ジーザス、エブリワン!キートンです。
他の宗教に対しても使っていいのかな?
こういった疑問にお答えします。
人が亡くなったときなどによく使われる、“ご冥福(めいふく)をお祈りいたします”という言葉。
皆さんも、しばしば耳にすることがあるのではないでしょうか。
実際、ネットでも著名人などが亡くなったときにこのフレーズがあちこちで見られます。
あまりにも一般的に使われすぎて、もはや思考停止で使っている方も多いでしょう。
しかし、この言葉は状況に応じて使わないと、相手に不快な思いをさせてしまう可能性があります。
なぜなら、宗教によってはこの言葉がふさわしくない場合があるからです。
そこで今回は、クリスチャンの僕が、
- ご冥福をお祈りしますの意味とは?多用され過ぎてうざい?
- ご冥福をキリスト教徒に使ってもいいの?【NGです】
- キリスト教の葬儀で使えるフレーズは?
などについて解説します!
目次
ご冥福をお祈りしますの意味とは?多用され過ぎてうざい?
“ご冥福をお祈りいたします”とは、仏教や道教で使われる死者を弔(とむら)う言葉です。
冥福というのは、それぞれ、
- 冥➡冥土(死後の世界)
- 福➡幸福
を意味し、死後の幸福をお祈りしますという意味の言葉になります。
本来、故人に向けて使われる言葉であり、棺(ひつぎ)の前で言うのが正しい使い方です。
ただし、遺族の方に向けて、
という感じで使われることも多いですね。
前述したように仏教などで使われる言葉ですが、日本では宗教的な意味を意識されることは少なく、
単なる弔辞(ちょうじ)の言葉として使われることがほとんどです。
そのため、亡くなった有名人の動画などでやたらと”ご冥福をお祈りします”というコメントを書き込む人もおり、それを、
- 優しい自分をアピールしているだけでうざい
- 追悼コメントのせいで動画を素直に楽しめない
- 追悼動画のほうでやって欲しい
などと感じる人もいるようですね。
ご冥福をキリスト教徒に使ってもいいの?【NGです】
このように、ご冥福をお祈りいたしますというフレーズは一般的にもよく使われますが、注意点もあります。
それは、ご冥福という言葉はキリスト教徒には使ってはいけないということです。
なぜなら、先ほども言ったように、冥福というのはそもそも仏教や道教で使われる用語だからですね。
道教はなじみがないかもしれませんが、儒教や仏教と並んで中国三大宗教の1つになります。
ですから、キリスト教徒に使うのはふさわしくないんですね。
逆の立場で例えるなら、仏教の葬式でキリスト教用語の“アーメン”を使ってしまうようなものです。
絶対、妙な空気になりますよね??
同じく、
- 成仏(じょうぶつ)
- 往生(おうじょう)
- 供養(くよう)
などの仏教用語を使うのもNGです。
ちなみに、同じ仏教でも、浄土真宗だけは”ご冥福をお祈りします”という言葉は使いません。
なぜなら、浄土真宗には”往生即成仏(おうじょうそくしんぶつ)”という考え方があり、
亡くなるとすぐに極楽浄土へ行けると考えられているから。
彼らにとっては、冥土(めいど)という概念がそもそも存在しないんですね。
キリスト教の葬儀で使えるフレーズは?
では、キリスト教の葬儀では”ご冥福をお祈りいたします”の代わりにどのような言葉を使えばいいのでしょうか。
一般的には、
- ご愁傷様(しゅうしょうさま)でございます
- お悔やみ申し上げます
といった言葉を使いますが、キリスト教の葬儀にはこうしたお悔やみの言葉もふさわしくありません。
なぜなら、キリスト教にとって死は悲しむべきものではないからです。
キリスト教ではイエスを救い主だと信じた者は死後、永遠の命を得て神様のいる天国に行けると考えます。
聖書にはこう書かれています。
「しかし、わたしたちの国籍は天にある。そこから、救主、主イエス・キリストのこられるのを、わたしたちは待ち望んでいる。」
(ピリピ人への手紙3章20節)
そう、キリスト教徒の国籍は天にあるのです。
ただし、だからといって、
なんて無神経なことは言ってはいけませんよ!!(当たり前)
天国に行けるとは言え、家族との別れはやはり寂しいもの。
ですので、代わりに以下のような言葉を使うといいでしょう。
- 神様の平安がありますように
- ○○様の安らかな眠りをお祈りいたします
- 天に召された○○様の平安をお祈りいたします
このように、お悔やみではなく慰めの言葉を使うのがポイントですね!
くれぐれも、ネガティブな表現は避けましょう!
まとめ:”ご冥福をお祈りいたします”の言葉は、適切に使おう!
現在、人が亡くなると当たり前のように使われる”ご冥福をお祈りいたします”という言葉。
しかし、だからこそ思考停止にならず、状況に応じて適切に使うことが大切です。
少なくとも、キリスト教の葬儀で使うと白い目で見られる可能性が高いので気を付けましょう!
また、冒頭でも言いましたが、あまり軽い感覚で動画のコメント欄などに書き込むのは避けたほうがいいですね。
それを見て不快に思った人と、けんかになる可能性もありますから。
使う際は周りの人への配慮を忘れずに!
キートンでした。