聖書物語シリーズ

【聖書】99匹の羊のたとえとは?解釈も含めてわかりやすく解説

ジーザス、エブリワン!キートンです。

聖書に書かれている”99匹の羊のたとえ”ってどんなお話?

詳しい内容や込められたメッセージなどについて知りたいなあ。。

こういった疑問にお答えします。

 

今回はイエスキリストのたとえ話の1つ、“99匹の羊のたとえをご紹介したいと思います。

短いお話ですが、これは神様がどういうお方なのかがよく分かるたとえですね。

 

とは言え、聖書をあまり読んだことがない方や、詳しい内容を知らない方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、

  • “99匹の羊のたとえ”の内容
  • “99匹の羊のたとえ”に込められたメッセージ

について解説していきたいと思います!

イエスのたとえ話については、【2020年】イエスのたとえ話って何がある?主なものをまとめてみたをどうぞ

“99匹の羊のたとえ”とは?

“99匹の羊のたとえ”とは、新約聖書の”ルカによる福音書”と”マタイによる福音書”に書かれている

イエス・キリストのたとえ話の1つです。

 

“見失った羊のたとえ”と言われることもありますね。

内容は、羊飼いが99匹の羊を残して見失った1匹の羊を探しに行くというもの。

 

これは羊飼いがイエス・キリスト、見失った羊が罪人を表しており“神様の憐れみ深さ”が全体のテーマになっています!

イエスキリストについては、【完全版】イエス・キリストとは?その生涯を簡単にまとめてみたをどうぞ

“99匹の羊のたとえ”の内容

「そこでイエスは彼らに、この譬をお話しになった、 4「あなたがたのうちに、百匹の羊を持っている者がいたとする。その一匹がいなくなったら、九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を見つけるまでは捜し歩かないであろうか。 5そして見つけたら、喜んでそれを自分の肩に乗せ、 6家に帰ってきて友人や隣り人を呼び集め、『わたしと一緒に喜んでください。いなくなった羊を見つけましたから』と言うであろう。 7よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、天にあるであろう。」

(ルカによる福音書15章3~7節)

ある日、徴税人や罪人がイエスのお話を聞こうと、周りに集まってきました。

 

すると、それを見ていたファリサイ派や律法学者の人たちは、これを批判して言いました。

ファリサイ派・律法学者
ファリサイ派・律法学者
おい、この人は罪人たちと付き合い、一緒に食事までしているぞ。

イエスはそれを聞いて、1つのたとえ話を語られました。

イエス
イエス
あなたがたが100匹の羊を飼っていたとして、そのうちの1匹を見失ったら、あなたがたはどうしますか?

きっと99匹を野原に残して、見失った1匹の羊を必死で探し回るでしょう。

そして、見つけたら喜んでその1匹を家に持って帰り、友人や近所の人たちを呼び集めてこう言うでしょう。

『いなくなっていた羊が見つかったので、皆さんも一緒に喜んでください!』と。

このように、99人の正しい人よりも、1人の罪人が神のもとに帰ってきたときのほうが天に大きな喜びがあるのです。

ファリサイ派や律法学者については、【まとめ】聖書時代のユダヤ教の主な宗派4つをざっとまとめてみたをどうぞ

徴税人は嫌われ者だった!?

イエスの周りには徴税人という人たちがいましたが、彼らはどういう人たちだったのでしょうか。

徴税人というのは、ローマ皇帝への税をユダヤ人たちから集めるのが仕事でした。

 

しかし、支配者であるローマ人の手先であること、

決められた税より多くのお金を取ることなどが原因で、人々からは嫌われていました。

 

だからこそ、ファリサイ派や律法学者たちはそんな徴税人と仲良くしているイエスを批判したわけです。

「さて、取税人や罪人たちが皆、イエスの話を聞こうとして近寄ってきた。 2するとパリサイ人や律法学者たちがつぶやいて、「この人は罪人たちを迎えて一緒に食事をしている」と言った。」

(ルカによる福音書15章1、2節)

イエスの弟子の1人、マタイも元は徴税人だにゃ〜。

 

ファリサイ派や律法学者たちはこういった人たちを嫌い、近づくことさえしませんでした。

しかし、イエスは違いました。

 

イエスはむしろ、こういった罪人と積極的に交流していかれました。

「さて、取税人や罪人たちが皆、イエスの話を聞こうとして近寄ってきた。」

(ルカによる福音書15章1節)

そして、このたとえ話を通して、徴税人のような罪人さえ神様は憐れんでくださるんだということを語られたのです。

【解釈】”99匹の羊のたとえ”のテーマは、”神様の憐れみ深さ”!?

