ジーザス、エブリワン!キートンです。
持って帰ってもいいのかな?
こういった疑問にお答えします。
あなたはホテルに行ったとき、部屋に聖書が置いてあるのを見たことはありませんか?
ベッドの近くにあるナイトスタンドやデスクの引き出しに聖書を見つけて、
置いてくれるように頼んだわけでもないのに。。
と疑問に思ったこと、あなたも1度はあるのではないでしょうか?
ホテルによく行く方は、首がもげるくらい共感してくれているはずです。
ただ、これは神父や牧師の忘れ物でもなければ、ホテル側が何となく置いているわけでもありません。
ホテルに聖書が置いてあるのにはとある理由があるのですが、これを知らずにいる方も多いです。
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が
- ホテルに聖書があるのはなぜ?
- ホテルの聖書は持って帰ってもいい?
- ホテルにある聖書の種類
- ホテルが廃業になったら聖書も撤去される?
- 他の国のホテルにも聖書はある?
- おすすめの聖書
について解説します。
目次
ホテルに聖書があるのはなぜ?
ホテルに聖書が置かれている理由には、意外と知られていない興味深い背景があります。
- 国際ギデオン協会による活動
- 世界中のホテルでの聖書普及
以下で詳しく解説していきましょう!
国際ギデオン協会による活動
ホテルの部屋に聖書が置かれている理由には複数の説がありますが、最も広く知られているのは、
国際ギデオン協会による活動に起源があるというものです。
国際ギデオン協会
➡1908年にアメリカで設立され、約200ヶ国で活動するキリスト教の非営利団体。特に聖書の普及に力を入れています。
ただし、キリスト教の「教会(Church)」とは違い、特定の教団や教派には属していません。
この団体が設立されるきっかけとなったのは、1898年にウィスコンシン州ボスコベルの小さなホテルで、
2人のビジネスマンが偶然、相部屋になったことでした。
このうちの1人には、毎晩必ず寝る前に聖書を読んで祈る習慣があり、
お互いがクリスチャンであることを知った2人は共に聖書を読み、祈りをささげるように。
その内に、
という話になり、1899年に協会が設立されていきました。
ギデオンという名前は、旧約聖書の士師記に登場するギデオンという人物からとられています。
その後、1908年にモンタナ州のホテルに25冊の聖書を贈り、ホテルへの聖書配布が始まっていきました。
世界中のホテルでの聖書普及
国際ギデオン協会は1899年の創立以来、全世界で24億冊を越える聖書をホテルだけでなく病院や刑務所などに配布し、
- 自衛官
- 警察官
- 学生
- 医療関係の人々
などの人たちにも贈ってきました。
また、日本でも多くのホテルや旅館に聖書を贈っており、合計約4000万冊が贈られていますね。
他の宗教の信者が多い国々でも同じような活動が行われていて、これによってギデオン協会は、
神の言葉である聖書を1人でも多くの人が読んでくれることを願っているのです。
実際、絶望の中でホテルに宿泊した人が聖書を読んで希望を得たという話もあり、自殺防止にも役立っています。
こんなところからも、聖書には私たち人間の心に響く多くの言葉が書かれているということが分かりますね。
ちなみに、ギデオン協会の働きは、寄付と献金によって支えられているんだとか。
👇聖書によって人生が変わった人たちのエピソードが、ギデオン協会の公式サイトにも載っているので興味のある方はどうぞ!
ホテルの聖書は持って帰ってもいい?
では、ホテルにある聖書を勝手に持ち帰ってもいいのでしょうか?
分かってますよ、あなたもホテルで聖書を見つけて、
とそわそわビクビクしたことがあるんですよね??(あれ、ない?)
実際に日本国際ギデオン協会のサイトからお問い合わせしてみた結果、以下のような趣旨のご回答をいただきました。
- ホテルの部屋にある聖書はホテルの備品であり、ホテルが管理している
- もし聖書が欲しいならホテルのフロントに相談してみると良い
- ホテルによっては補充用の聖書も在庫されていたりするので、良い対応をしてもらえるはず
ですので、ホテルにある聖書は勝手に持ち帰らず、まずはフロントに相談しましょう。
聖書はあくまでもホテルの備品ですし、ホテルには物品の補充という仕事もあります。
当然、聖書も補充すべき物品の1つであり、事前にホテルへ相談しておけばホテル側としても補充の際に助かるようですね。
ホテル側がオッケーしてくれれば、無事に聖書を持って帰ることができるでしょう!
ホテルにある聖書の種類
聖書にも様々なものがありますが、ホテルにある聖書はどのようなタイプのものなのでしょうか?
- ギデオン聖書
- その他の聖書
以下で詳しく見ていきましょう!
