ジーザス、エブリワン!クリスチャンブロガーのキートンです。

ちょっと怖いんだけど。。
こういった疑問にお答えします。
「神と和解せよ」「キリストの再臨は近い」などと書かれた謎の看板。
主に地方の道路沿いや民家などに設置されており、あなたも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
キリスト看板と呼ばれるこの看板は、その独特なデザインや力強いメッセージが印象的で、かなりのインパクトがありますよね。
実際、キリスト教以外の人たちの間でもキリスト看板が話題になったり、写真がSNSで拡散されたりすることもあります。
例えば、過去には「神と和解せよ」と書かれたキリスト看板を、
「ネコと和解せよ」などの言葉に置き換えたコラージュ写真がSNS上で拡散されたことがありました。
また、全国にはキリスト看板に異常に詳しい“キリ看マニア”と呼ばれる人たちがおり、
関東圏を中心に少なくとも1000人ぐらいはいるんだとか。
一方で、”罪”や”死”、”世の終わり”などの一瞬ギョッとするようなメッセージが書かれていることも多く、
そのデザインも相まって「何だか不気味で怖い」という印象を持っている方もいるかもしれません。
このように多くの人々の目を引くキリスト看板ですが、一体誰が何のために作ったものなのでしょうか?
その存在は知っていても、「看板の詳細については謎」という方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- キリスト看板とは?
- キリスト看板は許可を得て設置されている?
- 【解説付き】いくつかのキリスト看板一覧
- キリスト看板が欲しい場合は?
- キリスト看板に関するQ&A
について解説します。

👇️動画で見たい方はこちら
目次
キリスト看板とは?

キリスト看板とは、聖書の言葉やキリスト教のメッセージが大きく書かれた看板のことです。
その概要についてざっくりと見ていきましょう!
- 誰がなぜ作った?
- 主な作り方
- 主な歴史
誰がなぜ作った?
キリスト看板の一番の謎はやはり、「誰が何のために作ったのか?」というものではないでしょうか。
結論から言うと、キリスト看板は、聖書配布協力会という団体によって作成されています。
聖書配布協力会とは、1950年代に日本人とアメリカ人を中心に設立された、
宮城県丸森町にあるキリスト教系(プロテスタント)のボランティア団体ですね。
宗教団体ではなく、
- 聖書の分冊・小冊子の配布
- 説教の録音を車で流して回る街宣
- 路傍でプラカードを立てて聖書のことばを放送
など全国を回って聖書の言葉を伝える活動を行っているクリスチャンの集まりであり、その活動の一つがキリスト看板の作成と設置なのです。
実は今回、聖書配布協力会の方(キリスト看板関係の担当者:朝岡龍さん)から実際にお話を聞くことができたので、その内容をベースにしながら以下の内容を書いていきます。
キリスト看板は、より多くの人々に聖書やキリストのメッセージを伝えるために作られました。
そのため、田舎道や山道沿い、民家や塀の壁などの目立つ場所に設置されていることが多く、遠くからでも目に入るようになっています。
また、キリスト看板は、黒地に白や黄色の文字で書かれたシンプルなデザインが多く、
- 「神と和解せよ」
- 「私生活も神は見ている」
- 「イエスキリストは神の御子」
- 「キリストが人をさばく日は近い」
など聖書を元にしたメッセージが書かれていますね。
統計が取れていないので定かではありませんが、キリスト看板は今までで合計50万枚以上は作成されているとのこと。

