ジーザス、エブリワン!キートンです。
その生涯などについて詳しく知りたいなあ。。
こういった疑問にお答えします。
今回は、聖書に登場するロトという人物をご紹介します。
ロトというと、ドラクエや宝くじを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、それらのロトではありません!
決して超主役級というほどの人物ではありませんが、存在感はありますね。
特に、ロトが住んでいたソドムの町が滅ぼされるシーンは有名です。
ただ、聖書の中では、
- 戦いに巻き込まれ財産を奪われて捕らえられる
- 自分が住んでいた町が滅ぼされる
- 妻が塩の柱になって死ぬ
- 自分の娘たちに酔わされて、性行為をされる
と中々ハードな体験をしている人物でもあります。(エグい)
そんな彼がどんな生涯を送って来たのか、気になりませんか??
そこでこの記事では、クリスチャンの僕が、
- ロトとは?
- ロトの生涯
といった内容で解説していきます!
目次
ロトとは?
ロトは、旧約聖書の創世記に登場するアブラハムの甥(おい)にあたる人物です。
ロトは、神の啓示を受けたアブラハムと共にカナンの地にたどり着きますが、その後別れてソドムという町に住むことに。
しかし、ソドムは悪が栄える町であり、神はこの町を滅ぼすことにします。
このままではロトも滅ぼされてしまうところですが、アブラハムが神を説得したおかげでなんとかロトは生き延びました。
ちなみに、ロトは新約聖書でも正しい人として名前が出てきます。
「また、ソドムとゴモラの町々を灰に帰せしめて破滅に処し、不信仰に走ろうとする人々の見せしめとし、 7ただ、非道の者どもの放縦な行いによってなやまされていた義人ロトだけを救い出された。」
(ペテロの第二の手紙2章6、7節)
ロトの生涯
それでは、ロトの生涯をざっくりと見ていきましょう!
- アブラハムとカナンの地に向かう
- アブラハムに助けられる
- アブラハム、ロトのために祈る
- ソドムの滅亡
- 娘たち、父ロトとの子どもを生む
アブラハムとカナンの地に向かう
「アブラムは妻サライと、弟の子ロトと、集めたすべての財産と、ハランで獲た人々とを携えてカナンに行こうとしていで立ち、カナンの地にきた。」
(創世記12章5節)
あるとき、神はアブラハムに言われました。
そこでわたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福しよう。
アブラハムはこれに従い、妻のサラや甥のロト、そして全ての財産を持って約束の地カナンへと旅立ちました。
2人は無事にカナンの地にたどり着きますが、アブラハムとロトはそれぞれが多くの財産を所有しており、
持ち物の多さから一緒に住むのが難しくなってきてしまいます。
結果的にお互いの家畜を飼う者同士でケンカが起き始め、アブラハムとロトは別れることになりました。
アブラハムはカナンの地に残ることを選びましたが、ロトはヨルダン川の低地にあるソドムの町に移り住むことに。
なぜなら、ソドムはヨルダン川流域でも、特に栄えた町だったからです。
✅カナンの地については、カナンの地とは?どこにあってどんな歴史があるの?【約束の地】をご参照ください。
ロト、アブラハムに助けられる
「アブラムは身内の者が捕虜になったのを聞き、訓練した家の子三百十八人を引き連れてダンまで追って行き、 15そのしもべたちを分けて、夜かれらを攻め、これを撃ってダマスコの北、ホバまで彼らを追った。 16そして彼はすべての財産を取り返し、また身内の者ロトとその財産および女たちと民とを取り返した。」
(創世記14章14~16節)
ソドムに住み始めたロトでしたが、早速災難が降りかかります。
ソドムとその隣にあるゴモラの町は当時エラム国に支配されていましたが、他の国の王様と同盟を結び、共に反乱を起こしました。
ところが、結局ソドム側は敗北し、ソドムにいたロトたち家族は巻き込まれて捕らえられてしまったのです。
この際に、ロトの財産も奪い去られてしまいました。
しかし、このことを聞いて立ち上がったのがアブラハムです。
アブラハムはエラムの王を追撃し、ロトの家族とその財産を奪回するために戦いました。
こうして、ロトの家族と財産はアブラハムによって無事に救出されたのです。
アブラハム、ロトのために祈る
「アブラハムは近寄って言った、「まことにあなたは正しい者を、悪い者と一緒に滅ぼされるのですか。 24たとい、あの町に五十人の正しい者があっても、あなたはなお、その所を滅ぼし、その中にいる五十人の正しい者のためにこれをゆるされないのですか。」
(創世記18章23~24節)
さて、ソドムの町は悪や罪で満ちていました。
また、ソドムの近くにはゴモラという町もあり、こちらも似たような悪い状況にありました。
そのため、神はソドムとゴモラの町を滅ぼそうと決意されます。
しかし、この神の計画を聞いたアブラハムは、
と神に願い出ました。
これはもちろん、ソドムに住むロトが滅ぼされないためです。
神はアブラハムの祈りを聞かれて、答えました。
結果的に、ソドムは10人も正しい者がいなかったので滅ぼされてしまいますが、
ロトたちだけは救い出されていきます。
つまり、ロトは再びアブラハムによって助けられたことになりますね。
こりゃあ、ロトはアブラハムに頭が上がりませんな!
