ジーザス、エブリワン!キートンです。
今回は、旧約聖書の預言者の1人“エゼキエル”をご紹介したいと思います。
彼は預言者の中でも”三大預言者”と呼ばれる内の1人であり、偉大な人物です!
ただねえ、この方その割に結構謎が多いんですよねえ。。
というわけで、今回はそんなミステリアスな彼の謎に迫りたいと思います!
- エゼキエルとは
- エゼキエルの生涯
- エゼキエルの預言の内容
などについて見ていきましょう!

Contents
エゼキエルとは?

エゼキエルは、旧約聖書の“エゼキエル書”に登場する預言者です。
イザヤ、エレミヤと並んで”三大預言者”の1人だと言われています。
エゼキエルは、イスラエル人たちがバビロン捕囚に遭うことになる厳しい時代に生まれた預言者でした。
それでも彼はイスラエル人たちに、エルサレムが陥落すること、後にエルサレムに帰還できることなどを預言していきました。
また、彼は神様を通して様々な不思議な体験をしていることから、多くの芸術家たちの作品のモチーフとなっています。


エゼキエルの生涯
では、その生涯を見てまいりましょう!
エゼキエル、預言者になる

エゼキエルは、祭司のブジという人物の息子として生まれました。
しかし、20歳になる頃、エゼキエルは捕囚民としてバビロニアへと連行されてしまいます。(バビロン捕囚)
テル・アビブという町に住むことになったエゼキエルですが、捕囚されてから5年後の592年に不思議な体験をします。
エゼキエルは非常に奇妙な幻を見たのです。
その幻とは、
- 4つの顔と4つの翼を持った4つの生き物が現れる
- その生き物の頭上に輝く王座があり、そこに燃える炎のような人が座っている
というもの。

一見すると謎だらけの幻ですが、この幻は神様がエゼキエルに見せたものでした。
そう、王座に座っていた人物とは神様のことだったのです。
神様はエゼキエルに語り掛けられました。

彼らは私に背いており、罪を犯している。
彼らのことを恐れず、私の言葉を語るのだ。
神様はそう語られると、エゼキエルに悲しみと、嘆きと、災いの言葉が書かれた巻物を手渡しました。
そして、神様はその巻物をエゼキエルに食べさせました(!)。
ここからエゼキエルの預言者人生が始まったのです。


エルサレムの崩壊を預言する

当時、イスラエル人たちは真の神様ではなく、異国の神様を崇拝する偶像崇拝を行っていました。
しかし、これは神様に背く大きな罪。
そこで、エゼキエルは捕囚されているイスラエル人たちに、

と厳しく告げたのです。
そして、その後に、イスラエル人たちの故郷ユダ王国の首都であるエルサレムが滅ぼされることも預言しました。
これは、罪深いイスラエル人に対する神様の裁きですね。
しかし、イスラエルの人々はすぐに故郷のエルサレムに帰れると楽観的な希望を持っており、
エルサレムの崩壊を中々信じません。
そこで、彼らを信じさせるために、エゼキエルは預言内容を比喩(ひゆ)的な行動で示しました。
例えば、
- レンガにエルサレムの町を描き、それに攻撃することでバビロニアからの攻撃を表現
- 髪とひげを剃って3つに分け、燃やしたり刻んだりすることでエルサレムが将来どんな酷い目に遭うかを表現
- 粘土板に包囲されたエルサレムの町を彫ることで、敵に包囲されることを表現 など

しかし、エゼキエルがここまでしても、結局イスラエル人たちはエルサレムの預言を信じませんでした。
そして、この預言は実現し、
前587年には新バビロニアという国にエルサレムが占領され、次の年には破壊され炎上(SNSじゃないよ?)してしまいます。
こうして、残りのイスラエル人たちも捕囚されてしまい、ユダ王国は完全に滅亡してしまったのでした。
イスラエル人たちにとっては、抱いていた最後の希望を打ち砕かれるような、まさに絶望の出来事です。

エゼキエル、希望の預言を語る

しかし、エルサレム崩壊後、エゼキエルは落ち込んだイスラエル人たちに対して、将来の希望についても語り始めました。
それが、将来エルサレムもユダ王国も回復し、エルサレムに帰ることができるという預言でした。

そして、もちろんこの預言も実現し、紀元前538年にイスラエル人たちは王様キュロス2世によって捕虜から解放され、
エルサレムで神殿を建て直すことを許可されたのです。
こうして、エゼキエルは生涯を通して、イスラエルの人々に神様の言葉を伝え続けたのでした。
☟イスラエル人たちの歴史については、こちらの記事に詳しく書いています。

エゼキエルはどんな預言をした?

エゼキエルの預言は大きく、エルサレムが陥落する前の暗い預言とエルサレム陥落後の希望の預言に分けられます。
まあ、時代が時代だけに暗い預言のほうが多いんですけどね。。
大体をまとめると、以下の通りです。
◎エゼキエル預言の内容
- イスラエル人の偶像崇拝などの罪に対する警告
- その罪ゆえにエルサレムが破壊され、ユダ王国が滅びる
- ユダ王国の滅亡に関わった周辺諸国(エジプト、エチオピヤ、プテなど)も滅ぼされる
- やがて国と神殿は再建し、エルサレムに帰れる など
これはエゼキエルに限りませんが、
預言者というのは基本的に警告や裁きだけでなく、希望の預言も行います。

ここに神様の愛が垣間見えますよね。
神様は、民に裁きを与えても、また回復するチャンスもきちんと与えてくださるお方なのです。
「彼らはまた、その偶像と、その憎むべきことどもと、もろもろのとがとをもって、身を汚すことはない。わたしは彼らを、その犯したすべての背信から救い出して、これを清める。そして彼らはわが民となり、わたしは彼らの神となる。 」
(エゼキエル書37章23節)
罪を犯しても、その後に悔い改めることが大切ですね。
そうすれば、神様はゆるしてくださり、良い道を用意してくださいます!
エゼキエルはたくさんの幻を見た!?

エゼキエルは、その生涯で神様を通して様々な幻を見たことで知られています。
それだけでなく、霊が自分の体に入る”憑依(ひょうい)”のような不思議な体験もしたんだとか。
例えば、上記の神様登場の幻の他にも、
- 神の乗り物に乗って、上からエルサレムの様子を見る
- 谷にある白骨が繋がり、肉と皮膚に覆われた後、神の霊が吹き込まれて復活
- 神殿の下から流れる水が死海に注がれ、水が良くなり魚が住めるようになる
など、様々な幻を見たり、不思議体験をしたりしたのです。

もちろん、これはエゼキエルが精神病だったわけでも、頭がおかしかったわけでもありません!
神様が幻を通してエゼキエルに預言に関する様々なメッセージを語られたのです。
まあ、これこそがエゼキエル書が読みにくい大きな要因になっているんですが。。

まとめ:エゼキエルは様々な不思議体験をした預言者!

エゼキエル書は、難解なものが多い預言書の中でも特に難しい書物だと言われています。
なぜなら、幻などの抽象的な表現が多いから。
ですから、読むのには苦労すると思いますが、そんなときはあれです。
神様に身をゆだねましょう。(神頼み)
ではまた!
