ジーザス、エブリワン!キートンです。
モーセが海を割るシーンしか知らないから、あらすじを教えて!
こういった疑問にお答えします。
主にイスラエル人の歴史が書かれた旧約聖書の中には、“出エジプト記”という書物があります。
この書物のお話をモチーフにした映画もいくつかありますが、皆さんはどんなお話なのか知っていますか?
え、知らないって??
それはもったいない!!
出エジプト記は、ドラマチックで壮大なお話なので単純な読み物としても面白いですよ!
そこで今回は、クリスチャンの僕が、出エジプト記のあらすじを分かりやすくご紹介したいと思います!
目次
出エジプト記とは?
出エジプト記とは、旧約聖書の2番目に収められている書物のことです。
主に、預言者モーセが奴隷だったイスラエル人を引き連れて、エジプトを脱出する様子を描いています。
また、出エジプト記には他にも、
- モーセが海を割るシーン
- モーセが十戒を受け取るシーン
などの有名シーンが書かれていますね。
ちなみに、出エジプト記という名前は、”出発”を意味するギリシャ語の“エクソダス”から来ています。
モーセについては、“モーセ”とはどんな人?海を割っただけじゃない!?【5分で分かる】をどうぞ
“出エジプト記”のあらすじ
出エジプト記の大まかな流れは、こんな感じです。
- 預言者モーセの誕生
- モーセ、神様から出エジプトの使命を受ける
- モーセがエジプトに10の災いを下し、出エジプト達成
- モーセが海を割り、カナンの地を目指す
- イスラエル人たちがモーセに文句を言いまくる
- モーセが十戒を受け取る
- イスラエル人たち、いきなり十戒を破る
- 幕屋の建設
では、詳しく見てみましょう!
預言者モーセの誕生
「10その子が成長したので、彼女はこれをパロの娘のところに連れて行った。そして彼はその子となった。彼女はその名をモーセと名づけて言った、「水の中からわたしが引き出したからです」。」
(出エジプト記2章10節)
出エジプト記の主人公は、預言者のモーセです。
モーセが生まれた時代は、
それは、エジプトの王様ファラオが、
しかし、それでも増え続けるイスラエル人にイラついたファラオは、
と乳母(うば)たちに命じました。
ところが、乳母たちはファラオの命令に従わず、男の子たちを救っていました。
このことに気付いたファラオは、ついに全ての国民にこんな命令を下します。
さて、そんなやばい状況の中で生まれたのが、預言者モーセでした。(いきなりのピンチ)
モーセもイスラエル人ですから、親は必死にモーセを隠そうとしましたが、隠しきれず、
ついにモーセをナイル川の岸に置き去りにすることにしました。
モーセは、エジプトの王子として育てられることとなったのでした。
ところが、あるときモーセは、イスラエル人がエジプト人にひどい仕打ちをするところを発見。
怒ったモーセは、なんとそのエジプト人を殺してしまいます。
次の日、ファラオにバレて殺されそうになったモーセは、ミディアンという地に逃げ出しました。
モーセ、神様から出エジプトの使命を受ける
「9いまイスラエルの人々の叫びがわたしに届いた。わたしはまたエジプトびとが彼らをしえたげる、そのしえたげを見た。 10さあ、わたしは、あなたをパロにつかわして、わたしの民、イスラエルの人々をエジプトから導き出させよう」。」
(出エジプト記3章9、10節)
そんなある日、
すると、神様の声が聞こえ、こんな使命を受けることになります。
あまりの大役に、モーセは最初、素直に神様の言葉を受け入れることができませんでしたが、
神様による何度かの説得により、最終的にこの使命を受け入れました。
ちなみに、モーセは口下手だったので、話上手の兄アロンもサポート役としてお供することになります。
モーセがエジプトに10の災いを下し、出エジプト達成
「17主はこう仰せられます、「これによってわたしが主であることを、あなたは知るでしょう。見よ、わたしが手にあるつえでナイル川の水を打つと、それは血に変るであろう。 18そして川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことをいとうであろう」』と」。」
(出エジプト記7章17、18節)
こうして、モーセは兄のアロンと共に、
そして、王フォラオにイスラエル人解放を訴えますが、
ってか、神って何者?
ここから、モーセはファラオを説得するために、
- ナイル川の水が血に変わる
- カエルを放つ
- ブヨを放つ
- アブを放つ
- 家畜に疫病(えきびょう)を流行らせる
- 腫(は)れ物を生じさせる
- ヒョウを降らせる
- イナゴを放つ
- 暗闇でエジプトを覆(おお)う
- 初子(ういご)を皆殺しにする
頑固なファラオは、こうした災いに対しても、中々イスラエル人の解放を認めようとはしませんでした。
しかし、
イスラエル人の解放を認めたのでした。
こうして、イスラエル人たちは、自分たちの全財産などを持ってエジプトを出発したのです。
モーセが海を割り、カナンの地を目指す
「21モーセが手を海の上にさし伸べたので、主は夜もすがら強い東風をもって海を退かせ、海を陸地とされ、水は分かれた。 22イスラエルの人々は海の中のかわいた地を行ったが、水は彼らの右と左に、かきとなった。」
(出エジプト記14章21、22節)
ところが、
そして、なんとエジプト大軍を率いて、モーセたちを追って来たのです。
しかも、モーセたちの前には、大きな海。
イスラエル人たちも出エジプトを後悔し始め、これは絶体絶命のピンチ!
