ジーザス、エブリワン!キートンです。
結婚式などでもおなじみな牧師さんや神父さん。
しかし、皆さんは牧師と神父の違いをちゃんと分かっていますか??

確かに、教派の違いというのも大きいです。
しかし、実は神父と牧師には教派以外にも様々な違いがあるのです!
そこで、クリスチャンの僕が神父と牧師の違いを6つご紹介していきたいと思います。
もう区別がつかないなんて言わせませんよ!
☟牧師と神父についてはこちらの記事をどうぞ


Contents
神父と牧師の違いとは?
さて、早速神父と牧師の違いについて見てみましょう!
◎牧師と神父の6つの違い
- 牧師はプロテスタント、神父はカトリックや正教会
- 牧師は職名、神父は呼び名
- 牧師は教職者、神父は聖職者
- 牧師は結婚できる、神父は結婚できない
- 牧師は男女どちらでも可、神父は男性のみ
- 牧師は服装の決まりなし、神父には服装の決まりあり
☟表でまとめるとこんな感じ
牧師 | 神父 | |
教派 | プロテスタント | カトリック、正教会 |
名前の役割 | 職名 | 呼び名 |
立場 | 教職者 | 聖職者 |
結婚 | 可 | 不可 |
男女どっち? | 男女どちらも可 | 男性のみ |
服装の決まり | なし | あり |
こうしてみると、細かい違いがいくつかあることが分かりますね。
それぞれ深掘っていきましょう!
①牧師はプロテスタント、神父はカトリックや正教会

◎教派
- 牧師➡プロテスタント
- 神父➡カトリック、正教会
これは最も基本的で分かりやすい違いですね。
プロテスタントの教会にいるのが牧師、カトリック教会や正教会にいるのが神父です。
でも、意外とこの違いを知らなかった方も多いのでは??
同じ教会内に牧師と神父がどちらもいるわけではないです。
それは、カレーライスをケチャップと一緒に食べるくらいありえないことですね。

最低でも、ここは絶対に押さえておいてくださいね!

②牧師は職名、神父は呼び名

◎名前の役割
- 牧師➡職名
- 神父➡呼び名
牧師と神父は一緒に並べられることが多いですが、どっちも職業の名前だと思っていませんか?
いえいえ、実は牧師は職名ですが、神父というのは職名ではなく呼び名なのです。
神父の正式な職名は”司祭”であり、一般の信徒が敬意をこめて”神父”と呼んでいるに過ぎないんですね。
では、牧師の呼び名は何かというと“先生”。
分かりやすく表にまとめるとこんな感じ。
教派 | カトリック、正教会 | プロテスタント |
敬称(呼び名) | 神父 | 先生 |
職名 | 司祭 | 牧師 |
ですから、本来なら“牧師と司祭”あるいは、“先生と神父”というように並べるのが正確なのです。

まあでも、司祭にはあまりなじみがないし、先生というと学校の先生っぽくてややこしいので、
やっぱり”牧師と神父”という並びが一番しっくりきますね!
③牧師は教職者、神父は聖職者

◎立場
- 牧師➡教職者
- 神父➡聖職者
牧師は、プロテスタント教会において“教職者”という立ち位置にあり、一般の信徒との間に上下関係はありません。
なぜなら、プロテスタントには神の前ではキリスト者全員が平等であるという”万人祭司”の考え方を持っているから。
そのため、サクラメントなどの儀式も牧師以外の一般の信徒でも行うことができます。
一方で、神父の立ち位置は“聖職者”であり、一般の信徒よりも位が上です。
☟カトリックには教皇をトップとする”聖職位階制度”がありますからね。
◎ローマ・カトリック教会の位階(偉い順)
- 教皇 ➡︎イエス・キリストの代理人と言われる、ローマ・
カトリック教会のトップ - 司教 ➡︎全世界で2500に分けられた教区を管理。司祭や長老以下の聖職者の叙階(聖職者の任命)を行える。
- 司祭 ➡︎教区内の教会を管理。いわゆる”神父”のことで、ミサや洗礼などを行える。
- 助祭 ➡︎司祭を援助。
- 副助祭➡︎助祭を補助。
神父、つまり司祭はその中の役職の1つなのです。
ですから、サクラメントなどの儀式も一般の信徒には行えません!
その分、責任も神父のほうが牧師よりも重いと言えるでしょう。


④牧師は結婚できる、神父は結婚できない

◎結婚
- 牧師➡可
- 神父➡不可
牧師さんには独身制の考え方がないため、自由に結婚ができます。
実際、うちの教会の牧師先生も結婚しておられ、奥さんも牧師として奉仕をされていますよ!
一方で、神父さんには結婚がゆるされていません。
つまり、神父というのは独身でなくてはなれないのです。
それだけ、神様中心の生き方が求められているということですね。

ただし例外もあり、東方典礼カトリック教会や聖公会にて既に結婚している聖職者が改宗して
カトリックの神父になった場合は、既婚でもオッケーなんだとか。(ややこしい)
また、正教会の場合、司祭になる前の”輔祭(ほさい)”という役職に就く前の結婚はゆるされています。
ちなみに、2019年にバチカンで行われた司教会議では既婚男性でも司祭になれるようにしようという提案が採択されました。
もしかしたら今後、900年続いているカトリックの独身制の伝統が変わるかもしれませんね!