ギデオン聖書
まず、最も一般的にホテルの部屋で見かけるのが、ここまでご紹介してきた通り、
ギデオン協会によって配布されているギデオン聖書です。
ホテルにあるギデオン聖書には、以下のような特徴があります。
ちなみに、ギデオン協会の日本語聖書では、主に新改訳・新共同訳が用いられているそうです。
✅聖書訳の違いについては、読みやすいおすすめ聖書をクリスチャンがご紹介【聖書訳の比較も】を参照
その他の聖書
ただ、もちろん、ホテルにある全ての聖書がギデオン協会のものというわけではありません。
ホテルにあるその他の聖書には、以下のようなものがあります。
- 和英対訳聖書
➡日本語と英語が一緒に書かれている聖書。特に国際的なお客さんが多いホテルに置かれていることがある。
- 現代語訳聖書
➡昔の言葉で書かれた聖書を現代の言葉や表現に訳された聖書。聖書の教えをより身近に感じることができる。
- 特定の宗派の聖書
➡カトリックやプロテスタントといった特定の宗派に属する聖書もある。これらの聖書には、その宗派の教えや解釈に基づいた注釈が載っている場合も。
- 子供向け聖書
➡子供たちが読みやすいように作られた聖書。難しい言葉や表現を簡単にしたり、絵やイラストをたくさん使ったりして、聖書の物語や教えを分かりやすく伝えている。
また、ホテルによっては、これらの聖書の他にも異なる宗教の聖典を置いていることもあります。(後述)
ホテルが廃業になったら聖書も撤去される?
ホテルに聖書が置いてあるといっても、ホテルも永遠に存続するわけではありません。
もし仮にホテルが廃業になってしまったら、聖書も撤去されてしまうのでしょうか?
- 団体から提供された聖書は再利用される
- 聖書の撤去を要求された例も
団体から提供された聖書は再利用される
ギデオン協会によると、ホテルが廃業する際、備え付けていた聖書を返却したいという要望を受けることが実際にあるそうです。
その際はギデオン協会が聖書を引き取った後、傷み具合などを確認した上で、
ホテル以外の聖書を必要とする人たちに贈るんだとか。
聖書の撤去を要求された例も
一方で、ホテルの廃業ではなく、聖書を撤去して欲しいと要求される場合もあります。
例えば、過去にアメリカの団体「宗教からの自由財団」(FFRF)が、全てのホテルの客室から国際ギデオン協会の聖書を撤去し、
代わりにチャールズ・ダーウィンの「種の起源」を置くように求めるキャンペーンを始めたことがありました。
彼らは、
と主張。
全米ホテル・モーテル協会に対して、聖書を撤去するよう申し入れたんですね。
このように、人々の反発によってホテルの客室からの聖書撤去を要求されたことも過去にあったんですね。
クリスチャンの僕からしたら、悲しいことですが。。
(✅参考記事「無神論者、「聖書なし」のホテル客室求める呼び掛け 代わりにダーウィンの「種の起源」設置求める」)
他の国のホテルにも聖書はある?
では、この”ホテルの部屋に聖書が置かれている”という現象は、世界中のホテルで共通しているのでしょうか?
それとも、日本だけのあるあるなんでしょうか?
- 世界の各地のホテルにある
- ただし、地域やホテルによっても異なる
こちらも詳しく見ていきましょう!
世界の各地のホテルにある
結論から言うと、ホテルに聖書が置かれているのは日本だけではなく、世界中の多くのホテルでも見られます。
特に、アメリカやヨーロッパ、その他キリスト教徒の比率が高い国々でこの習慣が見られますね。
中には、ホテルに聖書が置いてないとクレームが発生する国もあるそうですよ。
もちろん、世界中のホテルに聖書が普及しているのは、ギデオン協会などの組織による活動の貢献が大きいですね。
ただし、地域やホテルによっても異なる
ただし、当然ですが、全てのホテルで聖書が見られるわけではありません。
なぜなら、宿泊するお客さんの中には、様々な宗教を信じている人たちがいるから。
特に海外のお客さんはそうですよね。
例えば、
- イスラム教のコーラン
- ユダヤ教のタナハ(旧約聖書)
- ヒンドゥー教のバガヴァッド・ギーター
- 仏教の経典
などです。
我々日本人には、なじみがないものがほとんどですが。。
これらの聖典を部屋に置くことで、ホテルは様々な宗教的背景を持つお客さんに対応しているんですね。
また、これらの聖典を通じて、お客さんの異なる文化や宗教に対する理解が深まるという狙いもあります。
ですから、様々な国に行く機会があれば、ホテルにどんな本が置かれているのか見てみるのも面白いかもしれませんね。
普段ならまず触れることのない本に出会えるかもしれませんし!
おすすめの聖書
★無料で読める聖書
★おすすめの聖書
ホテルに聖書があるのはギデオン協会の働きが大きい!
ホテルの部屋に置かれている聖書には、ギデオン協会による活動が大きく関わっていたんですね。
しかも、それが日本だけでなく、世界中のホテルにも共通だというのは驚きです。
それにしても、自殺防止にもなっている聖書は、改めてすごい書物だなあと感じます。
今後も聖書に書かれた神の言葉は、時代も国境も越えて多くの人の心に届き続けるのでしょう。
ぜひホテルに行った際は、部屋に聖書がないか確認してみてくださいね!
ただし、聖書は勝手に持ち帰らず、フロントに相談するのを忘れずに!
キートンでした。
👇参考サイト