ジーザス、エブリワン!キートンです。
分かりやすく教えて!
こういった疑問にお答えします。
あなたは、人類初の兄弟が誰だかご存知でしょうか??
はい、ライト兄弟ではありません。(分かっとるわ)
その兄弟の名は、旧約聖書に登場する“カインとアベル”。
初の人類アダムとエバの間に生まれた人類初の兄弟です。
同タイトルのテレビドラマもあるので、名前は聞いたことがあるかもしれませんね。
しかし、実際にどのような兄弟なのか知らない方も多いのではないでしょうか?
2人の間には、昼ドラもビックリなドロドロとした事件が起こったのです。
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- カインとアベルとは?
- 【聖書】カインとアベルのあらすじ
- カインのその後
- カインとアベルの聖書解釈は?なぜ神はカインのささげ物を受け取らなかった?
- カインとアベルは、”カインコンプレックス”の由来?
について解説します!
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目次
カインとアベルとは?
カインとアベルは、旧約聖書の創世記に登場する人類初の兄弟のことで、初の人類アダムとエバの子供です。
カインが兄、アベルが弟になります。
大まかな内容は、自分のささげ物だけ神に受け入れられなかったことに腹を立てた兄のカインが、弟のアベルを殺してしまうというもの。
人類初の殺人が描かれていることで知られていますね。
✅アダムとエバについては、【聖書物語】人間の始まり!?”アダムとエバ(イヴ)”のお話とは?をどうぞ
【聖書】カインとアベルのあらすじ
では、麗しくない兄弟のお話を見ていきましょう!(言い方)
- カインとアベルの誕生
- ささげ物の拒否
- カイン、アベルを殺す
カインとアベルの誕生
「人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、「わたしは主によって、ひとりの人を得た」。 2彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。」
(創世記4章1、2節)
これは、アダムとエバがエデンの園を追い出された後のお話。
アダムとエバの間に、2人の男の子が生まれました。
兄のカインと弟のアベルです。
2人はすくすくと育ち、それぞれ、
カイン
➡土を耕して穀物や野菜を作る農夫
- アベル
➡羊のお世話をする羊飼い
になり、立派に働き始めました。
ささげ物の拒否
「日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。 4アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。 5しかしカインとその供え物とは顧みられなかったので、カインは大いに憤って、顔を伏せた。」
(創世記4章3~5節)
さて、ある日、カインとアベルはそれぞれ神にささげ物をすることになりました。
カインは畑でとれた収穫物、弟のアベルは羊の中でも1番良く肥えた初子です。
しかし、神はカインのささげ物を喜ばれず、
カインはこれに対してブチ切れます。
やってられるか!!
納得できないカインは、顔を伏せてしまいました。
そんなカインに神は言われました。
もしお前が正しいのなら、顔を上げられるはずではないか。
カイン、アベルを殺す
「カインは弟アベルに言った、「さあ、野原へ行こう」。彼らが野にいたとき、カインは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。」
(創世記4章8節)
さて、カインはその後、恐ろしい考えを頭に思い巡らせていました。
カインはアベルに言いました。
たまには、野原に行って散歩でもしようや!
こうしてカインはアベルを野原に連れ出すと、
すると、そこに神が現れてカインに言われました。
カインは答えました。
私はあいつの番人じゃありませんから!!
しかし、神は全てをご存じであり、こう言われました。
アベルの血の叫び声が、土の中から聞こえるぞ!
お前は呪われる者となった。
お前がどんなに土を耕(たがや)してももう実は結ばないだろう。
お前はこれから地上をさまよい、さすらう者になる。
すると、カインは急に恐ろしくなって言いました。
でも、そんな罪は私には重すぎて背負いきれません!
あなたが私をこの地から追い出し、地上をさまよう者となれば、今度は私が誰かに殺されるでしょう。
神はカインを憐れんで言われました。
お前を殺した者は、7倍の報(むく)いを受けるだろう。
神は、殺人を犯したカインを守り続けることを約束されたのです。
そして、誰もカインを殺すことがないように、彼にしるしを付けてあげました。
こうして、カインは神の前を去り、
カインのその後
弟を殺すという大罪を犯してしまったカインですが、その後彼はどうなったのでしょうか?
聖書には、こう書かれています。
「カインはその妻を知った。彼女はみごもってエノクを産んだ。カインは町を建て、その町の名をその子の名にしたがって、エノクと名づけた。」
(創世記4章17節)
カインは奥さんを持ち、その間にエノクという子供が与えられました。
また、町を建て始め、その町にも子供の名前にちなんでエノクと名付けたのです。
その後、カインの子孫からは、
- 家畜を飼って天幕(テント)に住む者の先祖
- 竪琴(たてごと)や笛を奏でる者の先祖
- 青銅や鉄で様々な道具を作る者
が出ました。
ちなみに、2人の息子を同時に失ったような状態になったアダムとイブ夫妻ですが、神からセツという3番目の男の子が与えられます。
「アダムはまたその妻を知った。彼女は男の子を産み、その名をセツと名づけて言った、「カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわたしに授けられました」。」
(創世記4章25節)
これは神の憐れみですね。
✅聖書の主な家系図は、【聖書】アダムとイブからイエスキリストまでの家系図をまとめてみたをご参照ください。
カインとアベルの聖書解釈は?なぜ神はカインのささげ物を受け取らなかった?