主な作り方
あのインパクト抜群のキリスト看板は、どのようにして作られているのでしょうか?
主な作り方は、以下の通りです。
- 材料の購入(片面白色のトタン板0.27mmなど)
- 裁断機でトタン板を所定の大きさにカット
- カットしたトタン板の”バリ”(余分な突起や鋭い部分)を取り除く
- 塗料を定着しやすくするため、塗装面に細かい傷をつける
- 水拭きと乾拭きをして、表面の油分や汚れを取り除くための専用クリーナー(ワックスオフ剤)を使う
- 黄色文字になる部分をざっくりとローラーで塗る
- 約2週間〜3週間、自然乾燥
- スクイージー(ゴム製の塗装用具)を使って文字以外を黒く塗りつぶす
- 約3か月間、自然乾燥
- 完成
キリスト看板の作り方でユニークなのは、白い文字を書くのではなく、白いトタン板を使って文字以外の部分を黒く塗りつぶしていること。
これによって、一部の塗料がはがれても文字がかすれず、長持ちする看板にできるそうです。
他にもキリスト看板には、
- 耐久性が高く、屋外での使用に適したトタン板を使う
- 長期間でも色あせにくい特殊な塗料を使う
- 人の目に止まりやすい色(黒・白・黄)やデザインを使う
など耐久性や見やすさのために様々な工夫がされています。
実際、キリスト看板は他の看板に比べても耐久性が高く、過酷な自然環境の中でも劣化しにくいんだとか。
キリスト看板の目に止まりやすさや印象の強さに関しては、もはや言うまでもないですよね。

👇️聖書配布協力会の方々がキリスト看板を作っている動画もありますので、参考にしてみてください。
主な歴史
キリスト看板が登場し始めたのは、第二次世界大戦後の1950年代以降だと言われています。
この頃は、戦時中に抑圧されていたキリスト教が、再び注目され始めた時期でした。
アメリカを中心とするキリスト教宣教師が日本に派遣されたり、日本の教会やクリスチャンたちが地元での伝道活動を強化したりしたのです。
その結果、1950年代頃から聖書配布協力会を中心に、日本でのキリスト看板の活動が本格的に始まります。
聖書配布協力会は、戦後アメリカから来た宣教師によって始められましたが、最初から今のような看板だったわけではありません。
当初は、
- 木の板に書かれたもの
- 非常に大きな看板
- サイロ(農業における貯蔵施設)やコンクリートの壁に直接書かれたもの
などもあったそうです。
しかし、試行錯誤を繰り返し、現在の形になっていったんですね。
キリスト看板の設置は、聖書配布協力会の本部がある東北地方からスタート。

ちなみに、キリスト看板は現在でも改善を続けていて、
- クリスチャンのプロデザイナーにレイアウトしてもらったものを看板にする
- 「死後さばきにあう」などの怖めなフレーズの看板より、「キリストを呼び求める者は救われる」などの希望溢れるフレーズの看板を優先的に貼る
- 人通りが多い場所の看板に、聖書配布協力会が無償配布している聖書『コンサイス・バイブル 福音』の注文フォームにアクセスできるQRコードのシールを貼る
など新しい試みも絶えず行われています。
キリスト看板は許可を得て設置されている?

看板を設置するには、一般的に土地や建物の所有者の許可が必要ですが、キリスト看板は許可を得て設置されているのでしょうか?
結論から言うと、きちんと許可を得ています。
具体的には、キリスト看板が貼れそうな小屋やブロック塀などの持ち主を訪ねて、直接交渉をするんだとか。
その際に伝える主な内容は、以下の通りです。
- 聖書の言葉が書かれたキリストの看板であるということ
- 看板の大きさ
- どこに貼りたいのか(小屋やブロック塀など)
- 取り付け方法(ビスどめorボンドで貼るだけ)
- 期間(可能な限り長い間)
それ以外の内容は、会話の雰囲気で臨機応変に対応しているようですね。

【解説付き】いくつかのキリスト看板一覧
キリスト看板にはたくさんの種類がありますが、キリスト教や聖書をよく知らない方からすれば、
「これってどういう意味なんだろう?」と疑問に思うフレーズもありますよね。
そこで、ここからはいくつかのキリスト看板をご紹介しつつ、それぞれに簡単な解説を付けていきます。
- 「キリストは身代わりに罪を負った」(山形県山形市)
- 「キリストは墓から甦った」(兵庫県小野市)
- 「キリストが人をさばく日は近い」(北海道芦別市)