ソドムの滅亡
「ロトがゾアルに着いた時、日は地の上にのぼった。 24主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に降らせて、 25これらの町と、すべての低地と、その町々のすべての住民と、その地にはえている物を、ことごとく滅ぼされた。 26しかしロトの妻はうしろを顧みたので塩の柱になった。 」
(創世記19章23~26節)
その後、旅人の姿をした2人の天使が神につかわされてソドムにやって来ました。
ロトは彼らを見つけると、自分の家に招き入れます。
しかし、ロトが彼らをもてなしていると、邪悪な男たちがロトの家を取り囲み、旅人たちを渡せと騒ぎ始めました。
ソドムの男たちは、天使たちに性的暴行を加えようとしたのです。(恐怖)
このシーンだけでも、いかにソドムが悪に染まっていたかが分かりますね。
慌てたロトは、
と頼み込みますが(これはこれでやばい)、男たちは強引に家に押し入ろうとしました。
しかし、天使たちはこの男たちに目つぶしをくらわせ、自分たちの正体を明かします。
そして、
とロトに告げたのです。
ロトが妻と2人の娘を連れて町を脱出すると、
神はソドムとゴモラの町に天から硫黄(いおう)の火を降らせ、滅ぼしてしまいました。
さあーて、これで一件落着!!。。かと思いきや、最後にまさかの悲劇が起こります。
実は、ロトたちは天使から、
という忠告を受けていました。
しかし、ロトの妻はこの忠告を破り、逃げる途中で町を振り返ってしまったのです。
すると、なんとロトの妻は塩の柱になってしまいました。
つまり、結果的に助かったのはロトとその2人の娘だけだったのです。
詳しくは、【聖書】ソドムとゴモラのあらすじとは?わかりやすくまとめてみたをどうぞ
娘たち、父ロトとの子どもを生む
「こうしてロトのふたりの娘たちは父によってはらんだ。 37姉娘は子を産み、その名をモアブと名づけた。これは今のモアブびとの先祖である。 38妹もまた子を産んで、その名をベニアンミと名づけた。これは今のアンモンびとの先祖である。」
(創世記19章36~38節)
その後、ロトと娘たちは誰もいない山の中のほら穴に住むことになりました。
しかし、2人の娘は、このままでは子孫が絶えてしまうと恐れを抱き始めます。
なぜなら、父のロトは年をとっていたし、状況的に自分たちのところに来る男もいなかったからです。
2人の娘のうち、姉は言いました。
そこで2人はたっぷりとぶどう酒を飲ませて、ロトを酔わせました。
そして、それぞれがロトと床を共にしたのです。
つまりは、近親相姦(きんしんそうかん)を行ったということですね。
しかし、ロトは酔っていたため、そのことに気づきませんでした。
子孫を残そうとするのは間違っていませんが、やり方は明らかに間違ってますね。。
やがて2人の娘はそれぞれ男の子を生み、姉の子はモアブ人の、妹の子はアンモン人の先祖となりました。
まとめ:ロトの生涯は災難の連続!
いやー、ロトの生涯はかなりの災難続きでしたね!
これでもアブラハムに何度も助けられていますから、彼がいなかったらどれだけ悲惨な人生になっていたか。。
それに、ソドムの人たちといい、ロトと娘との子ども作りだったりゾッとするようなエピソードも多いです。
聖書って、こういうエグいお話がさらっと書かれていたりするんですよね。
この記事を書いていて、学んだ教訓はあれですね。
お酒には絶対酔っちゃあかん。(真顔)
キートンでした。
👇参考文献
質問です。
・ロトの妻は救われているのでしょうか。
・なぜロトたちはアブラハムのとこに逃げなかったのでしょうか。その時は財産も家畜もほとんどなかったと思います。
・ロトの娘たちはなぜ結婚もしくは再婚しなかったのでしょうか。
よろしくお願いします。
ハレルヤマンさん、コメントありがとうございます!
してくださったご質問に関してはどれも聖書に明言されていないことであり、以下はあくまでも僕の推察でのご回答になりますがご了承ください。
・ロトの妻は救われているのでしょうか。
➡こればかりは聖書に書かれていない以上、”神のみぞ知る”としか言えません。ただ個人的には、神の憐れみによって救われていると信じたいところです。
・なぜロトたちはアブラハムのとこに逃げなかったのでしょうか。その時は財産も家畜もほとんどなかったと思います。
➡この理由としては、単純にすぐに行ける距離ではなかった(物理的理由)、自分の住む町が滅ぼされたばかりで会いに行くだけのエネルギーがなかった(精神的な理由)、1度別れた手前どんな顔をして会えばいいか分からなかった(プライド的な理由)、などの可能性が挙げられるかなと思います。
・ロトの娘たちはなぜ結婚もしくは再婚しなかったのでしょうか。
➡自分たちの夫も含めて町にいた男たちが皆滅ぼされて、近くに男がいなくなってしまったからでしょう。その後も人気のない山のほら穴にいますから、再婚できるような相手はいなかったのだと思われます。