恐らく、カインとアベルのお話を読んだ方はこんな疑問を抱いているのではないでしょうか。
と。
これはしばしば持ち上がる疑問ですが、実はその主な理由については聖書に書かれていません。
そのため、現在でも様々な解釈がありますが、ここではいくつかの解釈を取り上げてみましょう。
- 解釈①カインのいけにえのささげ方が正しくなかったから
- 解釈②カインのささげる姿勢に問題があったから
解釈①カインのいけにえのささげ方が正しくなかったから
旧約聖書の時代、人間の罪を一時的にゆるしてもらうために、神にいけにえをささげるという習慣がありました。
そして、そのいけにえは、牛や羊などの動物である必要がありました。
なぜなら、罪のない動物の血を流すことで、神の罪のゆるしがあったからです。
罪深い人間の身代わりということですね。
聖書にはこう書かれています。
「こうして、ほとんどすべての物が、律法に従い、血によってきよめられたのである。血を流すことなしには、罪のゆるしはあり得ない。」
(ヘブライ人への手紙9章22節)
しかし、カインは動物ではなく穀物を神にささげてしまいました。
つまりは、ルール違反ということですね。
そのために、カインのささげものは受け取られなかったという解釈です。
恐らく、カインは以前からこのルールを知っていたでしょうからね。
ちなみに、現代では神にいけにえをささげる必要はなくなりました。
なぜなら、イエスキリストが自らいけにえとなって血を流されたからです。
「罪の支払う報酬は死である。しかし神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスにおける永遠のいのちである。」
(ローマ人への手紙6章23節)
神の子の血によって、私たち人間の罪は完全にゆるされたんですね!
✅イエス・キリストについては、【完全版】イエス・キリストとはどんな人物?その生涯をまとめてみた【5分で分かる】をどうぞ
解釈②カインのささげる姿勢に問題があったから
もう1つは、カインが心を込めてささげなかったからという解釈です。
確かに、聖書を読むと、弟のアベルは羊の中でも、
特に上等な初子(ういご)の肥えた羊を神にささげているのが分かります。
「日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。 4アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。」
(創世記4章3、4節)
また、新約聖書にも、信仰によってアベルはカインに勝るいけにえを神にささげたと書かれています。
「信仰によって、アベルはカインよりもまさったいけにえを神にささげ、信仰によって義なる者と認められた。神が、彼の供え物をよしとされたからである。彼は死んだが、信仰によって今もなお語っている。」
(へブル人への手紙11章4節)
一方で、もしかしたらカインのほうは適当に穀物を選んでささげたのかもしれません。
あるいは、ある種の義務感からささげてしまったのかもしれません。
神はささげ物をそのものよりも、それをささげる人の心をご覧になるお方です。
聖書にもこう書かれています。
「あなたはいけにえを好まれません。たといわたしが燔祭をささげてもあなたは喜ばれないでしょう。 17神の受けられるいけにえは砕けた魂です。神よ、あなたは砕けた悔いた心をかろしめられません。」
(詩編51編16、17節)
カインとアベルは、”カインコンプレックス”の由来?
兄弟間にある心の葛藤や、競争心、
これは元々、心理学者ユングが提唱した概念であり、より具体的には、
- 自分は兄弟の中で最も愛されていないという感情
- 兄弟と比較して感じる劣等感
といったものを指していますね。
実際、カインはアベルに嫉妬心を抱いて殺害してしまいました。
カインコンプレックスは、兄弟との比較によって起こる嫉妬や劣等感が、
深刻な心理的問題を引き起こす可能性があることを示しているのです。
そう考えると、カインとアベルのお話は決して他人ごとではないなあと思わされますね。。!
まとめ:カインとアベルは人類初の兄弟で初の殺人事件!
人類初の兄弟と聞くと何やらおめでたい感じがしますが、カインとアベルの内容はドロドロした殺人事件です。
まあ、現代でも普通に起こりそうな事件なので、人間の本質というのは案外変わっていないのかもしれません。
いやー、それにしてもアダム家はもう滅茶苦茶ですね。
アダムとエバはエデンの園を追い出されているし、生まれた待望の兄弟間でも殺人が起きるし。。
しかも、アベルは死んでしまい、カインはその地を出ていってしまっていますからね。
もしかしたら、人類初の家庭崩壊はアダム家なのかも。。
キートンでした。
👇参考文献