⑤牧師は男女どちらでも可、神父は男性のみ

◎男女どっち?
- 牧師➡男女どちらも可
- 神父➡男性のみ
牧師には男のイメージがあるかもしれませんが、実は男女どちらでもなることができます。
僕の教会にも3人の牧師先生がいらっしゃいますが、そのうち2人が女性です。
まあでも、実際には女性の牧師に対しては否定的な意見も多く、あまり女性牧師は多くないのが現状です。
うちの教会でも、基本的には男性の牧師先生がメインですし!
一方で、神父になることができるのは男性のみ。
つまり、先ほどの条件も合わせると、神父は独身の男性しかなれないということです。

これはカトリックや正教会において、伝統的な男社会的なものが未だに残っているからでしょうね。
結婚願望が強めな人には神父は厳しいですね!

⑥牧師は服装の決まりなし、神父には服装の決まりあり

◎服装の決まり
- 牧師➡なし
- 神父➡あり
牧師には服装の決まりはなく基本的には自由です。
とは言え、あまりにもラフすぎるのもよろしくないので、白シャツやスーツを着ることが多いですね。
また、洗礼式などの儀式の場合は、全身真っ白の服を着たりもします。
一方で、神父にはある程度決められた服装があります。
最も基本となるのは”キャソック”(あるいは”スータン”)と呼ばれる襟のある真っ黒な服です。
これは足元まで届くほどの長さがある神父のいわば普段着であり、見れば皆さんも

となるのでは??
また、正教会では”リヤサ”や”ポドリャスニク”と呼ばれる服が、このキャソックにあたります。
ちなみに、ミサや礼拝の際には
- “アルバ”➡ローブ
- “ストラ”➡帯
- “カズラ”➡マントのような服
などを別に着ます。
いやー、僕だったらこんなに色んな服を着させられたら、
うっとうしくて数分で全裸になるでしょうね。(ただの変質者)
それにしても着るものが多い。。

おまけ:日本の結婚式を行うのはほとんど牧師!?

これは余談ですが、日本で行われる結婚式を執り行っているのはほとんどが牧師です。
なぜなら、神父さんは基本的にカトリック信者同士の結婚にしか立ち会えないからです。
日本にはカトリック信者どころか、クリスチャン自体がほとんどいません。
クリスチャンでもなんでもない一般のカップルの結婚式に、神父さんは来てくれないのです。

ですから、もし神父さんに来て欲しいなら夫婦そろってカトリックに改宗するしかありません!
ってか、今すぐ改宗してください!!おっと、本音が漏れてしまった。
一方で、プロテスタントにはそんな決まりはありませんから、結果的に牧師さんが一般カップルの結婚式を執り行うことになります。
ただし、ここにも大きな落とし穴が!
何と、結婚式を執り行う牧師さんは正式な牧師さんでない可能性があります!

どういうことかというと、結婚式の日が日曜日で牧師さんが教会で忙しい場合などは、
代わりにバイトの“なんちゃって牧師さん”が結婚式を執り行うことがあるのです。
もちろん、キリスト教の知識はある程度持っていますが。
ですから、ちゃんとした牧師さんにお願いしたいときは事前にしっかり確認しておいてくださいね!
でないと、牧師でもなんでもないアルバイトの人に大切な一大イベントを取り仕切られてしまいますよ!
そんなの、三ツ星レストランに行ったのに、見習いの料理を食べさせられるくらい悲しいことですから。

まとめ:牧師と神父には明確な違いがある!

◎牧師と神父の6つの違い
- 牧師はプロテスタント、神父はカトリックや正教会
- 牧師は職名、神父は呼び名
- 牧師は教職者、神父は聖職者
- 牧師は結婚できる、神父は結婚できない
- 牧師は男女どちらでも可、神父は男性のみ
- 牧師は服装の決まりなし、神父には服装の決まりあり
牧師 | 神父 | |
教派 | プロテスタント | カトリック、正教会 |
名前の役割 | 職名 | 呼び名 |
立場 | 教職者 | 聖職者 |
結婚 | 可 | 不可 |
男女どっち? | 男女どちらも可 | 男性のみ |
服装の決まり | なし | あり |
牧師と神父、似ているようで結構色んな違いがあることが分かりましたか??
まあ、最低でもそれぞれの教派の違いだけでも押さえてくださいね!
最後に、牧師と神父の大雑把な違いをまとめるとこうです。
牧師はゆる~い、神父はかた~い。(ほんとに大雑把)
ではまた!


