンギヌスの槍の都市伝説に惑わされず、この事実に目を向けましょう!

 

全ての真実は聖書にあるのですから。

まあ、本物のロンギヌスの槍は僕が持ってるんですけどね。(まさかの展開)

 

キートンでした。

まとめ:十字架刑は肉体的にも精神的にも霊的にも大きな苦痛がある刑!
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👇参考文献

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キートン
月間15万PVを達成! プロテスタントクリスチャンで、愛称は"キートン"(本名:辻 勇輝)。 キリスト教の面白さを伝えるために、分かりやす~く情報を発信中。 所属教会は”ひばりが丘バイブルチャーチ”です。 趣味は、曲作り、映画鑑賞、読書、筋トレ、散歩など。

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