「キリストは身代わりに罪を負った」(山形県山形市)

(画像引用:Wikipedia)
キリストによる罪のゆるしについて書かれた看板。
人間は元々神によって造られ、神と良い関係を築いていました。
しかし、最初の人間アダムとイブが神に背いて、食べてはいけないと言われていた善悪の知識の木の実をパクリ。
その結果、神に背く罪の性質が全人類に入り込み、人間と神の関係は断たれてしまいました。
「このようなわけで、ひとりの人によって、罪がこの世にはいり、また罪によって死がはいってきたように、こうして、すべての人が罪を犯したので、死が全人類にはいり込んだのである。」
(ローマ人への手紙5:12)
罪を持ったままでは、人間はやがて神の裁きにより、永遠に神から隔絶された滅びの場所(地獄)で苦しむことになります。
しかし、神は私たちを罪から救うために、ご自分の子であるイエスキリストを地上に送られました。
そして、イエスは十字架に架かることで、私たちの罪の罰を代わりに受けてくださったのです。
「しかし、まだ罪人であった時、わたしたちのためにキリストが死んで下さったことによって、神はわたしたちに対する愛を示されたのである。」
(ローマ人への手紙5:8)
イエスは神の子であり、一切の罪や汚れがない存在です。

✅️イエスキリストの詳細は、【完全版】イエス・キリストとはどんな人?その生涯を簡単にまとめてみたをどうぞ
「キリストは墓から甦った」(兵庫県小野市)

(画像引用:Wikipedia)
キリスト教信仰のベースとなる、イエスの復活について語られた看板。
イエスは私たち人間の罪のために十字架で死なれ、3日目に復活されました。
「この御使は女たちにむかって言った、「恐れることはない。あなたがたが十字架におかかりになったイエスを捜していることは、わたしにわかっているが、 6もうここにはおられない。かねて言われたとおりに、よみがえられたのである。さあ、イエスが納められていた場所をごらんなさい。」
(マタイによる福音書28:5,6)
このシーンは、イエスの死後、女性たちがイエスの遺体に香油を塗るために墓に来たところ、天使が復活の知らせを告げた場面ですね。
イエスの復活は、イエスが死と罪を打ち破り、勝利されたことを意味します。
また、これはイエスが神の子である証明でもあり、イエスを信じる者もまた復活の力、永遠の命が与えられるのです。
「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。」
(ヨハネによる福音書 3:16)

✅️イエス復活の証拠については、【真実】イエスは本当に復活したのか?5つの根拠をわかりやすく解説をどうぞ
「キリストが人をさばく日は近い」(北海道芦別市)

(画像引用:Wikipedia)
キリストの再臨と裁きについて語られている看板。
キリストが再び地上に来られるとき、全人類が裁きを受けると聖書は教えています。
「人の子が栄光の中にすべての御使たちを従えて来るとき、彼はその栄光の座につくであろう。 32そして、すべての国民をその前に集めて、羊飼が羊とやぎとを分けるように、彼らをより分け、 33羊を右に、やぎを左におくであろう。」
(マタイによる福音書25:31-33)
しかし、イエスキリストを信じる者は罪がゆるされているため、罰を受けずに救われ、神と天国で永遠に生きることができるのです。
また、キリスト再臨と裁きのときがいつかは分からず、突然来るとも書かれています。
「しかし、主の日は盗人のように襲って来る。」
(ペテロの第二の手紙3:10)
「だから、あなたがたも用意をしていなさい。思いがけない時に人の子が来るからである。」
(マタイによる福音書 24:44)
だからこそ、今の内に罪を悔い改めて、キリストを信じる必要があるのです。

✅️裁きについては、【ヨハネの黙示録】最後の審判とは?いつ来るのかなど解説【聖書】の記事を参照
キリスト看板が欲しい場合は?

