ジーザス、エブリワン!キートンです。
その生涯や人柄についても知りたいなあ。。
こういった疑問にお答えします。
今回は、聖書に登場するヤコブの1人“小ヤコブ”をご紹介します。
聖書には、他にも
といったヤコブが登場しますが、彼らの存在感はかなりのもの。
それに比べると、小ヤコブは登場シーンも少なく地味な印象は否めません。
しかし、そうは言っても、彼はれっきとしたイエス12弟子の1人!
その存在を無視するわけにはいきません。
というわけで、今回はクリスチャンの僕が数少ない情報から
- 小ヤコブとは?
- 小ヤコブの生涯
- 小ヤコブの人間性
などについてまとめていきますね!
イエスの12弟子については、【完全版】イエスの12使徒(弟子)って誰がいるの?超個性派集団!?をどうぞ
目次
“小ヤコブ”とは?
小ヤコブはイエスキリスト12弟子の1人で、アルファイの子ヤコブとも呼ばれます。
同じく12弟子の1人であるマタイとは実の兄弟です。
12弟子にはもう1人ヤコブがいますが、そちらは”大ヤコブ”、”ゼベダイの子ヤコブ”などと呼ばれて区別されています。
小ヤコブは、聖書には名前くらいしか登場しません。
信仰の強い人物だったと言われています。(後述)
小ヤコブの生涯
情報はほとんどありませんが、分かっている情報から小ヤコブの生涯を見てみましょう!
小ヤコブ、イエスの弟子になる
「十二使徒の名は、次のとおりである。まずペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、それからゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党のシモンとイスカリオテのユダ。このユダはイエスを裏切った者である。」
(マタイ10章2~4節)
小ヤコブが、イエスの弟子になった経緯は不明です。
聖書では、さらっと弟子として名前が出てくるだけですね。
このように、気づくと小ヤコブは12弟子に加わっています。
いやー、本当に情報が少ないですね。。
イエスの昇天後
イエスが昇天された後、小ヤコブは他の弟子たちと同じくキリストのことを人々に伝えていきました。
具体的には、エジプトにまで行ってキリストついての説教をしたと言われています。
しかし、最期はオストラキネというところで磔(はりつけ)にされて殉教しました。
ちなみに、しばしば小ヤコブのシンボルとして大工のノコギリが使われますが、
これは、彼の遺体がノコギリで切り刻まれたという伝承があるからです。
※殉教➡神への信仰ゆえに死ぬこと。
小ヤコブはイエスの兄弟?
小ヤコブは、“イエスの兄弟”と言われることがあります。
なぜなら、新約聖書にはこのように書かれているからです。
「この人は大工の子ではないか。母はマリヤといい、兄弟たちは、ヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではないか。」
(マタイによる福音書13章55節)
ただし、カトリックなどでは、彼らは実の兄弟ではなく従兄弟(いとこ)の関係だったと信じられています。
また、小ヤコブの外見はイエスにそっくりだったと言われています。
実は、彼らの外見がどれくらいそっくりだったのかを物語るエピソードがあるのです。
それは、イエスを捕まえようと裏切者のユダがローマ兵を引き連れてやってきたときのこと。
するとユダはイエスに口づけをしたのですが、これは、
ローマ兵が間違って小ヤコブを捕まえてしまわないためだったという説があります。
「イエスを裏切った者が、あらかじめ彼らに、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえろ」と合図をしておいた。彼はすぐイエスに近寄り、「先生、いかがですか」と言って、イエスに接吻した。」
(マタイによる福音書26章48、49節)
ユダはこれによって、この人がイエスだぞとローマ兵に合図を送ったということですね。
いやー、小ヤコブも外見がイエスに似ているなんて光栄だったでしょうね!
こんなことも、”小ヤコブがイエスと兄弟説”を後押ししているのかもしれません。
小ヤコブは、ストイックで信仰熱心な人物!?
小ヤコブの人物像は聖書の記述からは分かりませんが、教会史家のエウセビオスという人物は小ヤコブについてこう述べています。
「彼はただ一人で神殿に入って膝まずき、民の罪のゆるしを祈るのだった。そして、絶えずひざまずいて神に祈り、民のためにゆるしを乞うために彼の膝頭はらくだのように固くなった。」
膝がらくだのように固くなるまで祈り続けるって、すごくないですか??
この短い文章を見ると、小ヤコブの信仰熱心でストイックな面が垣間見えますよね。
また、お酒や肉もとらず、お風呂にも入らなかったとか!(いや、風呂は入ろうや!)
小ヤコブは確かに12弟子の中では目立たない存在ですが、その信仰の強さは確かだったようです。
小ヤコブのお母さんも聖書に登場する!?
実は、聖書には小ヤコブの母と思われる人物が登場します。
その名も、小ヤコブとヨセの母マリア。
このヨセというのが誰のことを指しているのかは不明ですが、むしろ母のほうが、息子の小ヤコブよりも登場シーンが多いです。
しかも、イエスの処刑を見守っていたり、その死後にお墓を訪れたりとかなり重要な場面で登場します。
「イエスはもう一度大声で叫んで、ついに息をひきとられた。
(中略)
また、そこには遠くの方から見ている女たちも多くいた。彼らはイエスに仕えて、ガリラヤから従ってきた人たちであった。その中には、マグダラのマリヤ、ヤコブとヨセフとの母マリヤ、またゼベダイの子たちの母がいた。」
(マタイによる福音書27章50~56節)
「さて、安息日が終って、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリヤとほかのマリヤとが、墓を見にきた。」
(マタイによる福音書28章1節)
これは12弟子の立場である小ヤコブとしては、複雑な気持ちでしょうね。。
自分だったら、師匠の重要場面に立ち会えた母親に嫉妬してしまいますね!!
聖書に登場する”マリア”まとめ!全部で何人いるの?【それぞれ解説】も参照
まとめ:小ヤコブはイエスにそっくりでストイックな人物!
◎小ヤコブの情報まとめ
- イエスの12弟子の一人
- 12弟子の他のヤコブと区別するために”小ヤコブ”と呼ばれる
- 聖書にはほとんど登場せず謎が多い
- イエスの兄弟と呼ばれることもあり、ルックスも似ていた
- 信仰熱心でストイックな人柄
- 母親がイエスの死を見守る
少ない情報量でしたが、小ヤコブの人物像はなんとなく見えてきましたね!
まあ最悪、イエスとルックスがそっくりだったんだよということだけでも押さえてもらえればと思います。
それだけでも、インパクトとしては十分ですからね。
そうでもしないと、他のヤコブの存在感に太刀打ちできないですし。。(小声)
キートンでした。
☟参考文献