昔々あるところに、
ある日、おじいさんが海の上を散歩しに、
天使は川に流されながら、
その子はいずれ、悪い鬼を退治してくれるこの街の救世主となるでしょう。(この間わずか2秒)
おばあさんは、
天使ガブリエルは答えました。
そういう問題ではないし、桃を産むほうがよっぽど不安な気がしましたが、
やがて男の子”桃太郎”が産まれると、天が裂け、空から「私の愛する桃の子」という神の声が聞こえました。
桃太郎が、
しかし、おじいさんは海の散歩から帰らず、
桃太郎がしばらく道を歩いていると、
どうやら、
犬は言いました。
この言葉に惚れ込んだ桃太郎は、犬を弟子にしました。
さらに歩いていると、今度は、アジアからヨーロッパまで、
どうやら、海を割る奇跡を起こせる猿のようです。
猿は桃太郎たちに言いました。
今こそ”出鬼ヶ島”を果たすときですよ、桃太郎さん。
この熱意に感動した桃太郎は、猿を弟子にしました。
桃太郎たちがさらに歩いていると今度は、
どうやら、嵐をしずめる奇跡を起こせるキジのようです。
キジは言いました。
鬼退治を怖がっているなど一言も言っていませんが、
そして、猿が海を割り、犬が魚をとり、キジが嵐をしずめ、
桃太郎たちは3年の年
すると、疲れ切った桃太郎たちの前に、
鬼たちの背後を見てみると、大勢の人間たちが鬼の角を磨いたり、料理を用意したりと鬼の奴隷として働かされています。
さらに、鬼たちは横に美しい人間の女性をはべらせ、欲望のおもむくままにもてあそんでいました。
これを見た桃太郎は、イエス・キリストが神殿で商売を行なっている人々をご覧になったとき並の怒りに燃えながら、答えました。
そして、桃太郎たちは1人1人が鬼とマンツーマンで向き合い、
まず、犬は大漁の魚を海でとると、
しかし、背負ったはいいものの、
まあとりあえずと、そのまま鬼のところに向かおうとしますが、
それならと、とれた魚を鬼に投げつけてみましたが、
無理もありません。犬がとったのは、
一口食べると口の中で幸せがはじけるとまで言われる絶品であり、
そのとき犬は気付きました。
大正解でした。
犬は鬼をとる漁師にはなれなかったのです。
むしろ、その後、鬼にとられる漁師になってしまいました。
さて、続いて猿は、早速近くの海を片っ端から割って行きました。
飛び跳ねる水しぶき。降り注ぐ太陽の光。
猿は、鬼を攻撃しているつもりでしたが、海の水が目に入るやら、
鬼は勝手に疲れていく猿のことを、余裕な顔で遠くから見ています。
しばらくして鬼に全くダメージがないことがわかると、
それは、今まさに天の御国に昇ろうとする、イエス・キリストの御顔のような穏やかな表情でした。
飛び跳ねる血しぶき。降り注ぐ鬼の金棒。
ありがとう。お猿さん。君の勇姿は忘れないよ。
出鬼ヶ島、無理だったね。
続いて、キジは、
嵐がなくては奇跡を起こせないのです。(そりゃそうだ)
困ったキジは、
そこでキジは閃(ひらめ)きました。
よし、きっと俺ならできる!できるぞ、絶対できるんだー!!!
無理でした。
むしろしずめられたのは、キジのほうでした。
こうして、ついに桃太郎だけが残されてしまいました。
桃太郎たちが起こす奇跡は、
しかし、桃太郎の目からは、まだ闘志の炎が消えていません。
もう後がない桃太郎と余裕の鬼たちとの間に、強い緊張感が漂います。
すると、最初に動き出したのは桃太郎でした。
そして、
今までのことは水に流して、ぶどう酒でも飲んでパーっとやりましょうや!僕のおごりなんで!
ただの恥知らずでした。
桃太郎にプライドなど無かったのです。
こうして、桃太郎は鬼たちと仲間の盃(さかずき)を交わし、
めでたしめでたし。
作者からの一言
おじいさんとおばあさんどこ行った。
ではまた!