では、キリスト看板が欲しくなった場合は、どうしたらいいのでしょうか?
まさか既に貼ってあるキリスト看板を、勝手に持って帰るわけにはいかないですからね。
自分で作ってみるという方法もありますが、最も現実的なのは聖書配布協力会に直接問い合わせることでしょう。
実際に問い合わせをしてみたところ、以下のようなご回答をいただきました。(原文ママ)
「本会は非営利の団体ですので、販売等は行なっておりません。
伝道目的に限り、数枚であれば無料で提供しますが、着払いでのご理解をお願いしております。個人のコレクションや面白半分の興味でのご希望の場合はお断りしています。」
つまり、“キリストのことを伝える”というきちんとした目的があるなら、無料で送っていただけるとのこと。
逆に、”ただ何となく面白そうだから欲しい”とか”珍しいから集めたい”などの目的だとダメだということです。
まあ当然ですよね、ただの商品やアートとして作られている看板ではないですから。

キリスト看板に関するQ&A

最後に、上記以外でキリスト看板に関してよくありそうな質問と回答をまとめておきますね。
- Q.キリスト看板は全ての都道府県にある?
- Q.看板が多い地域と少ない地域はそれぞれある?
- Q.キリスト看板は現在も増え続けている?
- Q.キリスト看板にはいくつくらいの種類がある?
- Q.古いキリスト看板は取り替えたりする?
- Q.普段の活動資金はどうしている?

Q.キリスト看板は全ての都道府県にある?
A.はい、あります。2019年にはそれまで看板がなかった沖縄にも設置されて、全都道府県制覇しました。
人が住んでいる離島も一応全て行きました。数人しか住んでおらず、看板が貼れなかった島もありますが、パンフレットは全島全軒配布してきました。
Q.看板が多い地域と少ない地域はそれぞれある?
A.県によって看板の多い少ないは、もちろんあります。
東北6県と北海道は何度も回ってる地域なので、1県あたり2000枚〜5000枚ぐらいあると思います。
Q.キリスト看板は現在も増え続けている?
A.頑張って増やしていきたいですが、建物の建て替えや道路拡張工事などで古い小屋やブロック塀がどんどん無くなっていってるのが現状です。
国内の総数でいうと、残念ながらむしろ減少傾向にあると思います。
Q.キリスト看板にはいくつくらいの種類がある?
A.今までの看板全てを数えると150種類以上はあると思います。
ただ、小さいサイズの物や、直接福音的でない文言は在庫が無くなり次第終了としてるので、現在の持ち合わせは100種あるかないかぐらいだと思います。
Q.古いキリスト看板は取り替えたりする?
A.古い看板を見つければ、よほど状態が良い物を除いて、なるべく貼り替えの方向で頑張ります。
現状綺麗でも、次回いつ来れるか分からないということを考えると、出来れば貼り替えておきたいので。ただし、空き家や留守であれば勝手に交換はできないので、その場合は掃除だけにしています。
Q.普段の活動資金はどうしている?
A.同じ志を持った仲間や、活動に賛同してくれるクリスチャンからの献金で支えられています。
まとめ:キリスト看板は怪しい看板ではない!

一度見たら忘れられないインパクトを持つ、キリスト看板。
中には不気味さや怖さを感じる人もいるでしょうし、キリスト教界隈でも賛否両論があるのは事実です。
ただ、一つ確かなのは、キリスト看板はきちんとした目的で作られた看板だということ。
決してカルト的で危ない人たちが作った怪しいものではありません。
今回お話を伺った聖書配布協力会の朝岡さんも、お忙しいにも関わらず、気さくにキリスト看板について教えてくださる素敵な方でした。
「できるだけ多くの方に聖書の言葉を伝えたい!」と熱く語っておられたのが、とても印象的でしたね。
今後キリスト看板を見かけたら、恐怖ではなく、親しみを感じてもらえたらいいなあと思います!
というか、普通にキリスト看板欲しいなあ。。(本音)
キートンでした。

👇️聖書配布協力会の公式サイト
👇️朝岡龍さんも出ておられる、キリスト看板の制作動画