先程からもお話している通り、このお話のテーマは“神様の憐れみ深さ”です。

まず、登場人物たちがそれぞれ何をたとえているのかまとめてみましょう。

◎登場人物たちがたとえているもの

  • 羊飼い      ➡神様(イエスキリスト)
  • 99匹の羊    ➡神様と共に歩んでいる正しい人
  • 見失った1匹の羊➡神様に背いている罪人

これを見ると分かる通り、”見失った1匹の羊”というのはイエスの周りにいた徴税人や罪人たちのことだったんですね。

 

神様はこうした羊が自分のもとに帰ってくるように探し回ってくださるんです。

さて、皆さんが思っている以上に“羊”というのは無力な動物です。

 

どれくらい無力かというと、これくらい。

◎羊の弱さを表す特徴

  • 臆病
  • 身を守るために群れる
  • 倒れると自力で起き上がれない
  • 狼などに襲われたら終わり
  • 群れからはぐれたら戻って来れない

(詳しくは、【羊の性格・性質】羊の無力さを表す5つの特徴とは?【人間は羊です】を参照)

こりゃあ酷い。。!

 

このように、羊というのは自分たちだけでは何もできないか弱い存在なのです。

まずは前提として、羊飼いである神様はそんな弱い私たちをいつも見守って下さっていることを知りましょう。

 

これだけでも充分憐れみ深いですが、それだけではありません。

もし皆さんなら、100匹の羊のうち1匹がいなくなってしまったらどうするでしょうか?

 

人によっては、

羊1匹くらいいなくなってもあと99匹もいるし、別にいっか。

と考えるかもしれません。

しかし、神様は違います。

 

神様はいなくなった1匹を見捨てず必死で探されるお方なのです。

なぜなら、神様にとって私たち人間は、1人の例外もなく大切で愛おしい存在だから。

 

ですから、罪人であるはぐれ羊が見つかれば、はぐれたことを怒鳴るわけでもなく大喜びで抱きしめてくださいます。

「よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、天にあるであろう。」

(ルカによる福音書15章7節)

何と大きな愛でしょうか!

 

ですから、罪を犯してしまったときでも、

自分は神様に背いたから、合わせる顔がない。。

もうゆるしてもらえないんだろうな。。

と考えてはいけません。

神様は私たちが罪を悔い改めれば必ずゆるしてくださるお方です。

 

聖書にもこうあります。

「もし、わたしたちが自分の罪を告白するならば、神は真実で正しいかたであるから、その罪をゆるし、すべての不義からわたしたちをきよめて下さる。」

(ヨハネの第一の手紙1章9節)

神様から離れてしまったときは、すぐに悔い改めて神様のもとに帰りましょう!

 

神様は大きな愛で、温かく迎え入れて下さいます。

罪がどういうものかは、キリスト教の”罪”とは何?本質は1つだけです【クリスチャンが回答】をどうぞ

まとめ:罪を犯したらすぐに悔い改めて神様のところへ帰ろう!

いかがでしたか?

短いお話ですが、神様の私たちへの愛の大きさが分かる感動的なお話ですよね!

 

私たちは生きていれば必ず罪を犯します。

しかし、自分の罪に気づいたらすぐに悔い改めて神様のところへ立ち帰りましょう!

 

神様は温かく迎え入れてくださいますよ!

いやー、それにしても羊飼いなんて大変な仕事、自分には絶対ムリだなあ。

 

だって、羊おいしそうなんだもん。(食うな)

キートンでした。

まとめ:イエスキリストはたとえ話の達人!
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キートン
月間15万PVを達成! 信仰生活28年のプロテスタントクリスチャンで、愛称は"キートン"(本名:辻 勇輝)。 キリスト教の面白さを伝えるために、分かりやす~く情報を発信中。 所属教会は”ひばりが丘バイブルチャーチ”です。 趣味は、曲作り、映画鑑賞、読書、筋トレ、散歩など。

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