。。とそのとき、
なんと、海が左右に壁となって分かれたのです。
モーセたちが海を渡り終えると、再びモーセは手を海に差し伸べました。
こうして、モーセたちは再びカナンの地を目指し始めたのです。
カナンの地については、カナンの地とは?その歴史を聖書からひも解いてみた【約束の地】をどうぞ
イスラエル人たちがモーセに文句を言いまくる
「3イスラエルの人々は彼らに言った、「われわれはエジプトの地で、肉のなべのかたわらに座し、飽きるほどパンを食べていた時に、主の手にかかって死んでいたら良かった。あなたがたは、われわれをこの荒野に導き出して、全会衆を餓死させようとしている」。」
(出エジプト記16章3節)
さて、これでカナンの地にたどり着いてめでたしめでたし。
その道のりは厳しく、途中で、
空腹に苦しむイスラエル人たちが、モーセたちにブーブーと文句を言い始めたのです。
お肉もパンもたくさん食べられたし。
あなたたちは、我々を餓死させたいのか!
いやー、何という罪深い身勝手な人々でしょうか。(呆れ)
しかし、神様は彼らのために、
- 夕方➡大量のウズラの肉
- 朝 ➡マナという不思議な甘いパン
をそれぞれ用意してくださいました。
こうして、イスラエル人たちは、このマナというパンをカナンの地に着くまでの40年間食べ続けることになります。
また、イスラエル人たちがのどの渇きでモーセたちに文句を言い始めたときは、
モーセが岩を打つことで水が湧きました。
モーセが十戒を受け取る
「18主はシナイ山でモーセに語り終えられたとき、あかしの板二枚、すなわち神が指をもって書かれた石の板をモーセに授けられた。」
(出エジプト記31章18節)
さて、エジプトを出てから3ヵ月経った頃、モーセたちはシナイ山のふもとに着きました。
すると、モーセは神の言葉を聞くために、1人で山に登ることになりました。
その山で、モーセは神様から10の戒め、“十戒”を受け取ります。
その内容は、以下の通りです。
- あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。
- あなたはいかなる像も造ってはならない。
- あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。
- 安息日を心に留め、これを聖別せよ。
- あなたの父母を敬(うやま)え。
- 殺してはならない。
- 姦淫(かんいん)してはならない。
- 盗んではならない。
- 隣人に関して偽証(ぎしょう)してはならない。
- 隣人の家を欲してはならない。
モーセが山から降りてきて、これらの言葉をイスラエル人たちに伝えると、彼らは、
と誓い、こうして神様とイスラエル人の間に契約が結ばれました。
つまり、
という契約ですね。
旧約聖書の、旧約(古い契約)というのは、この契約から来ているんですね!
十戒に関しては、【解説】”十戒(じっかい)”の意味とは?神からの優しい教え!?をどうぞ
イスラエル人たち、いきなり十戒を破る
「7主はモーセに言われた、「急いで下りなさい。あなたがエジプトの国から導きのぼったあなたの民は悪いことをした。 8彼らは早くもわたしが命じた道を離れ、自分のために鋳物の子牛を造り、これを拝み、これに犠牲をささげて、『イスラエルよ、これはあなたをエジプトの国から導きのぼったあなたの神である』と言っている」。」
(出エジプト記32章7、8節)
ところが、モーセが神様から十戒が刻まれた2枚の石板を受け取りに、再び山に登っている間に、ある事件が起こりました。
なんと
モーセが中々帰ってこないことに不安を覚えたイスラエル人たちが、金の雄牛の像を作り、それを拝み始めたのです。
もちろん、これは、神の律法を破るとんでもない行為でした。
さて、山から降りてきて、この様子を見たモーセはぶち切れ。
持っていた十戒が刻まれた石板を、その場で投げて砕いてしまいます。
そして、神に背いた3千人のイスラエル人たちが神に裁かれ、命を落としました。
ちなみに、この後、モーセの訴えによってなんとか神様ともう1度契約を結び、改めて十戒を受け取ることができました。
幕屋の建設
「20イスラエルの人々の全会衆はモーセの前を去り、 21すべて心に感じた者、すべて心から喜んでする者は、会見の幕屋の作業と、そのもろもろの奉仕と、聖なる服とのために、主にささげる物を携えてきた。」
(出エジプト記35章20、21節)
しかし、イスラエル人たちはようやく心を入れ替えたのか、ここで初めて神様のために進んで行動し始めます。
つまり、幕屋の建設です。
幕屋とは、簡単に言うと、神様を礼拝するための聖なる場所となるテントのこと。
また、イスラエル人たちは、幕屋で神に仕える祭司のために、特別な着物などを作ったりもしました。
こうして、幕屋は完成すると、モーセはイスラエル人たちを祝福し、神様の栄光が幕屋に満ちました。
まとめ:出エジプト記は、モーセがイスラエル人たちをエジプトから連れ出すお話!
- 預言者モーセの誕生
- モーセ、神様から出エジプトの使命を受ける
- モーセがエジプトに10の災いを下し、出エジプト達成
- モーセが海を割り、カナンの地を目指す
- イスラエル人たちがモーセに文句を言いまくる
- モーセが十戒を受け取る
- イスラエル人たち、いきなり十戒を破る
- 幕屋の建設
出エジプト記、いかがでしたか?
結構長めのお話でしたが、印象的なシーンが多く、面白かったですね!
それにしても、このイスラエル人たちを見ていると、何とも人間の罪深さがよく分かりますね。
奴隷から救ってもらっておいて、文句ばかり言うわ、神様との約束もすぐに破るわ。
でも、これって、現代の人間を見ていると、大して変わっていないのかも。。
キートンでした。
正におっしゃる通りです。ノアの時代、モーセに率いられた
イスラエルの民、そしてイエスを不信し十字架につけたユダヤ
民族。幾度となく神様を裏切り続ける人間。でも現代人は過去
の過ちと言って責める資格はあるのでしょうか?